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【酒で店を選びたいあなたへ】日本酒がしみじみ旨い東京都内の名酒場おすすめ13選

さんたつ

酒好房 かえでの杜1

老舗の酒場に、風情ある割烹、日本酒バー。じっくりと腰を据えて、盃を傾ける。店主こだわりの酒肴とともにゆったりとした時間を過ごしたい。

えんらい

きっちり木枡(ます)で量る実直な姿勢も魅力『ふくべ』【日本橋】

菊正宗「樽酒」1100円、たらこ850円、鮭はらす900円など。

屋号の『ふくべ』は酒を入れるひょうたんのこと。昭和14年(1939)に創業し、親子3代で暖簾(のれん)を守る。日本酒はカウンター奥に置かれた4斗樽の「菊正宗」をはじめ、全国の銘酒41種類をそろえる。注文後、一合枡で日本酒を量り、漏斗(ろうと)で徳利に注いで提供するのは“ごまかしがない”という姿勢の表れ。しかも、日本酒は温めると膨張するため、少し大きい一合一勺の徳利を使用する。絶妙な加減の燗酒をぜひ味わいたい。

3代目の北島正也さん。「菊正宗」の4斗樽は約1週間で空になる。
風情ある縄のれんが出迎える。

『ふくべ』店舗詳細

ふくべ
住所:東京都中央区八重洲1-4-5/営業時間:16:30~22:30/定休日:土・日・祝/アクセス:地下鉄日本橋駅から徒歩2分

料理と日本酒の達人が最高の組み合わせを提供『ヨイノフネ』【久我山】

梅干しとともに2時間煮込む子持ち鮎 香梅煮。頭も骨も汁も余さず味わいたい。

居酒屋と割烹の間をゆく居心地の良い店で、2023年春にオープン。料理長の渡邉北斗さんが大事にするのは出汁と旬菜。塩ベースの透明に近い出汁は、とことんやさしく素材を引き立てる。日本酒担当の石本孝生さんは10年以上お燗番を務め、温度帯で表情が変わる日本酒の個性を知り尽くしている。日本酒の品ぞろえは定番を据えず、本醸造から純米大吟醸までを幅広い。5勺(半合)550円~で注文できる。

おまかせコース4品3850円の前菜盛り合わせ。酒蒸し白子は白子の出汁と塩で味付け。
日本酒は仲の良い酒販店と相談しながらそろえる。
「いつか一緒に店を」という約束を実現した石本さん(右)と渡邉さん。
高級感が漂う落ち着いた空間だが、フラッと立ち寄れる気軽さもある。

『ヨイノフネ』店舗詳細

ヨイノフネ
住所:東京都杉並区久我山4-1-4 松村ビル103/営業時間:17:00~23:00LO(22:30以降の入店は要連絡)/定休日:水・不定
/アクセス:京王電鉄井の頭線久我山駅から徒歩1分

長屋の雰囲気とともに理屈抜きで酒肴を味わう『手盃蛮殻』【月島】

穴子ぬか漬焼き1650円~、イワシ蒸しつみれ770円、冷やし小芋酒盗あん660円。

100年近い歴史をもつ2階建て長屋の2階で、夕方から夜22時まで営業する日本酒バー『手盃蛮殻(てっぱばんから)』。1階は立ち飲み『酒房蛮殻』になっていて、同じ家の中で“はしご酒”を楽しむこともできる。「難しいことは抜きで、大人が自由に酒と肴を楽しめる酒場にしたい」とは店主の大野尚人さん。日本酒は常温や燗酒がうまい「喜正」や「鷹来屋(たかきや)」など約30種。酒肴はひと手間をかけながらも素材の持ち味を大切にした一品がそろう。

店の雰囲気にピッタリな品ぞろえ。旨い日本酒は約30種、半合660円~。
店主の大野尚人さん。この長屋を一目見て出店を決めたという。

『手盃蛮殻』店舗詳細

手盃蛮殻(てっぱばんから)
住所:東京都中央区月島1-25-7-2F/営業時間:17:00~21:30LO/定休日:火・水・日/アクセス:地下鉄有楽町線・大江戸線月島駅から徒歩1分

