1コースにシロエビ250匹! 港町・富山岩瀬で110年の老舗料亭【松月】富山湾の美味で福を味わう
富山市北部の岩瀬地域。
江戸時代から日本海を行き来する北前船の寄港地として栄え、立派な廻船問屋や土蔵などが建ち並ぶ風情ある通りやおだやかな運河が見える街並みが人気です。
富岩運河環水公園との間を行き来する運河クルーズや富山駅と結ぶ路面電車などでアクセスもよいため、県外から観光客も数多く訪れます。近年は古民家や蔵をリノベーションしたギャラリーや飲食店、民泊施設なども増え、日本ならではの情景と洗練された時間を楽しめるスポットとして注目を集めています。
そんな岩瀬にあり、100年以上にわたって富山湾で水揚げされた魚介を中心に格調高い味を楽しめる料亭として知られるのが「磯料理 松月」です。
1911年創業の格式高い料亭「磯料理 松月」
1911(明治44)年に創業した「磯料理 松月(しょうげつ)」。
店の表には、見るからに歴史を感じることができる立派な看板が掲げられています。
少人数の会食はもちろん、100人を受け入れられる大広間では結婚式が行われることもあり、和のおもてなしの場として県内外から厚い信頼を得ています。
重厚な造りの建物だけでなく、庭も純和風の格式高い庭園。
風流な眺めと一緒に、富山湾の味覚を楽しむことができます。
なかでも名物は富山湾の宝石・シロエビを使った料理の数々。
四方を海に囲まれた日本でも本格的なシロエビ漁が行われるのは富山湾だけですが、その主な水揚げ港になるのは新湊とここ、岩瀬。というわけで、「富山でシロエビを味わうなら松月」「シロエビで客をおもてなしするなら松月」という人も多く、文字通り、店の名物になっています。
1人前に250匹! シロエビを堪能できるコース料理
贅沢! 40匹を一気に…シロエビの刺身
「松月」の料理はすべてコースで、1人前9856円から。
コースの中で提供される料理のうち、新鮮なシロエビのおいしさを堪能できるのが刺身です。手のひらサイズの1皿になんと40匹のシロエビが入っています。
「数えながらお召し上がりください」
女将の黒田さんが冗談まじりに話しますが、キラキラと輝くシロエビの身は、小さいからと言って一気に食べるにはもったいない! 本当に数えながら、1匹1匹その味をしっかり味わいたくなってしまいます。
刺身はおろし生姜でさっぱりと食べるのが松月流。
甘みがグンと引き立つ、シンプルながら味わい深い1品です。
さっくり殻が香ばしい シロエビのから揚げ
続いては、新鮮なシロエビをから揚げに。
さっくりとした軽い食感で、噛むと中からホクホクのシロエビの身が。むき身の刺身とは違って、殻の香ばしさと身の甘さが口いっぱいに広がります。
これぞ松月の名物! シロエビ200匹分の福団子
こちらは、シロエビの福団子。
これこそが松月を代表するシロエビ料理と言っても過言ではありません。
1人前ひとつの団子に使われるシロエビの数は、なんと200匹!!
シロエビは1尾ずつ丁寧に手作業で殻をむくため、かかる手間は相当のものです。が、その分シロエビの旨さがこの1個に凝縮され、もっちりとした団子の中に繊細な風味を存分に堪能することができます。
旬の岩瀬産サクラマスも
「年々数が減ってきて、そのうち幻の魚になってしまうかもしれない」
女将の黒田さんがそう話すのは岩瀬産のサクラマス。
春の時期には、旬の味覚としてコース料理の焼き物に登場することがあります。
身がふんわりとして脂のりがよく、その味は絶品です。
刺身、から揚げ、福団子…250匹のシロエビに加えて、岩瀬港をはじめとする富山湾の旬の魚介を刺身や焼き物、お吸い物などで食べられる「松月」の料理。
歴史ある落ち着いた雰囲気の部屋で風情たっぷりの庭園を眺めながら、贅沢な時間を過ごしてみては。
出典:KNBテレビ「いっちゃんKNB」
2025年5月20日放送
記事編集:nan-nan編集部
【磯料理 松月】
住所 富山県富山市岩瀬港町116
営業時間 11:00~21:00(要予約)
定休日 不定