「100年時代」のけん引者 つくし野在住の中村さん
「人生100年時代」を走ってきたのが、今年の6月に100歳を迎えるつくし野在住の中村笑江さん。東急田園都市線つくし野駅が開設した頃、駅前にクラブハウス、駐車場を備えた2千坪の会員制テニスクラブを夫と共にオープン。町田にテニス文化を広める役割を果たす一方、つくし野でみかんづくりにも挑戦し、現在は息子の匡秀さんが「みかん狩り」できるスポットとして地域に開放した畑を見守る毎日を送っている。
「自然の摂理にもとづいて土壌を健康にすることを念頭に育ててきました。皆さんに喜んでいただけるようになりうれしいです」と笑江さん。みかんと同時期に始めたブルーベリーと共に栽培は農薬や化学肥料を一切使わない安心安全なものとして地域に安価で提供。多くの人に喜ばれている。
「奇跡の人」
そんな笑江さんを周囲は「奇跡の人」と呼んでいるという。つくし野の活気を生んできたことに加えて、年を重ね、大病に見舞われてもくじけずに回復してきたところからそう呼ばれるようになった。80代で脳梗塞に――。そして、農作業中に何度も骨折してしまっても何事もなかったように毎回復活してきたのだという。
匡秀さんは「最近も救急搬送が続いていますが、無事に乗り切っています。懸命に生きてきた母を例える言葉は『粉骨砕身』。身を砕くほど力の限りを惜しまずに努力してきました。自慢の母です」と笑顔をみせる。笑江さんは6月29日(日)に100歳を迎える。