完売!「うまコッペ」たっぷりクリームでそっくりに “うまてなし”が牧場の救世主
北海道の馬産地、日高ならではの誘客の取り組み“うまてなし”が、注目を集めています。
浦河町の菓子店にずらりと並んでいたのは、コッペパン。
中には溢れんばかりのホイップクリーム♡
チョコレートで目を描けば…SNSで大反響の「うまコッペ」の出来上がりです。
10月に新ひだか町で開かれたイベントで用意されたのは、馬の顔の形をしたコッペパンです。
販売開始前からずらーっと行列。
520個が、わずか3時間で完売しました。
中には、後志の壮瞥町を朝4時半に出発してここいやってきたというお客さんも!
「うまコッペ」のモデルは、町内のホテルで飼育されている元競走馬「オウケンブルースリ」です。
うらかわ優駿ビレッジ アエルの太田篤志さんは「実際のコッペパンと同じような顔になっています」と話す通り、「うまコッペ」と並べてみると、まさにうり二つ。
きっかけは、ファンの一言でした。
正面からオウケンブルースリを撮った写真がSNSにあげられると、「クリームをたっぷり挟んだコッペパンみたい」とコメントがついたのです。
9月にイベント限定で販売したところ、SNS上で大人気に!
「うまコッペ」を作った菓子店・梅月堂手取商店は、経営難のため店を閉じることも考えていましたが…
「まさかここまでの盛り上がりになるとは思わなかった。馬をお菓子にするアイディアがなかった。これを機会に売り上げの一部は引退馬の支援にあてます」と菓子店の坂井ゆみ社長。
仲良しを見たくて予約急増!グッズ化も
新冠町にある牧場「ノーザンレイク」でも、引退した競走馬が活躍中。
こちらはウマなのに名前は「ネコパンチ」!
仲良しなのが、4年前のある日突然現れた、ノラ猫の「メト」です。
牧場が「ネコパンチ」と「メト」の様子をSNSに載せると、牧場の見学予約が急増。
さらに、札幌市の化粧品会社が、ハンドクリームのパッケージに起用し、売り上げの半分が牧場の運営費に充てられています。
牧場の佐々木祥恵さんは「少ない頭数で収入を得るにはどうすればいいのかと考えていたら、メトの人気が出てグッズを作るきっかけになったんです」と教えてくれました。
馬を1頭飼育するには毎月5万円~8万円ほど必要です。
穴が開いた屋根の修理などにも今後、数十万円かかり、いまや、ネコパンチとメトは牧場の救世主になりました。
競走馬を生かした“うまてなし”。馬産地を支える切り札となっています。
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2024年12月13日)の情報に基づきます。