ぼーっとすることで幸福に
私たちの未来は、私たちで作る!
「サステバ」は、あなたの困りごと、モヤモヤ、お悩み、
もしくは、変えていきたい社会の課題などを通して、みんなで一緒にこれからを考えていく番組です。
今回は下北沢「みんな商店」で収録
サステナブルな商品や美味しいものに囲まれ、畳の上でおしゃべりしました。
「サステバ」の棚もありますよ!お近くの方はぜひ遊びに行ってくださいね
番組で紹介した製品も並んでいます!ミニラジオブース、かわいい~~!
本編ではいつも通り、リスナーのみなさんからいただいたメッセージもご紹介♪
私は先日から、年明けにある「資格試験」の為に勉強を始め、 久しぶりに参考書を開き、机に向かっています。
就職してからも課題や試験で勉強することはありましたが、 長期間に渡って勉強を続けることは学生の頃以来、16 年ぶり。
時間や睡魔と戦い、学生の頃とは違うなぁと自分の集中力の無さ、覚えの悪さに落ち込み、モヤモヤしながらも日々参考書と睨めっこしています。サステバの「#28」で小泉さんがお話ししていたように、「過去の自分の為にも、何年後かの自分の為にもなるように頑張ろう」と思っています。
みなさんは何かを覚えるとき、集中したいときなど、工夫していること、アドバイスはありますか?
追伸
試験は小泉さんの KK60 ツアー直前なので、 絶対に合格してから参戦したいという思いが私の最大のモチベーションになっています。
小泉:おー!合格して、晴れた気持ちで来てほしいですね。
大石:そういう方もいらっしゃるんですね。
小泉:集中力、どんどん落ちてくるっていうか。原稿書くのも、昔は夜中に書いていたりしたんだけど、それも眠くなっちゃて無理で。朝起きてすぐに書くとか、時間が変わったり。でも、集中するのにすごく時間がかかるようになってきちゃって。舞台中だったり、いろいろなことが脳みそにあるからだろうとは思うんですけど。最近、ある周波数の音を流していると集中しやすいとか、リラックスしやすい、とかでそういうものがYouTubeとかにあって。
大石:へー。
小泉:私が試してみたのは2時間コースなんですけど、30分集中できる音楽が流れて、5分リラックス音楽。それを繰り返してプログラムになっているものを流してみたら、原稿がちょっと進みました!
大石:そうですか!さえちゃんはどうしているんですか?
上村:うーん、大学受験の時は集中できるように、塾の自習室に行っていました。
小泉:場所を変えるっていうのもあるよね。
上村:家にいるとすぐ、誰かに話に行っちゃったり、キッチンに行ってお菓子を食べようとしたりしちゃうので。自分は自分に甘いので、周りに何もない環境に身を置くようにしていました。あと、いろいろと覚えるために自作のカードを作っていて。リングにつけると、順番で覚えちゃうんですよ。なので、シャッフルできるようにリングをつけずに、英単語とかを覚えていた記憶があります。
大石:これ、若い頃に聞いていたら受験もうまく行ったかもしれない…
小泉:場所を変えるのは、脚本家の方も結構しているようで。
大石:そうですか。
小泉:宮藤官九郎さんとかも、お家よりもファミレスとか喫茶店の方が書けるって。
大石:以外と、ガヤガヤした所ですね。
小泉:ガヤガヤしている方が集中しやすい、っていうのはあるかもしれないですね。シーンとしているのは集中し易う環境じゃないのかもしれない。
大石:でも、集中するって、どれくらいできますか?何時間?
小泉:ものによる。原稿とかなら、2時間くらいダーッと書いている時はありますね。
大石:そうですか、すごいな。
上村:でも、だんだん集中できる時間が減って来ている気がします。
小泉:そうね。あと、自分が集中できていない言い訳を考えだしちゃうんですよ。食器を洗ってなかったな、洗濯機を回すべきなんじゃないか、とか。
上村:わかります。
小泉:まず、家の掃除をしてからやるのは良さそう。自分に言い訳ができなくなる。
上村:では、続いてのメッセージです。
最近の悩みは健康とイライラです。
私は声帯が弱く、風邪をひくとすぐに声が枯れてしまいます。
趣味特技はとにかく喋ること。そして仕事が介護職のため、喋らない訳にはいかず...。
それでも声が枯れている時くらいは家では黙っておきたいのですが、子ども達がそうはさせてくれません。
モノを取った、取らないから始まり、しまいには、「ママー私は1回しか叩いてないのに、にぃにが3回も叩いてきたー!」などと、次から次へとくだらない兄妹喧嘩に巻き込まれます。兄妹喧嘩は放っておいた方が良いと聞くのですが、放っておくと骨折しそうな勢いなので、結局入らざるを得ず、いつも家で怒鳴ってばかりいます。
みなさんは声が大事なお仕事ですが、私のように枯れてしまう事はないですか?
