田村淳さんがアワード受賞! 史上最大規模の開催となった「ジャパンキャンピングカーショー2025」訪問レポ
今年もやってきた「ジャパンキャンピングカーショー2025」! 国内でもっとも規模が大きく、新車の発表などで盛り上がるキャンピングカーの祭典だ。
幕張メッセの広大な会場に420台以上のキャンピングカーや車中泊仕様車が集結。「適当にブラブラ」しているだけでは半分も見きれないから、どのコーナーをどの順で訪ねるか、ディズニー並みの計画性が求められる大規模イベントだ。
毎年、歩きすぎて足指に血豆を作るのが恒例の筆者も徐々に知恵をつけている。「見たいコーナーを事前にマップでチェック」「コインロッカーの活用」「ファッション性無視の歩きやすい靴」などの工夫で挑んだ。会場の模様を “ロケットニュース的” 切り口で、数回にわたってお届けしたい!
・田村淳さんがキャンピングカーアワード受賞
キャンピングカーの楽しさをPRしてくれる著名人を表彰する「キャンピングカーアワード」。今年はタレントの田村淳さんが選出された。
例年アワードの受賞者にはキャンピングカーが貸与されるのだが、田村さんはすでにプライベートで6台ものキャンピングカーを乗り継いでいるガチのキャンカー乗り。
最近ハマっているのが“ソログルキャン”だという。場所だけ決めて各自が好きな時間に集まり、基本的にはソロキャンプをする。夜など一緒に過ごしたい空気になったら酒や料理を持ち寄って語り合う。翌日は解散時間も決めず自由に帰る。ソロキャンプとグループキャンプのハイブリッドだ。
特定の人ばかり料理係や世話係にならず、とても居心地がよさそう! しかも将来的には、車中泊専用施設「RVパーク」の開設にも意欲を見せる。何かと物議をかもす「道の駅」などの公共駐車場ではなく、きちんと許可された専用施設で安心して車中泊ができるRVパーク。田村さんの考える理想の車中泊スポットが近々生まれそうだ。
何かを好きな人同士が、好きな対象について語る時間は、聴いているだけで「好き」が伝わってきて楽しい。あっという間の受賞者インタビューだった。
納車されたばかりだという田村さんの愛車、ナッツRV「ZEGNIA(ゼニア)」も会場入り。日本上陸の興奮が冷めやらないFIAT DUCATO(フィアット デュカト)をベースにしたハイエンドモデルだ。
・DUCATOなのにめちゃカワイイ「Room」
会場では、やはりDUCATOベースのモデルが目を引く。ハイエースやNV350キャラバンなどの国産バンよりもひとまわり大きく、ビルダーにとっても「これまでできなかった、あんなこと、こんなこと」に挑戦しがいがある。
しかしL2H2サイズでも全長5410mm×全幅2100mm×全高2525mm(シリーズ9)というボディは、ナローハイエース乗りの筆者には「運転怖……」と感じられてしまう。見上げるような車高は迫力があるし、メタリックなグレーやブラックの外観からも無骨さが感じられる。後ろからあおられたら死にそう。
……と思っていたら、ものすごくオシャレで温かい雰囲気のキャンピングカーを発見! RVランドの「Room」という。
室内はナチュラルウッド仕上げ。キッチンはコンパクトながら電子レンジ、冷蔵庫、シンク、キャビネットが完備され、海外のフラットのよう!
壁板はホワイトに塗られ、裸電球のブラケットが映画のワンシーンのように映える。
インテリアは北欧テイスト。箱形の白いフレームに収まったベッドは、欧米住宅の一角に置いてあるようなデイベッドを連想させる。
壁面からダイネットテーブルが出てくるスライド家具は、室内用ではちょっと珍しい。必要のないときは収納して、ここにもうひとつフロアベッドが生まれる。
キャンピングカーを褒めるとき「車内とは思えない」という言葉は定番だけれど、これこそ写真だけ見たら「とても車内とは思えない」美しい室内デザインだ。
こんなDUCATOキャンピングカーなら乗りたい! と思ったが待て待て。L3H2サイズの「Room」は全長6m弱。ナローハイエースの駐車でもヒィヒィ言っている筆者には無理であった。
・これなら買える、最安値ならこちら!
DUCATOベースのキャンピングカーは車体も大きく、必然的に内部の装備も豪華になるので価格は1千万円を超えるのが普通だ。
では、会場でもっともリーズナブルなキャンピングカーはどれだろう? キャンピングカーはベース車両、装備、家具の素材など、ひとつとして同じものがないので、単純に価格を比較することは難しい。
しかし、事務局調べでおそらく最安値だろうと目されたのがオートワンキャンパーの「愛犬くん」だ。軽キャンピングカーに特化し、リーズナブルに乗り出せる小型モデルを展開するビルダーだ。「愛犬くん」はその名のとおり、ペット同伴旅をコンセプトにしている1台。
スズキのエブリイバンをベースとし、車内には大人2名が就寝できる。
こまごましたペット用品を収納しておける多数の収納に、ケージ置き場。家具にはヨット用の超軽量木材が使用されている。
スライド式のトレイを引き出せば、ペット用の足洗い場に。
驚くのはここからだ。2WDで税込217万円~という低価格ながら、走行充電システム、サブバッテリー、ソーラーパネル、インバーターなど、通常はオプションとなる電装品が標準装備! 思わず二度見する、嘘みたいな価格設定である。
冷暖房の追加や、バッテリーの強化には別途オプション料金が必要だが、「これなら買える」という気にならないだろうか?
・これから本格シーズン到来
盛会裏に終了した「ジャパンキャンピングカーショー2025」。会場に来られなかった人も、まだまだ楽しみは続く。
JCCSはキャンピングカーシーズンの幕開けを告げるイベントで、これから各ビルダーは全国のキャンピングカーショーや商談会を巡っていく。お近くでも開催されるかもしれないので、JRVA(日本RV協会)のイベント情報をチェックだ。
参考リンク:ジャパンキャンピングカーショー2025
執筆:冨樫さや
Photo:ジャパンキャンピングカーショー事務局、RocketNews24.