「未来の箱根」へ、道筋をつける 箱根町 勝俣浩行町長
――昨年は10月に町長選挙がありましたね。
「はい、多くの町民から1期目の実績への評価と、これからのまちづくりへの期待の声をいただいたと感じています」
――2期目を迎え、率直な気持ちは。
「信頼と期待に応えていかねばと強く感じています。私にとって、話しやすい気さくな町長と言われることが最大の褒め言葉です。これからも皆さまの声に耳を傾け、対話を大切にする町政を続けてまいります」
――具体的な施策は。
「これまでの経験と実績を踏まえ、若者定住の促進、健康生活の推進、防災力の強化、ブランド力の向上、持続可能なまちづくりの5つの重点分野における施策に取り組んでいきます」
総合的・組織横断的に
――少子高齢化対策や転入増・転出減の施策に注力してきましたね。
「子育て支援のみならず、教育や福祉、雇用、観光などあらゆる分野を総合して組織横断的に施策を実施してきました。箱根町の人口はここ10年で減少しているものの、最近の5年間はほぼ横ばいで、成果につながっていると捉えています」
――インバウンド増加による好影響、課題は。
「ありがたいことに観光は賑わいを取り戻しつつあります。一方で交通渋滞やバスの乗車問題などの課題も出てきています。交通渋滞に関しては県や警察と連携し、足柄幹線林道の一般道化なども検討しながら対策を進めていきたいです。国内旅行客の回復はまだ力強さに欠けるので、事業者やDMOと協力して魅力を広く発信し、また来たいと思ってもらえるようなおもてなしを提供していければと思います」
――防災意識も高めていきたいですね。
「昨年は能登半島地震や南海トラフ地震臨時情報を受け、防災力強化の必要性を改めて痛感しました。昨年10月には避難体制強化に向け箱根温泉旅館ホテル協同組合と協定を結び、備蓄品や資機材も充実させてきました。加えて町民の皆さまの意識を高めていく必要があると考えています」
――最後に、今後の目標を教えてください。
「最大の目標は、各方面のご支援を賜りながら4年後の箱根町だけでなく、10年後、20年後を見据えた『未来の箱根』への道筋をつけることです。皆さまと力を合わせ、誰もが住みたい、行ってみたいと思える、世界中の人に愛され続けるオンリーワンの観光の町・箱根をつくり、次の世代へ襷を引き継いでいきたいと考えています」