またそうならないように気を付けている事はありますか?それからそもそも家では怒鳴らなくてすむように、兄妹喧嘩のアドバイス等ありましたらぜひいただきたいです。
みなさまもお身体に気を付けてお過ごしください。
小泉:特にさえちゃんは声に気を使うお仕事じゃないですか?
上村:でも、(私は)恵まれていて、声で困ったことはないんですよね…。
大石:そうなんですか。
上村:人によっては、ちょっと風邪をひくと声が出なくなってしまって「今日はお休みさせてください」という人もいます。
小泉:そうですよね。風邪にもいろいろあるじゃないですか。喉に来る風邪もたまにありまして。そういう時、喋る声はガラガラなんですけど、歌い出すと大丈夫なんですね。使っている場所が違うんですかね。
大石:2人とも、工夫はされているんですか?夜寝る前に何かしているとか。
上村:(きょんさんは)されてますか?私は、してない…笑
小泉:でも、基礎的な訓練はしたでしょう?
上村:多分、(声の)出し方が、喉を使わないようになっているのかもしれないです。
小泉:ボイストレーニングって、歌でもやるし、舞台用もあって指導方法が違うんですけど、どちらも受けてきているからあまり声が枯れなくてすむ。喉で声を出すんじゃなくて、ちょっとお腹も使って「コラァ」って…笑
大石:怖い…笑
上村:低く、ゆっくりがいいと思います。
小泉:(高い声で)「コラー!」ってやると、声帯の上の方を傷つけるから、低い声で。そうしたら、子どもも怖いって思いそう。
大石:今、怖かったもん。
上村:(笑)
小泉:喉だけじゃなくて、お腹も使って喋ると腹筋も鍛えられますし。YouTubeとかにもボイストレーニングの動画があるから、そういうものを。
大石:あるんだ。
小泉:YouTubeとかでボイストレーナーの方がいろいろなトレーニングを教えてくださるんですよ。なので、声が枯れない発声法とか、あるから。
大石:ちょっと調べてみよう。
上村:私も、たまに喉が痛くなるとしたら、カラオケで変な歌い方をしたりとか…
小泉:カラオケいくんだね。笑
上村:はい。笑
あと、ナレーションでいつもより高い声でたくさん読んだり。いつもと違う出し方をすると痛くなることがあるんですけど、それ(発声方法)を身につけると、声を枯らすことは減るんじゃないかなと思います。
小泉:舞台をやり始めた頃は、3本くらいまでは声が枯れたり、肋間神経痛になったりしていたんですけど、やっていくうちに(声の)出し方がわかってくる感じなので、冷静に。怒る時も、冷静に「ここから声を出してみよう」ってやると子どもにその冷静さが伝わって効き目があったりしないですかね。
大石:その怒り方、参考になる。
小泉:兄妹喧嘩も、ある時期が来たら終わるから。きっと過ぎてしまったら甘い思い出になるじゃないですか。
大石:まあ、なくなると寂しいでしょうね。
小泉:そう。だから、まずはお母さんの発声を改善してから…
上村:低い「コラ」から。
小泉:改善したら、またお便りください。
90分間「なにもしない」
TOKYOぼーっとする大会
番組後半は11月3日に東京・渋谷MIYASHITA PARKで開催される「第 3 回 TOKYO ぼーっとする大会」を紹介
90 分間、ただただ、なにもせずに「ぼーっと過ごす」という競技。
スマートフォンを見たり、笑ったりすると減点になります。芸術点と技術点の合計で、優勝が決まります。
「ぼーっとする大会」、最初に開催されたのは 2014 年、韓国。「参加型のアート作品」として始まり、香港、台湾、オランダなど、世界各地に広がりました。
今回の東京大会のテーマは、「情報過多」。
参加者は、普段、情報に最も触れているとされる10~ 20 代限定です。
「第 3 回 TOKYO ぼーっとする大会」。 大会を主催する古井敬人さんにお話を伺いました。
やっぱり現代人って、忙しくしていたりとか、常に情報を仕入れたりしていると思います。
そんな中で、なにもしない時間を意図的に取るということは、すごく必要なことかなと捉えているんですね。余白を設けること、余裕を持つこと、そういったところが幸福度に直結するところかなと思っていまして。
なので、社会に余白を届けていこう、なにもしないということを届けていこうということで、この大会を取り組み始めさせてもらっています。なにもしない意義としては、新しいことを思いついたりだとか、なにか着想を得たりということも、科学的にも証明されていますので、その意義と意味をしっかりと広げていくことを意識しておこなっています。
おそらくこの大会に参加されるほとんどの方が、90 分間ぼーっとすることは、人生で初めての時間になると思うので、すごく長く感じるかなと思っています。
まずは体験してみて、それをきっかけに、日常の中で、5 分だけでも 3 分だけでも、余白をもって生活してみてもらえたらなと思っております。
小泉:おもしろい!インスタレーション的な感じで行うのね。だから、きっと通りすがりの人が見ていたりするわけでしょ。
上村:はい。
小泉:その中で90分ぼーっとする。お喋りもしないんですよね。私、絶対寝ちゃいそう。でも、寝たら失格なんだよね?
