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鶴牧5丁目 強盗被害備え防犯講習 町会が自主的に実施

タウンニュース

署員の話を真剣な表情で聞く参加者

昨今多発している闇バイトの応募による凶悪な強盗被害などから身を守ろうと鶴牧5丁目南町会(鈴木恵美子会長)は1月19日、鶴牧・落合・南野コミュニティセンター(通称トムハウス)で防犯講習会を行った。戸建て住宅が集まる地域とあって、警視庁に協力を仰ぎ自主的に開いたもの。

戸建て住宅広がる

鶴牧5丁目は、多摩センター駅から多摩モノレール通りを町田方面に向かい、同通り沿いの途中から南多摩尾根幹線道路までの間に戸建て住宅が広がる地域。南町会(152世帯)のほか、東町会、西町会、新西町会、南野3丁目からなるエリアで、合わせて約550世帯がある。

5町会では合同で防災訓練をしていた時期もあったというが、コロナ禍以降は各町会で実施、防犯パトロールも町会単位で実施している。

今回の講習会は、同町会の鈴木会長や副会長の山崎幸信さん、広報の金尾祥彦さんら町会役員が相談し、闇バイト、屋根の修理や給湯器の点検などをかたり家宅侵入による強盗被害について、メディアで報道されていることもあり実施することを決めた。

当日は町会住民を中心に、他町会の役員や防犯協会関係者らも含めて50人以上が参加した。講師は多摩中央警察署生活安全課の署員2人が務め、講話と質疑応答が行われた。山崎さんによると、終了後も熱心に質問する人が多く、関心の高さがうかがえたという。

山崎さんは「地域の方に意識を持ってもらおうと企画した。昨今のニュースを見ていると犯罪が凶悪化しており、戸建て住宅が狙われている。この地域は高齢者が多く、ターゲットになりやすいと思い、町会としても備えておく必要がある」と話した。

各地への影響期待

講話を聞いた金尾さんは「優しい顔した人が訪ねて来て家に入れてしまうと、ほぼ狙われてしまうことが分かった。絶対に知らない人を家に入れてはいけないということを徹底しなければならない。証拠が残らない形で窃盗などが繰り返されることを知った」と振り返った。その上で、カメラ付きのインターフォンや警察官が巡回していることなどを示す防犯ステッカーを貼ることなどが対策になるという。鈴木会長は「貴重な話が聞けて良かった。防犯ステッカーをその場で申し込む人もいて皆さんの意識は高まった。毎年やるという積み重ねも大事。別の町会にも広まってくれれば」と話していた。

鶴牧5丁目南町会では、防犯パトロールや備品購入、今回の講習会などは都の助成金でまかなっている。山崎さんによると、「手続きは複雑で、講習会などはほかの町会でしているところは少ないかもしれない。防災訓練もそうですが町会同士が手を取り合って、実施することで、地域の安心安全を守れるのでは」と話す。

少子高齢化の影響により、役員の人材も減っているという。「コロナでやめてしまった防災訓練も単独でやるよりは、大勢でやることが望ましい」と全体での復活も視野に入れているという。

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