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「ペリエ ジュエ」と「フォルマファンタズマ」の新プロジェクト『コアビターレ』

ワイン王国

「バンケット・オブ・ネーチャー」で来日した第8代最高醸造責任者のセヴリーヌ・フレルソンさん。都内の庭園を散策中に見かけた秋の草花からインスピレーションを受けて完成させた日本限定発売の『フロレサンス 2015年』を手に!

「ペリエ ジュエ」では10年前から、環境への負担を最小限に抑え、より豊かな生物多様性を促進するために、ブドウ栽培の実践の変化・適合を進めている。未来のブドウ栽培を見据えて、今回タッグを組んだのは、イタリア・ミラノを拠点にしながら調査・研究をベースに作品制作を手掛けるデザインデュオ「フォルマファンタズマ」のアンドレア・トレマルキ氏とシモーネ・ファレジン氏だ。

「バンケット・オブ・ネーチャー」で来日した第8代最高醸造責任者のセヴリーヌ・フレルソンさん。都内の庭園を散策中に見かけた秋の草花からインスピレーションを受けて完成させた日本限定発売の『フロレサンス 2015年』を手に!

2012年、世界に先駆け日本で初めて披露された『フラワーエディション 2004年』。エミール・ガレとフラワーアーティスト東信(あずま・まこと)氏との、時空を超えたコラボレーションは新鮮な驚きを与えた。以降、「ペリエ ジュエ」では世界で活躍するアーティストに作品を依頼することで “シャンパーニュの芸術”を昇華させてきた。

トークセッションで案内役を務めた「ペリエジュエ」カルチャー&クリエイティブ担当ディレクターのカロリン・ビアンコさん(右)、「フォルマファンタズマ」のアンドレア・トリマルキ氏(左)とシモーネ・ファレジン氏。中央に設えられた黄緑色のサウンドスケープ(音の景色)内部にはバイオダイバーシティ・アイランド(生物多様性の島)に生息する動植物種が描かれており、当日はサウンドスケープで、今夏ブドウ畑で録音した昆虫の鳴き声を編集した音声が公開された (画像協力:ペルノ・リカール・ジャパン)

直近では、自然を保護し、尊ぶ活動『コアビターレ』がテーマになっている。
「フォルマファンタズマ」は、ペリエ ジュエによって設立された科学委員会のメンバーや世界各国の生物多様性の専門家と協働し、ブドウ畑で永続的に続くプロジェクトを開始した。9月に、メゾンが所有するアンボネイ村の畑でプロジェクトは公開され、10月には「バンケット・オブ・ネーチャー(自然の饗宴)」と題して日本で披露された。

『ベル エポック ロゼ 2013年』 2013年の収穫は9月末から10月初旬。「この年を契機に、10月に収穫することはほぼなくなった」とセヴリーヌさん。 おしべをクワイ、めしべをキャビアに見立て、バジルオイルを加えたシャンパーニュソースで仕上げたオマールブルーのマリネ。ロゼ 2013年は、ローズや赤銅色の輝きを備え、バラや芍薬、フランボワーズやザクロ、クミンやジンジャーなどのアロマ。口中では垂直に真っ直ぐに伸びていく、フレッシュな感覚。マリネと合わせることで、シャンパーニュのミネラル感が相乗し、柔らかでふくよかなマリアージュになっていた。ロブマイヤーのシャンパーニュグラスはフォルマファンタズマが1脚ずつ異なるデザインを施したオリジナル

ペリエ ジュエのカルチャー&クリエイティブ担当ディレクターのカロリン・ビアンコさんと、今回タッグを組んだアーティストフォルマファンタズマのアンドレア・トレマルキ氏およびシモーネ・ファレジン氏は、このコラボレーションについて、第一段階はバイオダイバーシティ・アイランド(生物多様性の島)で、生き物たちが生活するための家を作ること。畑にはフォルマファンタズマがデザインしたクレイ製の複数のオブジェを設置し、生き物たちにとっての快適なすみかについて、観察・研究・モニタリングを行っていくことについて解説した。

『ベル エポック ブラン・ド・ブラン 2014年』 歴史あるブロン・ルロワとブロン・デュ・ミデューの2区画のシャルドネを使ったブラン・ド・ブランは、メゾンを象徴するシャンパーニュ。フローラルかつエレガントで、アロマからはミモザやサンザシ、オレンジやレモンの皮、ジンジャーやクミンの要素が広がり、味わいはシャルドネならではの洗練されたデリケートなニュアンス。杉板のシートに包まれた自家製キタッラ(ギターの意味、断面が四角いパスタ)は、五島列島のアオリイカにすだちの香りを纏わせ、トマトベースのソースと合わせて、季節の松茸や銀杏を添えて仕上げた逸品。歯応えのある素材やシルキーで柔らかい食材の組み合わせで、食感の変化が楽しめた。ブラン・ド・ブランの“白”と、イカ墨の“黒”の対極のマリアージュは、和柑橘がブリッジ役となり、相性の良さを見事に表現していた

トークセッションの後は、緑に囲まれた代官山「リストランテASO」で、沖太一料理長渾身の特別メニューに合わせてベル エポックが振る舞われた。

『ベル エポック 2015年』 セヴリーヌさんは2015年ヴィンテージについて「7月に30℃超えが20日間続いたので、太陽を十分に感じるキュヴェ」とコメント。クチナシや菩提樹、白桃やグレープフルーツ、スパイス香。タルトシトロンのような食欲をそそる香りに続き、口中での広がりはフレッシュかつシャープ。甘鯛の香草蒸しは、さまざまな野菜やハーブをサイフォンで仕上げたスープと絡めて食すことで、複雑味とスパイス風味が重なり、重厚かつ切れ感ある2015年ヴィンテージとナイスマリアージュ。供出された器はフォルマファンタズマがテラコッタの廃材をプレス成型し、そこにエナメル加工を施して、バンケット・オブ・ネーチャーのための小鉢に蘇らせた作品

ペリエ ジュエの創業者かつ植物学者・園芸家であるピエール・ニコラ・ペリエ氏のレガシーを基に、チャレンジするペリエ ジュエとフォルマファンタズマ。意欲的なプロジェクト『コアビターレ』は2025年に完了する予定だ。

セヴリーヌさんの当日のベストマリアージュ。『ベル エポック 2015年』とブルターニュ産仔牛フィレ肉のムニエル。仔牛フィレ肉の右横に、ポルチーニ茸と舞茸を使ったパウダーを背に乗せた紙細工の蜂! 甘い香りがするイタリアのリキュール「サンブーカ」の白い泡、キノコをふんだんに使い、さまざまな要素のテクスチャーが楽しめたひと皿に、ふくよかな味わいの2015年ヴィンテージがバランス良く調和していた

text & photographs by Fumiko AOKI

【問い合わせ先】ペルノ・リカール・ジャパン㈱ TEL.03-5802-2671

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