コの字カウンターで浸る日本酒の奥深い世界『井のなか』【錦糸町】

牛タンのやわらか煮辛口2530円。「竹鶴」燗にごり1合990円。

店内に入ると目に飛び込んでくるのはコの字カウンター。店主・工藤卓也さんのこだわりで、10m以上ある一枚板から作ったという。この店の自慢は“底なしにある”と自負する日本酒の数々。冷酒、燗酒といった飲み方も含めて、選んだ料理に合うものをすすめてくれる。料理は和洋韓中とバリエーション豊かで、日本酒好きも意外な組み合わせに驚くそうだ。店主の優しい人柄を示すように子ども連れでの利用もできる。

コの字カウンターのほか、掘りごたつ式の座敷席もある。
店主の工藤卓也さん。蔵元や生産者との人脈から最上の酒が送られてくる。

『井のなか』店舗詳細

井のなか(イノナカ)
住所:東京都墨田区錦糸2-5-2/営業時間:17:00~22:00LO(ドリンクは~22:30LO。金・土は22:30LO、ドリンクは23:00LO。日・祝は~22:00LO)/定休日:月/アクセス:JR・地下鉄錦糸町駅から徒歩5分

UKロックをBGMに宮城県の酒と肴を楽しむ『562_ colony』【両国】

料理選びに迷ったら、おまかせおつまみ5種盛り1500円を。「阿部勘」かすみ酒800円など。

宮城県の日本酒と郷土料理の魅力を伝えたい、と米澤大輔・悠子夫妻が2023年4月に開業した。冷酒は「蔵王」や「宮寒梅(みやかんばい)」など宮城県の地酒が中心だが、燗酒は和歌山県の「菊御代(きくみよ)」や新潟の「鶴の友」などもそろえている。大輔さんは無類の燗好きなので、加減も申し分ない。カキのオイル漬け、南三陸のホヤ串、鶏と根菜のクリームチーズ和えなど、悠子さんが手がける酒肴も日本酒に寄り添い、心地よく酔える。

ふろふき大根の唐揚げ600円、南三陸ホヤ串セット800円。
80~90年代のUKロックが流れる店内で米澤夫妻と語らおう。

『562_ colony』店舗詳細

562_colony
住所:東京都墨田区亀沢1-6-7 松喜ビル1F/営業時間:17:00~23:00/定休日:火・不定/アクセス:地下鉄大江戸線両国駅から徒歩1分

旬の焼き魚をつつき、ぬる燗を傾ける『燗アガリ』【西武新宿】

のどぐろ塩焼き5990円、月夜野どんこしいたけ1個340円、「天賞」(お猪口90ml)590円など。

まるごと一尾の焼き魚とぬる燗酒を味わい、最後は炊きたてのコシヒカリで締める。そんな楽しみ方ができる“ろばた焼き”の店だ。カウンター席に座れば、ろばた焼きの象徴である大きなシャモジに乗せて料理や酒を提供してくれる。焼き魚は骨を取り除いてくれたり、ご飯の残りをおにぎりにしたりと家庭的なサービスも好評だ。日本酒は宮城県の「天賞」のほか、「丹沢山」「玉川」など。飲み放題付きコースもあり、小宴会でも重宝する。

スタッフの調理風景が眺められるのも“ろばた焼き”の楽しみ。
燗つけは女将の安岡さんが担当する。

『燗アガリ』店舗詳細

燗アガリ(かんあがり)
住所:東京都新宿区西新宿7-16-12 新YSビル3F/営業時間:17:00~22:00LO(土・日・祝は16:00~22:00LO)/定休日:不定/アクセス:西武鉄道新宿線西武新宿駅から徒歩5分

真の日本酒好きが集う大人の隠れ家『和酒処 さなぶり』【浦和】

大穴子の一夜干し900円、牡蠣味噌クリームチーズ650円など。

浦和日本酒酒場のパイオニア。“お酒の好みは百人百様。酒質も地域もバランスよく揃える”を心がけ、常時約40種類をそろえる。定番の銘柄は「勝駒(かちこま)純米」「博多練酒(はかたねりざけ)」「米米酒(こめこめしゅ)」など。すべて半合(90ⅿl)で提供する。旨味を凝縮させた汐(しお)うに、ニシンの山椒漬け、辛子明太子の皮をジャーキー風にした博多なかなかなど、全国から選りすぐった酒肴の数々も日本酒好きの心をくすぐる。大人の隠れ家となる一軒だ。

