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陸上日本選手権男子1万メートルを制した〝熱海の貴公子〟 大けが乗り越えた期待のホープ・鈴木芽吹(熱海泉中出)が日本一までの歩みを振り返る!

アットエス


4月12日に熊本・えがお健康スタジアムで行われた陸上の日本選手権1万メートルで、男子の鈴木芽吹選手(熱海泉中出、トヨタ自動車)が27分28秒82で初優勝しました。圧巻のロングスパートで、三つどもえの争いを制しました。9月の世界選手権東京大会の参加標準記録(27分0秒0)は突破できませんでしたが、出場へと一歩前進。地元にちなんで〝熱海の貴公子〟と呼ばれるホープは、駒大時代の2021年に日本選手権で3位に入ったことをきっかけに、世界で戦うことを意識するようになったといいます。しかし、その後はけがで思うように走れず苦しんだ時期もありました。レース後、日本一に輝くまでの道のりを振り返りました。

圧巻のロングスパート「この試合に懸けていた」

―葛西潤選手(旭化成)をマークしていた。レースプランはいつ決めた。
ペースはそんなに速くならないとみんな思っていたと思います。ニューイヤー(駅伝)が終わってから、とにかく僕よりも力のある葛西さんと太田(智樹=トヨタ自動車、浜松日体高出=)さんに勝たないと、という思いだったので、その時点で決めていました。

―仕掛けるタイミングは決めていたか。 
葛西さんが(先頭を走る、吉居)大和(トヨタ自動車)との一定距離をずっと空けて走っていたので、それを作戦でやっているのか、きついのかわからなかったので、行くにも行けませんでした。ラスト1000メートルのあのタイミングはかなり余裕があったというのと、大和も葛西さんもそんなにもう動いていないという感じだったので、一気に行きました。正直、あんまりラスト1周とか200メートルとかの勝負になりたくなかったのもあります。

―結果につながった要因は。
この試合に懸けていた部分があったので、1、2月はあまり練習の質を上げずに基礎的なところからしっかりやっていこうと思って、量をしっかりこなして、3月の(アメリカの)アルバカーキ(合宿)から(佐藤)圭汰(=駒大=)とか篠原(倖太朗=富士通=)とか田沢(廉=トヨタ自動車=)さんと一緒に質の高い練習ができました。海外合宿に行くと、時差があって移動も長いので調整が難しかったです。

世界の舞台へつながる26分台は明確な目標に!

―アジア選手権、世界選手権へ向けて。
国を背負うのはまだ味わったことはなくて。もし選ばれて走れるということになったら、しっかり準備をしたいなと思います。

―26分台への思いは。
まだベストが(27分)20秒(台)の選手が言うのは生意気かもしれないですけど、そこがだんだん明確な目標になってきています。きょうはそういう日ではなかったので、まだまだでしたけど、チャレンジできる力は付いてきていますし、自信も付いてきていると思います。

―そのためにどこを高めたいか。
レース展開で言えば、5000メートルを13分30秒で楽に通過しないといけません。今度GGP(ゴールデングランプリ陸上)の3000メートル、日本選手権は5000メートルに出る予定なので、短い距離も高めていく必要があって、そこでやっぱり余裕が生まれると思います。練習の中で持久力を落とさないように、量をこなしていくのは難しいですけども、今自分ができる最大限の努力を積み重ねていけば絶対に届く目標だと思っているので、達成できるタイミングはいつかは分からないですけど、そこに向けては着実に進んでいると思っています。

―2021年の日本選手権1万メートルで3位になった。そこからけが(右大腿骨疲労骨折)もあった。
3位になって、自分の中で世界の舞台に立ちたいという思いが芽生えたので、そこから意識するようになりました。けがもあって学生時代はとにかくチームに迷惑をかけたので、3大駅伝で恩返ししたいと思いがありました。そこまでは、日本選手権とか世界というところに目を向けられなかったんですけれども、昨年から社会人になって自分の結果を追い求めてきた成果が、今日出たと思います。

駒大時代から指導を続ける同大の大八木弘明総監督(談話)

大学の時はまだ成長期で、骨がもろかったので2年間は大変でした。3年くらいから全くけがをしていないので、それだけ自分の体を知るようになったんだと思います。大けが(右大腿骨疲労骨折)から、ここまで成長してきたっていうのは感無量です。

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