地域猫活動サポーター 適切な管理で被害防止 10月19日、制度説明会
9月20日(金)から26日(木)は、動物の愛護と適切な管理を呼び掛ける動物愛護週間。川崎市では地域の飼い主のいない猫対策として、不妊去勢手術などの地域猫活動を支援している。サポーター登録制度を導入し、地域猫を管理しながら、餌やりなどによる住民間のトラブルをなくし、野良猫による被害を減らすことが狙い。
市が地域猫活動サポーター登録制度を導入したのは2018年。同サポーターはガイドラインに従い、地域住民への活動周知や外飼い猫の状況把握、不妊去勢手術を実施し、活動レポートを作成。正しい餌やりを指導し、野良猫による被害状況を聞き取って地域の生活環境の向上を目指す。
現在は約50グループ、150人の市民が登録し、各地域で活動している。市の担当者によると「ここまでコロナ禍による自粛期間もあったが、野良猫の保護数が減少するなど成果が表れている」という。
木月住吉町の中野俊隆さん(66)は妻・宏美さん(60)と夫婦で地域猫活動サポーターに登録。自宅周辺のふん被害などをきっかけに活動を始めた5年前には「10匹前後いた地域猫が、現在は半数まで減ってきた」と話す。朝夕の2回、ふんの片づけに周辺を回り、これまで約50匹の地域猫に不妊去勢手術を受けさせた。「時間を掛けて猫と友だちになることが大切。大変だが住民にも感謝され、やりがいにもつながっている」と思いを口にした。
今後は経験を生かして、サポーター育成にも力を注ぎたい考えで「自分たちの暮らす地域の問題は自分たちで解決するという思いを持ってほしい」と意識改革を促す。
セミナー実施
地域猫活動セミナーが10月19日(土)、中原区役所で開催される。午後1時から(開場0時30分)。地域猫活動サポーター制度の説明や、地域猫活動アドバイザーの石森信雄さん、地域猫活動サポーターに登録し市内で活動している吉田裕介さんらが講演する。市の担当者は「活動に興味がある人だけでなく、被害に悩む自治会関係者にも参加してほしい」と呼び掛ける。申込みは9月17日(火)から先着順。(問)健康福祉局生活衛生担当【電話】044・200・2447