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坂本昌行と海宝直人の高い演奏技術と美しい歌声にも注目 オフ・ブロードウェイ・ミュージカル『MURDER for Two』ゲネプロ&囲み取材レポートが公開

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(左から)J. SCOTT LAPP、海宝直人、坂本昌行、SCOTT SCHWARTZ

2025年9月6日(土)~7日(日)パルテノン多摩 大ホールでにプレビュー公演が行われ、9月11日(木)からはEX THEATER ROPPONGIにて東京公演が上演される、オフ・ブロードウェイ・ミュージカル『MURDER for Two』。この度、本公演の取材会とゲネプロが行われ、そのレポートが公開された。

オフィシャルレポート

坂本昌行と海宝直人が出演する、オフ・ブロードウェイ・ミュージカル『MURDER for Two』が2025年9月6日(土)よりパルテノン多摩(プレビュー公演)、9月11日(木)からEX THEATER ROPPONGIにて開幕。プレビュー初日に先駆けゲネプロ&囲み取材が行われ、坂本と海宝、演出のSCOTT SCHWARTZ(スコット・シュワルツ)、J.SCOTT LAPP(J.スコット・ラップ)が本作への思いを語った。

本作は、2011年にシカゴで世界初演、2013年にオフ・ブロードウェイに進出したサスペンスコメディ。2人の役者が約13役を衣裳を替えることなく、小道具や声色を変え瞬時に演じ分け、さらには1台のピアノを弾き語る独創的な作品となっている。2016年に日本初演され、坂本が読売演劇大賞優秀男優賞を、照明の原田保が優秀スタッフ賞を受賞。2022年には今回同様、坂本と海宝のコンビで上演され、好評を博した。今回、3年半の時を経て、再び2人がタッグを組む。

オフ・ブロードウェイ・ミュージカル『MURDER for Two』舞台写真

囲み取材で、坂本は「またこの作品に触れる喜びと大変さを感じながら今日を迎えました。ご覧になった方が『この作品を観たよ』と観ていない方に言っていただけるような作品に仕上がったのではないかと思います。日本の皆さんに素晴らしい作品を届けたいと思います」と挨拶。
続いて、海宝も「僕はこの作品に参加させていただくのは2度目になりますが、すごく緻密で繊細な積み重なりがあって、演劇的で、ピアノも弾くというチャレンジもある類を見ない作品だと思います。お客さまが入って完成する作品だと実感をしておりますので、お客さまを迎えてどのようなものに仕上がっていくのかすごく楽しみにしております」とコメントを寄せた。

また、スコット・シュワルツは「この作品はコメディ要素が強く、2人の俳優がただ楽しいことをしているだけに見えますが、実はさまざまなことを要求される役でもあります。セリフももちろん多いし、さまざまな役を演じ分けなくてはいけないし、ピアノも弾いて、踊りも踊ります。皆さんに喜びをお届けするために、エネルギーを全力で出さないといけない作品です。そして2人の男性が一緒に組んで何かをするということがとても重要なテーマとなっています。 この2人の素晴らしい俳優さんがパートナーとなって、最大限に表現して、お客さまに楽しんでいただける作品を作り上げると確信しております」と改めて本作への思いを語り、J.スコット・ラップは「アメリカでは歌って、踊って、お芝居もできる超一流の俳優さんのことをトリプルスレットと言うのですが、この2人は3つどころか(ピアノを含めた)4つの才能を持つ超一流の2人です。ここ1カ月ほど、稽古で素晴らしい時を過ごさせていただきました。2022年の公演よりさらに深いところまで再発見があったと思いますので、素晴らしい作品をお客さまにお届けできることを楽しみにしております」と坂本と海宝を絶賛した。

3年半ぶりのタッグとなる坂本と海宝。坂本は海宝の印象を「お会いする前からイメージしていた通り、地頭がいい。言われたことをすぐに自分のものにできるし、僕のセリフまで覚えていらっしゃる。2人じゃなくて、1人でもいいんじゃないかというくらい」と冗談を交えて明かす。それを聞いた海宝は恐縮しながらも「(坂本は)たくさんの役を演じ分けていますが、姿勢も声も歩き方もコロコロと変化していって本当にすごい。役や作品に誠実に向き合う姿は見習わなければいけないと思います」と坂本をべた褒めし、2人の良い関係性をうかがわせた。
スコット・シュワルツとJ.スコット・ラップの言葉通り、劇中ではピアノの演奏も2人が行う。この作品のために2人はかなり特訓したそうで、坂本は「ある程度は弾けるのですが、(本作では)弾きながらセリフを言ったり、動いたりしなくてはいけない。動くとどうしても手元がブレてしまうので、どれだけ正確に弾けるかは難しいところです。なかなか手強いです」と苦笑いで話した。

取材の最後に、海宝は改めて「緻密に、素晴らしいものを皆さんとともに積み上げてきました。お客さんが入って完成する作品ですので、ぜひ皆さん楽しく観ていただけたら」と笑顔で呼びかけ、坂本は「サスペンスストーリーではありますが、コメディ要素が非常に強い作品です。13人の登場人物をしっかり感じていただけるよう我々も頑張りますので、皆さん、楽しみながら想像力を膨らませて観ていただけたら嬉しいです」と語って締めくくった。

オフ・ブロードウェイ・ミュージカル『MURDER for Two』舞台写真

サスペンスフルな設定ながら、終始笑いと驚きとポップな空気に包まれた本作。事件の容疑者となる、パーティーに集まった人々を演じるのは坂本だ。ホイットニーの妻・ダーリアに始まり、隣人夫妻、バレリーナ、姪っ子の大学院生、少年合唱団の子供たち、そして威厳ある精神科医を一瞬のうちに切り替えて演じていく。圧巻の芝居力で観客を引き込んで、息つく暇を与えない。中でも印象深かったのは、有名なプリマ・バレリーナのバレット・ルイスだ。優雅に動かす手先、ピンと伸ばした足先で“バレエ”を表現し、高嶺の花の美女を印象づけた。
対するのは海宝が演じる警察官・マーカス。坂本が演じる容疑者たちと次々と対峙し、翻弄されていく姿をコミカルに演じきった。物語が進んでいくと、元恋人との衝撃的なエピソードなど、彼の背景も明かされていき、よりマーカスの輪郭がはっきりと浮き上がっていく。応援したくなる、愛嬌いっぱいのマーカスに仕上がっていたのは、海宝の演技力と魅力があってこそだろう。

ピアノの演奏ももちろん見どころの一つ。坂本が演奏し海宝が歌う(その逆もまたしかり)場面もあれば、それぞれが弾き語るシーンも、連弾もある。2人の高い演奏技術と美しい歌声にも注目してご覧いただきたい。

文:嶋田真己  撮影:関口佳代

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