上村:そう。ふふ。
小泉:私ダメだわ。でも、ぼーっとするのは得意ではある。
大石:どんなタイミングでぼーっとするんですか?
小泉:最近はあまりできないんですけど、かつてはマネージャーの方がいて、運転してくれて。私は後ろの席に座っているじゃないですか。そうすると、遠くに行く時とかも窓の外を見て1時間ぼーっとするとか、できてた。
大石:1時間!
小泉:できてた。今は自分で運転したりするからあれだけど…。だから、今は乗り物に乗って移動するのがすごく好きです。新幹線とか、飛行機とか。そこでぼーっとするっていう。家では相当ぼーっとしているんですけど、どうしても寝ちゃうじゃない。
上村:私、ぼーっとするの苦手です。
小泉:苦手そう!
上村:すぐ何か調べ物をしてしまったり、SNSを見てしまったりして。ぼーっとするのは昔から苦手で、温泉とかがちょっと苦手なんです。
大石:え!?
小泉:えー!?
上村:友達といて、喋ってたらいいんですけど、10分とか浸かっていると暇になっちゃって、手持ち無沙汰になって苦手なんです。だから90分はものすごく長く感じると思います。
小泉:大石さんはどうですか?
大石:自分はめっちゃ長くぼーっとしたつもりでも、1~2分しか経っていないとか、そんな感じじゃないかな。
小泉:1日3分とか、5分とかって決めて、目を瞑って、寝ないでぼーっとする時間は意識的に取ってみたら頭がスッキリしそうですよね。学校の授業とかでもあったらいいのにね。
大石:ぼーっとする時間。
小泉:沈黙の授業。
上村:選考方法ですが、芸術点は観客の投票です。ぼーっとしていることを視覚的に表現できている方を観客に投票していただきます。 そして技術点は心拍数です。心拍数を15分に1回計測して、値の変化を評価します。
だから、誰かが優勝するってことですね。
小泉:失格行為が難しそうじゃない?
上村:失格行為は携帯電話の確認、寝る、笑う、雑談、ぼーっとしていないと見られるすべての行為。
小泉:えー!
大石:修行僧みたいな感じだ。
上村:「何分経ったかな」と思って腕時計みたら減点ですもんね。
小泉:あと、通りすがりの人がふざけたり、笑わせてやろうとするかもしれないじゃないですか。そんな時は心拍数が上がっちゃいそうだし、絶対笑っちゃうだろうし。これは見てみたいですね。
上村:今回は「情報を遮断することこそ、現代人の最大の贅沢」であるというメッセージを発信するということです。
小泉:なるほど。
大石:これ、科学的になにか証明されていたりするんですかね。
上村:私たちの脳は、何もしていないときにも活発に働いています。何もしていない時に活動するのが、「デフォルト・モード・ネットワーク」という脳の神経回路だそうです。
研究によると、何もしていない時には…アイデアが生まれやすい、リラックスできる、脳内の情報が整理される…といった働きがあるそうです。
小泉:たしかに、私、シャワーを浴びている時にすごく(アイデアが)来ます。歌詞書かなきゃって思っている時とか、シャワーを浴びている時にピカーンと来たりします。あと、散歩をしている時もありますね。
上村:これも、偶然ではないみたいです。「意識をさまよわせておくこと」が、創造的な思考にとっては重要になるということだそうです。
大石:ぼーっとすることは必要なんですね。
小泉:それでも脳は働いちゃってるから、それを自分でコントロールできたら気持ちがいいでしょうね。
上村:「脳疲労」という言葉も聞きますもんね。みんな、疲れちゃっているのかもしれません。
大石:特にさえちゃんはね…
上村:ちょっと、やってみます。5分くらいから!
(TBSラジオ『サステバ』より抜粋)