その場で仕上がるオリジナル雑貨が作れるお店 JR長岡駅近くにワッペンワーク専門店が初登場(新潟県長岡市)
2025年9月13日、JR長岡駅から徒歩5分の場所に、色とりどりの刺繍ワッペンを使って自分だけのグッズを作れる新店「ワッペンのお店 ヨット」がオープンした。好みのデザインのワッペンと雑貨を選んで組み合わせ、店内で仕上げるというスタイルは、「ワッペンワーク」というあまり見られない珍しい業態である。
店内には色とりどりのワッペンが、処狭しと並べられている
運営するのは、デザイン業や補助金申請支援などを主な業務として行っている「テコイレ」の和田桂佑代表だ。出張先で全国を巡るなか、海外や東京、名古屋といった都市圏で広がり始めていたワッペンワークの専門店の存在を知り、興味を持った。
「デザイン会社として他社と差別化し、自分たちができることを模索した際に、このビジネスに可能性を感じた」と、和田代表は語る。地域で唯一無二のサービスを提供することで、デザイン会社としての強みがより明確になったという。新潟県内のみならず、日本海側の市町村でも同様のサービスは同店以外ない。
店内には大型の刺繍ミシンが稼働し、スタッフがオリジナルワッペンの製作を進める。デザインから縫い上げ、最終的なカットまでの工程を自社で行うため、細部まで表現できるのが特徴だ。標準的なサイズのワッペンであれば制作に20〜30分ほどかかり、完成品が次々と店頭に並んでいく。
ワッペンの製作には専用のミシンを使う 複数の色の糸を組み合わせて作ることができる
ワッペンは110円や220円の手頃な価格帯が中心で、好みのモチーフを気軽に選べる。寿司やおにぎり、中華料理など食をテーマにしたデザインはひときわ存在感があり、ほかにもキャラクターや記号、日用品をかたどったものなど種類が広い。客の要望を取り入れながら新しいデザインを製作し続けており、新潟ならではの笹団子モチーフを生み出したこともある。
グッズ作りの流れは、まずキーホルダーやカードケース、巾着、トートバッグなどのベースアイテムを選び、次に好みのワッペンを並べてレイアウトする。吹き出し型を重ねて配置するなど自由度が高く、色の組み合わせやバランスを考える時間も楽しみの一つだ。配置が決まるとスタッフがアイロンで圧着して仕上げる。完成した瞬間には思わず笑顔がこぼれる。
ワッペンを選んだら、後はベースとなる雑貨にアイロンで押しあてる
和田代表とともに店舗運営を担うのは、北海道出身の宍戸響さん(27)。長岡造形大学を卒業後、和田代表のもとでデザイナーとして活動し、店頭では接客から製作補助まで幅広く対応する。「開店したばかりで種類はまだ多くないが、年末に向けて手袋やマフラーなどの新商品も取り扱いたい」と和田代表は意欲を示す。
素材の選択から完成までを短時間で体験できる点が魅力の同店。日常使いの雑貨に自分らしいひと工夫を加えたい人に加え、贈り物として選ぶケースも多いという。友人同士で訪れておそろいのデザインを作る姿も見られ、世代を問わず楽しめる店となっている。
世界に一つだけのアイテムを手軽に作れる場所として、長岡の新たな立ち寄りスポットになりそうだ。
たくさんのワッペン。選んでいる時間も楽しい
ワッペンのお店ヨット(YACHT)
新潟県長岡市殿町1-1-15 ケーエムビル1階
営業時間: 平 日:13:00〜19:00 土日祝:11:00〜19:00 定休日:月曜日(月曜が祝日の場合、火曜定休)
駐車場:なし
(文・写真 湯本 泰隆)
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