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【バチ抜けパターン】が存在する陸っぱりルアーフィッシング対象魚4選 

TSURINEWS

シーバス(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

釣り人の間では有名な「バチ抜け」という現象が早春、東から西へとスタートする。早ければ2月にもバチ抜けが起きるので、特にバチ抜けで釣れやすいシーバスのアングラーにとっては、至福の時だ。ところで、そもそも「バチ抜け」とは?バチ抜けがどのような現象か、なぜ発生するのかを解説したい。

「バチ抜け」パターンとは

俗に「バチ」とは多毛類(イソメ、ゴカイなど)のことだ。これらが海面に浮いてくる現象を「バチ抜け」と呼ぶ。非常に多数のバチが抜けているときには海面にその姿が、それこそ、うじゃうじゃと見られる。これらバチに食らいつく魚たちの捕食行動を、「バチ抜けパターン」と言う。シーバスゲームの春のパターンとしてよく知られる。

底が砂地の河川でバチ抜けしやすい(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

なぜバチは海面に浮いてくるのか

春にかけてバチ抜けがなぜ起こるのか?答えは、多毛類がこの時期に産卵を迎えるからだ。卵を産むために盛んに捕食する。その対象は光合成によって増殖する植物性プランクトンで、このエサをより効率的に摂取するために、月光や常夜灯の光が当たる海面に浮上してくる。

また、これらのバチを捕食するシーバスやアジもまた、この時期に産卵を迎える。いわゆる「産卵前の荒食い」である。この時期には非常に活性が高くなり、一方、産卵を終えると疲れてしまい、魚の活性は一気に低くなる。

春はバチ抜けシーバス(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

関東から始まり、西におりてくる

バチ抜けは、一般的に、関東から関西へとおりてくる。最大の時期の違いとして、たとえば東京では2月末から始まって、関西では5月上旬でも珍しくない。なぜこれほど差が出るのかと言えば、関東のほうが海水温が高いからだ。バチは水温上昇とともに産卵のための行動を始めるので、水温が高い関東で始まり、それからじょじょに西へとおりてくるのである。

地理的な環境の違いも大きいといわれる。関東の沿岸部は外洋に面しており、潮の流れが早いため、バチ抜けが起きやすいという説もある。一方で関西の沿岸部でバチ抜けが起きるような場所は、比較的閉鎖的な水域が多い。そのため海水温の上昇が遅れ、バチ抜けも遅れてやってくる、というわけだ。

バチ抜け対象魚

多毛類をバクバクと捕食する、バチ抜けパターンを迎える魚には、次のような4魚種がいる。

シーバス

とにかくこの魚はバチが大好物だ。港湾部ではバシャバシャと豪快な捕食音を立てて、ダイレクトに食らいつく姿を見ることができる。水面で食ってくるので、フローティングのミノーを使うのがコツだ。

チヌ

春は、チヌも産卵のために接岸してくる。産卵前荒食い「ノッコミパターン」で、この魚ばかりは何でも食べてしまうのだが、バチ抜けが起きているような海だと一層反応がよくなる。キビレが多い海でも本チヌが優先的に食ってくるので、狙ってチヌを釣りたいアングラーはバチ抜けに照準を合わせよう。

ノッコミのチヌも狙える(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

アジ

アジも春に産卵に入る魚で、バチを盛んに捕食する。ただ、水温が上がりベイトフィッシュも入る海ではあえてバチを狙って食べることもないかもしれない。筆者の感覚では、バチ抜けを意識した釣りよりも、通常のアジングで狙ったほうがいいと思う。

メバル

メバルはバチ抜けを意識する魚だ。バチ抜けが起きている海でシーバスとは違う小さめのライズ音が響いていたら、メバルの可能性が高い。ジグ単でもいいが、より目立たせて魚を騙してやるなら、フローティングのプラグを使うことをおすすめしたい。

バチ抜けパターンのメバル(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

反応しやすいのはメバルとチヌ

真冬の厳しい寒さを抜けて徐々に海水温が上がってくると、最初に反応してくるのはメバルとチヌである。メバルは沖の深場から戻ってきて、チヌはノッコミで接岸してくる。必ずしもバチ抜けを意識するのでなく、水温が13℃~14℃まで上がってきたら、この2魚種を狙ってフローティングで攻めてみよう。

<井上海生/TSURINEWSライター>

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