高校生がコンタクトレンズケースの回収実施を請願、都市・環境常任委員会は採択すべしと判断
三重県の四日市市議会は9月2日、各常任委員会を再開し、このうち、都市・環境常任委員会では高校生から提案された請願「マテリアルリサイクルに適したコンタクトレンズケースの回収事業の実施を求めること」が審議され、同委員会は採択すべきものと判断した。本会議での審議は残るものの、高校生の提案による請願が実現する可能性がある。
提案したのは暁高校2年生の岩本昊姫さん。委員会での発言によると、岩本さんはスポーツ活動をしているため使い捨てのコンタクトレンズを使っており、新聞でケースのリサイクルがあることを知った。
調べてみると、リサイクルされているのは、使われているうちのたった1%で、何かしたいと先生にも相談し、2022年から学校での回収を始めた。最初は4人だった仲間は、今では16人に増えているという。
先生から、三重県内では回収に取り組んでいる企業と協定を結んでいる自治体はまだないと聞き、過去に公害を経験した四日市市だからこそ、初の協定を結んで回収事業を始め、県内をリードしてほしいと考え、請願を決めたという。
具体的には①市が企業と協定を結び、協力して回収を進める②市民が回収に参加しやすいよう、回収ボックスを各地域の市民センターなどに設置する、ことを求めている。総合体育館などのスポーツ施設にも置いてほしいという。
岩本さんによると、レンズケースはどのメーカーもポリプロピレン製品で、そのため、回収もしやすいという。リサイクルでは、車や家具、洋服など、様々な分野で活用されているという。
委員からは、高校生からの提案を歓迎する発言があり、反対意見はなかった。市の環境部に、先行して企業と協定を結んだ自治体の事例を調べるなど、実施へ向けての積極的な検討を求める意見が出された。