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【粒子と波動の二重性】サッカーボールが波のように動いたらどうなる?量子の不思議な性質とは【眠れなくなるほど面白い 図解 量子の話】

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【粒子と波動の二重性】サッカーボールが波のように動いたらどうなる?量子の不思議な性質とは【眠れなくなるほど面白い 図解 量子の話】

量子はすべて「粒と波」だ!

わたしたちが日ごろ目にするサッカーボールは「粒」です。転がっているボールの個数を数えることができますが、これは実は重要な粒の性質なのです。また、ボール同士がぶつかると別々に飛んでいきますが、これも粒の性質です。それに対して、波の代表は「水の波」です。波は個数を数えられないうえに、波同士はぶつからず、すり抜けていきます。 そして波が重なると強め合ったり、打ち消し合ったりする干渉も波の性質です。

わたしたちが生活で使うものには粒や波があふれています。たとえば、ビー玉や靴、ミカンなどは数えられるので粒です。水の波や音波、光やラジオ波などの電磁波、地震のような振動も波として伝わります。これらの粒や波は、割と簡単にどちらか区別できますが、ふつうはどちらか1つです。

ところが量子は、そのどちらの性質も合わせ持つ変わった存在なのです。「粒子と波動の二重性」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、それこそが量子の振る舞いなのです。あとに光の粒と波の性質を紹介しますが、光以外にも電子や原子などの「物」が波として振る舞うことが1924年にルイ・ド・ブロイによって提起され実験的にもつぎつぎと観測されました。

物の波は、光などに比べその波長が極端に小さく、さまざまな精密測定に使えることがわかってきました。原子を冷やしてつくる原子レーザーや物質波と呼ばれるものは、超高感度な加速度センサーとしても応用研究がされています。また、電子や中性子の波を用いた干渉計なども、材料測定などに幅広く利用されています。

「粒と波」、一見、わたしたちの感覚からするとまったく異なるものですが、量子の世界ではそれは同じものの2つの顔なのです。量子技術の発展によりいままでなじみのない「物質の波」も、もっと活躍の場が増え、これまで見られなかった新たな世界を見せてくれることでしょう。

「粒と波」

粒 → ぶつかる

波 → ぶつからないですり抜ける

図のサッカーボールは粒だが、粒の性質としてボール同士が衝突すると別々に飛んでいく。また、波は水波に代表されるが、波は個数として数えられないうえ、波同士はぶつからずにすり抜ける。

「粒」と「波」の性質を持つ「量子」

粒 → さまざまな粒
波 → さざなみ・音波・電波

数えられるものは「粒」であり、日常に使われるもののほとんどが粒である。波を感じるものには海の波や音(音波)、光やラジオ波(電磁波)などがある。ところが、量子は、こうした「粒」と「波」の性質を持つふしぎな存在である。

光のレーザー → きれいな光の波
原子レーザー → きれいな物の波

どちらもさまざまな精密測定で大活躍!

ルイ・ド・ブロイ(1892〜1987年)
フランスの理論物理学者。1929年ノーベル物理学賞受賞。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 量子の話』著:久富隆佑、やまざき れきしゅう

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