白球を追う夢の聖地、阪神甲子園球場の100年 ― 甲子園歴史館(読者レポート)
夏空眩しい日、開場100周年を迎える阪神甲子園球場の歴史を伝える「甲子園歴史館」を訪ねました。今日の試合はナイターですが、既に駅から正面に見える阪神甲子園球場まで続く人波やグッズショップを見ながら3塁側方向にある歴史館へ向かいます。
甲子園歴史館
球場の100年の歴史を伝えます
1924(大正13)年8月1日、「甲子園大運動場」が生まれて以来ちょうど100年、様々な野球の感動を伝えてきました。高校野球、プロ野球、アメフト甲子園ボウル、そして時にはスポーツ以外のイベントやコンサートの会場としても親しまれてきました。それらの歴史を貴重な史料や映像、携わった方々からの寄贈の品などの展示と共に当時の様子を伝えています。
野球大会の第1回大会関連資料
博覧会会場にもなりました
甲子園ボウルも熱い戦いの歴史があります
スポーツものの漫画アニメにも青春の舞台として甲子園は登場
全国の高校球児たちの目指す聖地として甲子園は存在し、その土を踏んだ記憶と感動は、更にプロ野球など次のステップへと多くの人々の人生を支えます。戦争時の中断など悲しい出来事にも翻弄されつつ、苦難を乗り越えて現在に至る球場に自分自身の人生を重ねながら見学できる施設です。好不調の波を乗り越えて歩んできた阪神タイガースの関連資料を見ると、活躍した選手の姿が鮮明に思い出されます。
阪神タイガース関連コーナーには懐かしい思い出がいっぱい
手書きの名板
歌い継がれる名曲は”大阪タイガースの歌”
球場の設備に関しても、最近特に注目度がアップした阪神園芸の球場整備のこだわりの技術や、大銀傘、昔温水プールや体育館だった痕跡を残すブルペン、高校野球にはかかせない伝統の「かちわり氷」など関係先企業へのリスペクトがしっかり継承されて今に至ります。外周にからまる蔦もリニューアル工事の際に伐採されましたが、「ツタの里帰り」として球場に戻ってきたものが、伸びてきました。 筋書きのないドラマはこの夏も新しい伝説を生むべく、白球を追う球児たちを温かく受け入れる準備ができています。
野球やスポーツにあまり関心のない方も、100周年という節目の年に球場や歴史館を是非訪ねてみてください。見学ツアーも随時設定され、楽しめるプログラムとなっています。浜風吹く球場は意外と涼しいのです!
バックスクリーン方向からの球場も楽しめます
見学ツアーに参加するとブルペンなど歴史を感じる場所の案内や試合前練習が見れます。
[ 取材・撮影・文:ひろりん / 2024年7月19日 ]