首都圏から電車釣行!手ぶらで楽しむ船釣り&カワハギ体験
「釣りはクルマがないと行けない」…そう思っている初心者の方は多いでしょう。確かに大きなクーラーボックスや竿ケースを積み込んで、仲間とドライブがてらに港へ向かうのは王道のスタイルです。しかし、実は首都圏在住なら電車で気軽に釣りに行くことも十分可能です。
電車釣行は気楽で身軽!
今日もよい釣りになりますように
電車釣行のメリットは3つ
●運転の心配がない
帰りに眠くても安心。お酒を少し楽しみたい方にも好都合です。これが一番大きいですね
●交通費がシンプル
高速代や駐車場代がかからないため、トータルで見ると意外に経済的
●荷物がコンパクトになる
「必要なものだけ」を意識するので、初心者にとって道具整理の練習にもなります。道具の取捨選択はとても大事です
船宿さんにはレンタル品も充実
タックル以外でもさまざまなレンタルのサービスを行なっている船宿さんがあります
船宿さんを利用する魅力の一つに、レンタルタックルの充実度があります。とくにカワハギ船では「専用ロッド+小型リール」のセットを貸してくれるところが多く、初心者さんはまずレンタルから始めてみると安心です。また、仕掛やエサ(アサリのむき身)は船宿さんで購入することも可能。手ぶらに近い感覚で参加できるのも電車釣行のメリットといえるでしょう。長靴やライフジャケットなどのかさ張るものも含めレンタルすると、より身軽になります。
各船宿にて販売のエサが一番おすすめです電車釣行時のおすすめグッズ
電車釣行では「いかに身軽に、かつ、快適に釣り場へたどり着けるか」がカギになります。私が実際に使って「便利だった!」と感じたアイテムを紹介しましょう。
私の電車釣行セット。無駄なものがないように心掛けています
●小型クーラーボックス(10L程度)
釣った魚を持ち帰るには必須のクーラーボックス。持ち運びを考えると大型はNG、10L程度の小型のものがおすすめで、肩掛けできるサイズがベストです。自分用の軽食を入れておき、帰りは魚に詰め替えるスタイルです
●釣り用リュック
ロッドや小物をまとめて収納できる釣り用のリュック。手が空くので電車の移動がスムーズになります
●ウェットティッシュ
魚のニオイが消えるウェットティッシュ関連の商品も便利です。アサリエサや魚のぬめりを拭くのに重宝します。手も車内も汚さず快適に! 電車内ではほかの乗客もいるので、ニオイに気をつけています
一方で、電車釣行でよく見かける「コロコロ(キャリー付きクーラー)」は、私個人的にあまりおすすめではありません。段差や駅構内の混雑で逆に邪魔になることが多く、手持ち・肩掛けスタイルの方が機動力は断然上だからです。
(あくまで個人的な意見です)
電車釣行におすすめの船宿さん(関東)
船宿さんに電話すると駅からのアクセスなど親切に教えてくれます
首都圏から電車でアクセスしやすい船宿さんは幾つもあります。ここでは、実際に私が電車釣行で利用して便利だった地域を紹介します。
「金沢八景(神奈川)」
京急線で横浜から20分ほど。駅から徒歩5~10分で船宿が並ぶ一大拠点。最古の船宿である弁天屋さんを含め、初心者歓迎の船も多い地域。私はキス釣りでよく利用します。半日船が多くみられるのもこの地域の特徴です。
「久比里(神奈川)」
京急久里浜線の終点、久里浜駅から徒歩10分前後にあります。巳之助丸さんや山下丸さんなどの船宿が集まっており、レンタルや仕掛販売も整備されているのが特徴。カワハギ船の聖地と私は思っています。
「浦安・行徳(千葉)」
東京メトロ東西線からすぐのエリア。都内から短時間でアクセス可能です。吉野屋さんが有名でレンタルタックルも豊富。初心者にも優しい地域です。
釣宿にもよりますが出船前に船長から釣り方のレクチャーが行われる船宿もあります
「羽田(東京)」
京急線天空橋駅から10分程。私の常宿のえさ政さんはこちらです。レンタルタックルなどのサービスに強く、初心者さんや女性アングラーにおすすめな船宿さんです。定期的にプロアングラーの講習会も行われています。
紹介した地域は、すべて「駅から歩いて行ける」という点がポイント。初心者さんが「電車で釣り」を体感するにはうってつけのエリアです。そのほかにも、電車からのアクセスに強い船宿さんはたくさんあるので、ご自身の最寄駅から出船時間に間に合う船宿さんを探してみてください。
カワハギ釣りに行ってみよう!
