【ボーナス少ない?】35歳、IT業。成果を出しているのに……。見合う額をもらえません【FPが解説】
読者から寄せられた「ボーナス(賞与)の額」を大公開。はたしてこの年代・業種でボーナスが多いのか少ないのか、相談内容について改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナーが解説します。【35歳 IT業】
【ボーナスいくら?】35歳、IT業の場合
プロフィール
35歳、男性
IT業のシステムエンジニア、年収550万円
妻(30代、会社員)と2人暮らし
今年度の夏季ボーナス:支給されない見込み
【相談内容】成果に見合ったボーナスがもらえません……
「仕事で成果を出し、周りに認められている存在です。しかし、成果に見合ったボーナスがもらえず、不満に感じています。50歳までにサイドFIREを実現できるでしょうか?」
現在のボーナスは平均と比べると高い?低い?
同じ年代の平均と比べてみて
相談者さんと同年代である35〜39歳のボーナス年間平均支給額は、約99万円*です。
*……参考:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」
*……参考:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」
同じ業種の平均と比べてみて
相談者さんと同じ情報通信業の平均支給額は、夏季が約74万円*、冬季が約71万円*となっています。
*……参考:厚生労働省「毎月勤労統計調査(令和6年9月分結果速報等)」
*……参考:厚生労働省「毎月勤労統計調査(令和7年2月分結果速報等)」
相談者さんのボーナスは夏季・冬季合わせて90万円なので、年代別で見ると平均的ですが、業種別で比較すると低めの水準と言えそうです。
「サイドFIRE」を実現するポイント
相談者さんは、50歳までに「サイドFIRE」を実現したいとお考えですね。
「サイドFIRE」とは「資産運用+働く」生き方スタイル
「FIRE」とは、経済的自立(Financial Independence)と早期退職(Retire Early)から作られた言葉。
「サイドFIRE」は完全なリタイアではなく、資産運用による収益を得ると共に、仕事でも収入を得て生活するスタイルです。
勤労収入があるので、その分FIREのための手元資金は少なくて済みます。
完全に就労しないFIREよりは実現しやすいスタイルと言えますね。
将来の生活イメージを具体的に描くことが重要
「サイドFIRE」を実現するためには、将来の生活イメージを具体的に描くことが重要です。
例えば、フルタイム勤務から時短勤務や就労日数を減らす働き方に切り替える、あるいは副業で収入を得るといった働き方があります。
生活費から勤労収入を差し引いた金額が、資産運用収益で補う金額となります。
生活費などの支出を正確に把握するとともに、どのように働き、どれほどの収入を得られるかを明確にしましょう。
当然ながら、勤労収入が多いほど必要な資産運用収益が減るため、「サイドFIRE」の目標資産額を少なくできます。
実現には戦略的な計画を
現在、相談者さんは35歳。
50歳でサイドFIREを実現するには、あと15年の準備期間があります。
この間に節約の習慣を身につけるとともに、資産運用や副業といった給与以外の収入源を作ることがとても重要です。
「サイドFIRE」は一朝一夕で実現できるものではないため、戦略的にしっかりと準備しましょう。
これからの人生を自由に自分らしく生きていくための選択肢として、「サイドFIRE」は有効なスタイル。
無理のないペースで、できることから始めてみてくださいね。
まとめ
・相談者さんのボーナスは、年代別で見ると平均的、業種別で比較すると低めの水準です。
・「サイドFIRE」実現には将来の具体的な生活イメージと戦略的な計画が重要です。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。
◆かげやま
ファイナンシャル・プランニング技能検定2級
人には相談しにくいお金のこと。そんな悩みや不安を気軽に相談できるFPを目指しています。
お金の制度や保険について分かりやすく伝えます。