麻生警察署 町田署と犯罪防止啓発 協定改正「更なる連携を」
麻生警察署(玉置敏也署長)は3月19日、警視庁町田警察署と協働し、鶴川駅北口周辺で合同地域安全キャンペーンを行った。
昨年12月、2署はかつてから締結していた「都県境における事件発生時の警戒活動に関する協定」を改正。今まではひったくりや公然わいせつなど、特定の犯罪の発生時に協力体制をとっていたが、対象の犯罪を絞らず、エリアを超えて関連性がある事件の発生時にも連携をしようと、協定の見直しを図った。
これを受け、さらに犯罪予防の段階から、協力体制を深めるため、今回のキャンペーンを実施することに。麻生区岡上地区と町田市内の地域住民が利用する鶴川駅前で啓発活動を実施した。
動きやすさ実感
雪が舞う中、約20人の各署職員が、神奈川県警、警視庁がそれぞれ作るリーフレットを配りながら特殊詐欺防止や交通事故抑止、巡回への協力などを呼びかけた。
麻生署地域課の担当者は「麻生区は若葉台や平尾など、別の自治体と隣接しているエリアが多い。協定を見直したことで、現場も動きやすくなったと実感している。今後も密に連携していきたい」と意欲を見せた。
地下鉄サリンから30年
キャンペーンが行われた日の翌日3月20日は、「地下鉄サリン事件」発生から30年の節目の日。そのため、当日は事件が風化することを防ごうと、警察官が「14人の方が亡くなった凄惨な事件。電車の中で不審者や不審物を見かけたらすぐに110番を」と通行人に声かけを行った。
警察官の話に耳を傾けた女性は「今日呼びかけを聞いて事件を改めて思い出した。もう30年も経つのか」と、当時に思いを馳せた。