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撮影監督が銃弾誤射で死亡、アレック・ボールドウィン主演映画『Rust』の初上映が決定

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撮影中に銃弾の発射事故が発生した、アレック・ボールドウィン主演の西部劇映画『Rust(原題)』が、2024年11月、ポーランドのカメリメージ映画祭にてワールド・プレミア上映されることが決定した。米などが報じている。

2021年10月、本作の撮影現場で、リハーサル中に小道具の銃が発射され、被弾した撮影監督のハリーナ・ハッチンスが死亡。ダニエル・ソウザ監督も負傷した。本来は空砲であるはずの小道具に実弾が込められていたこと、銃を握っていたボールドウィンが「引き金を引いていない」と主張したことなど不明瞭な部分が多く、ボールドウィンが自身の責任を否定したことから、遺族らはボールドウィンら製作チームを起訴。2022年10月に両者は和解した。

その後、撮影は2023年1月に再開予定だったが、ボールドウィンと銃の管理者ハンナ・グティエレス・リードが過失致死の疑いで起訴されたため、撮影は再び延期された。ボールドウィンは証拠不十分のため不起訴となり、撮影は同年4月に再開され、翌5月に終了している。

このたび『Rust』の上映を決定したカメリメージ映画祭は、世界の撮影監督を表彰するもので、故ハッチンス氏は製作の初期段階から本作をカメリメージ映画祭で上映するようソウザ監督に希望していたという。2021年、事故直後の映画祭ではハッチンス氏を追悼するとともに、撮影監督の安全に関するパネル・ディスカッションも実施された。

ワールド・プレミア上映には、ソウザ監督のほか、故ハッチンス氏から撮影監督を引き継いだ『マルセル 靴をはいた小さな貝』(2021)のビアンカ・クライン氏、またハッチンス氏の恩師であるステファン・ライトヒル氏が参加。パネル・ディスカッションでは、映画の完成や撮影現場の安全性、映画撮影における女性の役割などが議論されるという。

映画祭ディレクターのマレク・ジドヴィチ氏は、「我々のイベントが彼女(ハッチンス氏)にとって重要なものであったこと、30年以上にわたり世界中から撮影監督が集まってくるカメリメージを彼女が我が家のように感じていたことは認識していました。今回、撮影監督や映画ファンたちとともに彼女を思い出す特別な機会を実施します」との声明を発表した。

ソウザ監督によると、一時は映画の製作続行を諦めかけたものの、ハッチンス氏の最後の作品をなんとか世に出さねばならないという思いから撮影を再開。事故が発生した発砲シーンを削除したうえで、ハッチンス氏による生前の仕事をなるべく残す形で映画を完成させたという。映画祭の公式声明にも、「クライン氏の手腕により、映画の撮影は全編を通じて一貫している」とある。

なお、映画祭に主演のボールドウィンが参加するかどうかは不明。同じく起訴されたグティエレス・リードは懲役18ヶ月の実刑判決のため服役中で、再審を求めていたが、9月30日に却下されたばかりだった。

『Rust』は1880年代のワイオミング州を舞台に、両親を亡くした13歳の少年が、自分と弟の生存を賭け、疎遠だった祖父とともに逃走する物語。祖父は地元の牧場主を誤って殺害したとして、絞首刑を宣告されていた……。当初はジェンセン・アクレスが出演予定だったが、撮影再開にあたりスケジュールの都合で降板し、後任をジョシュ・ホプキンスが務めている。

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