懐かしくも新しい酒蔵の世界へ 見学無料!西宮郷『白鷹禄水苑』に行ってきました 西宮市
灘五郷・西宮の灘酒文化を発信する文化施設『白鷹禄水苑(はくたかろくすいえん)』(西宮市)。 老舗酒造「白鷹」が手掛ける同施設を見学してきました。
「暮らしの展示室」や「白鷹集古館」のスペースがあり、どちらも見学無料。
そのほか、日本酒の"新しい楽しみ方"をテーマにしたショップやBAR、木陰で涼める庭園などもあり、お酒好きはもちろん、ちょっとした非日常を味わいたい人にもおすすめスポットです。
【暮らしの展示室】
まずは「暮らしの展示室」から足を踏み入れてみることに。入口で靴を脱ぎ、用意されたスリッパに履き替えます。
かつての造り酒屋の伝統的な商家建築を、戦前までこの地にあった白鷹蔵元・北辰馬家の旧宅資料をもとに忠実に再現。こちらは大正時代の女性の化粧部屋で、「化粧台」や「鏡台」、寝具などを収納する「長持」などが展示されています。
2階に上がると「造り酒屋の女性像・旦那像」をテーマにした展示が広がっています。昔の洋服や和装の「衣装類」、華やかな「道具類」など、当時の生活の豊かさが想像できる品々が並びます。
辰馬家旧宅を模型で再現したコーナーも。戦前の灘の造り酒屋の多くは、住まいと酒蔵が地続きになった「内蔵(うちぐら)」という伝統的な形式をとっていたそうです。
秋口になると、家人たちは蔵々から聞こえてくる“酒造り唄”を耳にしながら1日を過ごしていたとか。その光景に思いを馳せるだけで、当時の暮らしぶりがぐっと近くに感じられます。
【庭園】
1階へと降りて外へ出ると、目の前には風情ある「庭園」が広がります。木陰に置かれたベンチに腰を下ろし、やわらかな風に吹かれながら、のんびりとひと息つけます。近くにはお手洗いもありました。
さらに奥へと進むと、「白鷹集古館」と「酒造り道具の展示室」が2か所に分かれて建っています。
【白鷹集古館】
「白鷹集古館」の1階は「酒器・伊勢神宮酒器」の展示があり、2階は「白鷹の歴史」を紹介するスペースになっています。
趣のある「変わり酒盃」はどれも遊び心や粋を感じさせるものばかり。器ひとつで酒の味わいが変わる、そんな奥深さを教えてくれます。
2階では、「白鷹の沿革」や「宮水の発見」にまつわるストーリーなどが紹介されています。
さらには、白鷹のお酒が登場する書籍や漫画も多数並んでいます。グルメ漫画『美味しんぼ4』では、主人公・山岡士郎が白鷹の代表酒「極上」をおすすめする場面が描かれていました。
【酒造り道具の展示室】
もうひとつの建物「酒造り道具の展示室」では、昔ながらの酒造り道具が勢ぞろい。大きな「酛卸桶(もとおろしおけ)」や「あみだ車」など迫力満点です!
酒造りの全工程を紹介する模型やパネルのほか、桶を作る職人が使う「桶師道具」も飾られており、伝統を守り続ける酒造りの現場をリアルに体感できました。
【ショップ「美禄市」】
入り口付近にはショップ「美禄市」があり、日本酒の"新しい楽しみ方"をテーマにしたバラエティ豊富な商品が並びます。
ここでしか手に入らない季節限定酒のほか、白鷹を代表する銘柄の中から自由に3本選んで飲み比べできる「トリプルセット」も発見。上品な化粧箱入りで、お土産や贈り物にもぴったりです。
日本酒だけでなく、全国各地の珍味やお菓子、ドレッシングやポン酢、昔懐かしいおもちゃまでそろっており、思わずあれこれ手に取ってしまいます。
【蔵 BAR】
ショップの正面には「蔵 BAR」が佇み、土・日曜、祝日限定で禄水苑限定酒や白鷹の代表酒を味わうことができます。
また、隣接する立ち飲みスペースでは、定休日を除く毎日11時から18時まで、限定酒などをワンショット200円で気軽に楽しめるのも魅力です。
【東京竹葉亭 西宮店】
江戸時代創業の老舗うなぎ料理店『東京竹葉亭(ちくようてい)』も併設し、うなぎの逸品料理や懐石料理で、贅沢な時間に身をゆだねるのもこの場所ならではの過ごし方。じっくり回ってだいたい1時間程度滞在しました。
場所
白鷹禄水苑
(西宮市鞍掛町5-1)
営業時間
11:00~19:00
※施設の見学は11:00~18:30
定休日
第1・3水曜日
施設の見学
無料
TEL
0798-39-0235