海老名市立有馬小学校 憩いのテラス完成間近 費用の一部は児童が調達
海老名市立有馬小学校(住田晶子校長)の6年生43人が、卒業前の奉仕活動としてテラスづくりに取り組んでいる。テラスは約3・5m四方の広さで、2月6日には児童らが手づくりした木製の柵を取り付けた。
奉仕活動は毎年行われており、富士山を望む校庭南側に下級生や地域住民の「憩いの場をつくりたい」と児童が企画。かながわ木造・木育アドバイザーの佐々木友路さん(44)による指導のもと、今年1月から作業を進めてきた。
テラスには手づくりのベンチ2基も設置し、2月下旬の完成をめざしている。久保田唯花さんは「下級生や保護者の皆さんに利用してほしい」と話し、高橋ひらりさんは「見晴らしが良いので完成が楽しみ」と声を弾ませた。
SDGsの視点
テラスづくりにはSDGsの考えが取り入れられている。
釘やペンキなどの資材購入費は、規格外野菜で作った味噌汁と廃材や古布を再利用した小物を学校行事で販売して集め、学校予算に合わせて費用を賄った。ベンチや柵には不要となった木製パレットを再利用した。
規格外野菜の活用やパレットの再利用は、SDGsについて学んだ授業が活かされた。児童らは調理や小物など5チームに分かれて作業を分担。昨年6月から準備を進め、近隣農家やJAさがみ有馬支店などに協力を求めて回ったという。
住田校長は「作業が思った通りに進まないこともあったが、子ども達は最後まで諦めないで取り組んでいた。教師も子ども達に寄り添い協力し、良い経験になったと思う」と話していた。