「そのとき感じたことをまず最優先に!」 大きな決断をする時に思い出したい有馬さんの言葉
個性豊かな様々なゲストをお迎えして、幼少期のターニングポイントや、やる気スイッチの入った瞬間を深掘りしていきます。
メインパーソナリティの佐藤隆太さんと佐々木舞音アナウンサーの2人でお送りします。
12月2日(月)放送のゲストには、先週に引き続き元TBSでフリーアナウンサーの有馬隼人さんが登場。現在はアメフトの指導者として活躍していますが、約100人の大所帯をまとめるリーダーシップ、選手とのかかわり方などを聞いてみました!
佐藤:ここ数年はなんか年越しを、ちょっと外で富士山が見えるところで年を越そうというのを、1回やったらすごい楽しくて気持ちが良かったので。それ毎年恒例にしてます。
佐々木:いい1年になりそうですね!その前にクリスマスもありますしね。
佐藤:クリスマスね!
佐々木:今年クリスマスマーケット行きたいんですよね。
佐藤:クリスマスマーケット?
佐々木:なんかいろんな日比谷公園とか赤レンガ倉庫とかでよくやってる、おしゃれなドイツ風の屋台みたいのがあるやつです。
佐藤:ありますね!季節はね、ちゃんと楽しみたいですよね。
指導者として100人の大所帯をまとめるのは大変!それでも「その時間がチームを作る」と信じる日々
佐藤:今はあれなんですよね。アメフトシーズン真っ只中。
有馬:そうですね、アメリカンフットボールは日本でもアメリカでも秋にスタートして9月からシーズンに入って、大体クライマックスが12月とか1月とかになってくるんです。
佐藤:選手を引退されてから今はコーチとしてはい活動されてますけど。どうですか?自分が現役でやってるときは、教える側に立つ時って全然違うもんなんですかね?
有馬:やっぱり結果を良くするというか、みんなの結果をね、良くしていかなきゃいけないですよね。コーチじゃなくて選手のときは自分自身が求めていくものに一直線で進めたんですけど、コーチになるとやっぱりチーム全体の結果を良くする、その中で個別のゴールみたいなものを導いていかなきゃいけないんで、これが難しくて。
佐藤:自分たちの現役の時代とはまたいろんな環境も違ったりするのかなっていうのがあるんですけど。
有馬:高校大学によって全く違いますし、私からすると大卒で入ってくる社会人の新しい選手は、20歳以上年齢が違いますので、僕はもう研究して今の学生が「どういうことを考えて、どんなチーム作りをしたがってるか」っていうのを研究してマインドがどうなってるかっていうのをしっかり確かめることから始めてます。
佐藤:その研究っていうのは具体的には?
有馬:結局だから、大学時代にどういう文化のチームにいたかですよね。上から言われて「はい、わかりました!」ってやってたチームなのか、みんなで相談して「なるほど頑張ろうね」って言ってたチームなのかそれを日本一目指してたのか、そうじゃなくて2部3部の学校でとりあえず2部に上がろうとか、とりあえず1部に上がろうみたいなモチベーションでやってたのか、いろいろあるので1人ずつそれを調べるというか。
佐々木:どれくらいの人と接するんですか?
有馬:今は70人ぐらいの選手がいて、スタッフ含めると100人ぐらいの所帯なんですけどそこでヘッドコーチっていうと全部に目をやらなきゃいけないんですよ。なので、みんながどういう道を歩んできたか、どういう思いでやってきたかっていうのを把握することっていうのはすごく大事ですね。
佐藤:何て言うんでしょう、考えていくと同じ方向にチームを導きたくても、やっぱり個人個人そこに向かわせるために必要な言葉っていうのは結構変わってきたりする可能性があるってことですよね。
有馬:おっしゃる通りで、かける言葉が変わります!
佐々木:1人1人の向き合い方があるとしてチーム全体では何か決めているルールとか取り決めみたいのってありますか。
有馬:ルールは、うちのチームの場合はみんなでルール作りをして「これは最低限守ろうね」とか、あとはもう本当に道具の使い方とか、グラウンドへのリスペクトだったりとか、あとスタッフさんへのリスペクトだったりとかそういうところはみんなで選手みんなで話し合って決めていく感じにはしています、現代的です。いい話ですけど、面倒くさいですよ。(笑)
佐藤:確かにこっちで「もうこれはこうで~」って決めちゃったほうがね、もうパッと進んでいきますけどね。
有馬:そういう時間がチームっていうのを作っていくっていう面もあるかもしれないですよね。成長には時間がかかりますけど、時間をかけて成長したものってのは崩れにくいので、それを信じてやってます。
「もっと上手くいった人生があったはず」と語るも、常に大事にしているのは「その時に沸いた感情」
佐藤:何かお話聞いてるとすごく頼りがいがあるし、なんかついていきたいっていう気持ちになりますね。なにせ言葉に力がありますし、スマートでかっこいいし、なんかこんなボスいてくれたらな~って。
佐々木:自慢のボスですよ!
有馬:でもね、「怒ってほしい」っていう人もいるんですよ、中にはね。
佐藤:厳しく怒るってことはないですか?
有馬:ほとんどないですね。説明をします、とにかく。強い言葉で何か罵倒するとかはもうほぼないので、うん。怒られながら成長して来た人もいるわけですよね。
佐藤:そういうときってどうされるんですか。
有馬:「いかに間違ったことをやってしまったか」という説明をすると、「何で怒ってくれなかったんですか!怒ってくれないとわかんないですよ」とか言われて。
佐々木:何かいろんな大きな決断をする上で、何か大切にしている言葉とか考え方ってありますか。
有馬:何かテーマとかはないんですけど、大事にしてるのは「そのときに沸いた感情」。
自分がそのときに感じたことっていうのをまず最優先に大事にしようかなと思ってます。確かに感情で自分の思惑だったりとか目標だったり夢だったり、もしくは欲だったりとかっていうもので感情が形成されて、その瞬間に自分が強くそう思ったらそっちに行きたいと思うんですけど、それってもちろん間違いもあると思うんですよ。だけど、自分が生き物としてそう思ってるんだからそっちの世界に向く、向かせる自分を向かせてやることはやった方がいいんじゃないかなと。失敗だったら戻ってくればいいし、なんかそういうふうには思ってますね。
佐藤:まさに実践されてますよね。
有馬:もっとうまくいった人生あるんですよ、僕、多分。
佐藤:めちゃくちゃかっこいいですけどね。この人生の流れは。
佐々木:今後未来に目を向けたときに、今の目標とかやってみたいことってありますか?
有馬:自分が今これやりたいと思ったことに、常に素直に動こうかなとは思っているんですね。細かい部分で言うと例えばアメリカンフットボールだったらもっとアメリカンフットボールがメジャーになるように、プレイヤーの環境を整えて「アメフトやりたい!」っていう子たちがいっぱい出てきて、それで当然魅力とレベルが上がっていくことに貢献していきたいという思いは強くありますし。一緒にやってる仕事をしてる仲間とかは必ず一緒にいい思いをしたいし、ここで一緒にした体験がみんなの次のステップに必ず活きるようにしたい、っていうのがありますんで、「そこにいた時間が無駄だったな」って思わないように思われないように、一緒に過ごす人たちにはそう思ってもらいたいなと。
佐藤:最高ですね……。
(TBSラジオ『やる気スイッチラヂオ アストルム』より抜粋)