さて、電車釣行にうってつけだと個人的に感じるのが「カワハギ釣り」です。対象魚が小さいこともあり、釣り方がシンプルなことも手伝って、気軽にトライできる釣りモノです。
私が実際に釣行した経験をもとに、カワハギ釣りについて見ていきましょう。
道具は必要最小限!
タックル参考
【参考タックル】
●ロッド:
金剛激シリーズ(櫻井釣漁具)(レンタルタックルでもOK)
※電車釣行の際、サブタックルは邪魔になるので持ち込まないことが多いです
●リール:
小型両軸リール
レンタルでもOK。私は軽くてハイギヤのリールが好みです
●ライン:
PE0.8号
●仕掛:
胴突3本バリが基本。替えバリは多めに。船宿仕掛でOK
●オモリ:
25~30号
●エサ:
アサリのむき身(船宿にあります)
釣行で使用したタックル。カワハギは専用竿での釣行がおすすめです
そのほかの小物類は、簡易ロッドホルダー、ナイフ、ハサミ、タオル、仕掛入れ、ビニール袋など。「とにかくシンプル」にまとめましょう。余分な荷物は釣りの邪魔になるだけです。
「エサ取り名人」カワハギを釣るには?
出船後、船がポイントに到着し合図があったら、仕掛を投入。仕掛が底に着いたら糸を張り、竿先に神経を集中します。カワハギは「エサ取り名人」と呼ばれるだけあり、アタリは繊細。ちょっとした竿先の震えをとらえ素早く聞きアワセるのがコツです。
私が初めてカワハギ船に乗ったとき、最初はエサだけ取られ続けて心が折れたものです。しかし、船長に「小刻みに誘って(叩いて)エサを動かしてごらん」とアドバイスをもらい、誘いを工夫した途端に良型をゲット! この瞬間の感動は今でも忘れられません。
良型のカワハギに出会うことができました
「誘って、待って、掛ける」…シンプルながら奥深い。だからこそカワハギ釣りは初心者さんにもベテランにも愛されているのでしょう。掛けたときの金属的な「カカカッ!」という引き味もたまらないですね。
カワハギ料理の定番は…
釣り人の特権。カワハギの肝和えはたまりません
釣ったカワハギは、やはり「肝醤油」が定番です。刺身にした身を濃厚な肝と醤油で和えれば、船上での苦労が一瞬で報われます。電車釣行で荷物も少なく帰宅できるので、「カワハギ釣り」は帰ってからの調理もラク。刺身、煮付け、唐揚げ…どんな料理にも合う万能魚です。
「電車釣行」は車を持たない方や初心者さんでも、気軽に海釣りを楽しめる最高のスタイルです。荷物をコンパクトにまとめ駅チカの船宿さんを選べば、手軽に「釣り旅」の気分を味わえます。そして、ターゲットに「カワハギ」を選べば、繊細な駆け引きと美味しい料理の両方を一度に楽しめること間違いなしです。
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レポーター
プロフィール:たきがわ
ワカサギからマグロまで、潮の向くまま気の向くままに突っ走る3児のカミナリ親父。船のエサ釣りメインですが、節操なく流行りの釣りに手を出しています。本業であるSEの仕事もそこそこに、週末は最高の食材を求め釣りに出掛けています。