「日本でギャグ漫画になったホーガン」「コウモリを喰ったオジー」ヤバすぎる逸話を持つ〈2大レジェンド〉を追悼
【追悼】ハルク・ホーガン、オジー・オズボーン
2025年の7月は一時代を築いた“レジェンドたち”を追悼する夏になってしまった。
ハルク・ホーガン(享年71歳)と、オジー・オズボーン(享年76)。ここでは彼らを追悼するとともに、それぞれの濃厚なキャリアを振り返るべく配信で見られる関連作も紹介する。
栄光もスキャンダルも金メダル級の2大レジェンド
ホーガンは米フロリダ出身のプロレスラーで、80年代に日本でも大活躍したので知名度はかなり高いだろう。同時期には少年マンガ誌で「プロレス スーパースター列伝」が人気を集めたほか、「やっぱ!アホーガンよ」なるギャグマンガも連載されるなど、当時その存在は広い世代に浸透していた。日本のCMにも出演していたので、あの特徴的なヒゲを記憶している人も多いはずだ。
かたやオジーは1960年代から活動するイングランド出身のミュージシャンで、ヘヴィメタルの開祖と称されるブラック・サバスのボーカリスト。“ステージ上に投げ込まれたコウモリを噛みちぎった”というエピソードはあまりにも有名。ソロ活動後は世界規模の巡業フェスを主宰し、現役バリバリの若手バンドからもリスペクトされている。また、妻や子供たちとの生活を赤裸々に映し出すリアリティ番組「オズボーンズ」が00年代にMTVで放送され、多くの視聴者に愛された。
両者に個人的な繋がりはほとんどないと思われるが、70~00年代を象徴する2大アイコンの死は衝撃をもって受け止められた。2人とも70歳代というのは意外と若く感じるが、20代前後から第一線で活躍していただけに心身への負担の蓄積は相当なものだっただろう。言わずもがなプロレスは肉体を酷使するし、オジーはドラッグにどっぷり浸かっていた時期もあったので、そのキャリアの長さは驚くべきものだ。
近年、ホーガンは人種差別的な発言等によってキャリアが一時停滞し、またトランプ支持を公言していることでも物議を醸していた。オジーは妻シャロンがユダヤ系であることからイスラエル支持を表明しており、一部のアーティストやファンからは同地での公演をボイコットするべきだと呼びかけられていたが、基本的には“我関せず”を貫いていたようだ。
レジェンドたちのキャリアを配信作品で振り返る
新日本プロレスはホーガン追悼として、80~90年代の試合映像を無料配信中。アントニオ猪木やアンドレ・ザ・ジャイアントらとの名勝負は必見だ。なおNetflixのドキュメンタリー『メディアが沈黙する日』では、アメリカ全土を騒がせた近年のスキャンダルを知ることができる。
7月に最後のライブ映像をライブストリーミングしていたオジーにかんしては、ヒストリーチャンネルによるドキュメンタリー『バイオグラフィー:オジー・オズボーン メタルの帝王』がプライムビデオやU-NEXT、Huluで観ることができる。貧しかった幼少期から紆余曲折のキャリア、様々なアーティストのコメントなど、“人間・オジー”を知ることができる内容だ。