時短勤務の「ショート正社員」導入でキャリアアップを支援 女性管理職の割合、業界平均を上回る
アイエスエフネット(東京都港区)は4月8日、正社員雇用を前提とした短時間勤務「ショート正社員」の取り組み内容を明かした。同社は、この勤務体系を働き方に配慮が必要な従業員がキャリアを諦めずに働き続けられる選択肢としている。
時間的制約のため、正社員としての勤務が難しい従業員を支援する「ショート正社員」
同社はショート正社員導入の背景として、近年のIT業界ではIT需要の拡大でエンジニア不足が深刻化しており、特に経験豊富なエンジニアの離職は企業にとって大きな課題となっていると分析。出産や育児、介護などのライフイベントを理由に、キャリアを中断せざるを得ないエンジニアも少なくないとしている。こうした現状を踏まえ、ダイバーシティ推進の一環としてショート正社員の雇用をはかっているという。
働き方に配慮が必要な従業員を対象としたショート正社員の中途採用を行っている同社。出産や育児により職場を離れた経験のある女性エンジニアや、優れたスキルを持ちながらも時間的制約のため正社員としての勤務が難しい従業員に向けたキャリアの継続や、キャリアアップ、再スタートを支援するとしている。
時短勤務であっても管理職登用、女性管理職の割合は業界平均の約10%を大きく上回る
同社のショート正社員は、1日の勤務時間が最大2時間までの短縮が可能で、最短で1日の勤務時間が7時間(1時間の休憩時間を含む)ということ以外は、一般社員との雇用形態に違いはないという。エンジニアとしてのキャリアを着実に積み重ねつつ、家庭やプライベートとの両立ができるとしている。
勤務体系としては、1日最短2時間まで勤務時間の短縮ができる。通常の勤務時間が9時から18時までのところを、10時から17時まで、9時から16時までといった時短勤務が可能になるという。
同社では、これまで時短勤務を利用している従業員であっても15%が管理職に登用されている。女性管理職の割合は、業界平均の約10%を大きく上回り、年々増加しているとしている。
時短管理職のキャリアアップ事例を紹介「無理な残業が発生しないことがうれしい」
また、同社はショート正社員と育児休暇を利用して復職後のキャリアアップをした従業員の例として、時短管理職のキャリアや声を紹介している。
その従業員は、新卒で本社で勤務する技術職として採用され、5年後に海外のエンジニアリングソリューション部門へ異動。副グループリーダーを務めたあと、9年目に産休・育休を取得。
復職後は、時短勤務制度を利用しながら、大手キャリア向けエンジニアリングセールスを担当し、現在は海外のエンジニアリングソリューション部門でグループリーダーとして、管理職の地位に就いたという。
時短勤務制度を利用した感想としては、「育児での余力を残すことができるため無理な残業が発生しないことがうれしい」とし、「時短勤務制度の利用が可能な案件先にアサインしていただいたため、理解のある職場で業務を行うことができている」との声を寄せている。
同社の取り組みの詳細は公式リリース(PR TIMES)より確認できる。