カウンター9席で1組3名まで。神棚には酒造りの神様が祀られている。
全国の酒蔵を巡ってきた店主との会話も楽しみ。

『和酒処 さなぶり』店舗詳細

和酒処 さなぶり
住所:埼玉県さいたま市浦和区東高砂町3-5/営業時間:17:00~22:30LO/定休日:火・不定/アクセス:JR浦和駅から徒歩3分

時間が磨き、育てる熟成日本酒の世界『きたぽん酒』【広尾】

野菜御膳セット(スープまたは茶碗むし付き)4180円は2日前までの要予約。

「気になる銘柄を集めるうちに増えてしまった」と笑うのは店主の北尾秀仁さん。その数は500本近くあり、店内の至る所に一升瓶が並ぶ。そのほとんどは寝かすことで奥深く個性的な味わいになる熟成日本酒だ。開店から6年が経過し、「熟成日本酒の会」を年に数回開催するまで、品ぞろえが充実した。酒肴はどの酒でも受け止められる野菜御膳セットがおすすめ。アラカルトでは、職人が仕上げたフランス産の生ハムを試したい。

店主が収集した作家ものの酒器(猪口)を利用できる。
日本酒は基本的に飲み頃の熟成日本酒を提供する。

『きたぽん酒』店舗詳細

きたぽん酒
住所:東京都渋谷区広尾1-10-5 日興パレス広尾プラザ103/営業時間:18:00~23:00LO/定休日:月・不定/アクセス:地下鉄日比谷線広尾駅から徒歩8分

日本酒と和食の最高のコラボを実感『酒と肴 ててて』【荻窪】

お一人さま限定の酒肴盛り1200円。一人でちびちびやりたい時にいい。

軒先の杉玉と暖簾(のれん)が目印。店主の中田浩司さんは、日本酒居酒屋で、女将(おかみ)の成美さんは懐石料理店でそれぞれ腕を磨いた。日本酒と和食のプロが作る旬の素材を使った料理は、酒との相性がピッタリなものばかり。「料理に合う日本酒を」と注文すれば、約50種類そろう日本酒の中から候補を出してくれる。店名の「ててて」とは、「作り手、飲み手、伝え手の3つの“手”が由来です」と成美さん。親交のある杜氏(とうじ)が付けてくれたという。

日本酒1合900円~は50種ほど用意。親交ある杜氏が作る「月の井」は、さまざまなタイプの酒がそろう。
あん肝の生姜煮、春菊と金柑の胡桃白和え各800円。
カウンター席で店主夫妻と語らいながら料理や日本酒を選ぼう。

『酒と肴 ててて』店舗詳細

酒と肴 ててて
住所:東京都杉並区荻窪4-32-8 パインマンション荻窪101/営業時間:17:00~23:00(土・日・祝は15:00~22:00)/定休日:月・不定/アクセス:JR中央線・地下鉄丸ノ内線荻窪駅から徒歩2分

瀬戸内の鮮魚と燗酒と朗らか母娘に癒やされる『へちもん』【京成津田沼】

刺し盛り1580円と「扶桑鶴」純米吟醸袋吊り1合980円など。

愛媛県出身の母・こずえさんといつも元気な娘の真貴さんが切り盛りする居酒屋。愛媛県八幡浜から直送される魚介類と、イリコや昆布の出汁をとることから始めるおふくろ料理が好評で、毎日手書きの品書きから選ぶ。日本酒は真貴さんのこだわりから流行を追わず、自分が認めた蔵元のものを仕入れている。10数年前から燗酒の魅力に目覚めたそうで、それぞれの持ち味を引き出した良い加減の燗酒を提供してくれる。

燗酒に向いた日本酒がそろうと好評な習志野の『酒のはしもと』から仕入れた銘酒が並ぶ。
店内はカウンターとテーブル席、小上がりもある。

『へちもん』店舗詳細

へちもん
住所:千葉県習志野市津田沼6-5-1/営業時間:17:30~22:30/定休日:日/アクセス:京成電鉄本線京成津田沼駅から徒歩12分

居心地の良い空間に毎日寄り道したくなる『小鉢と日本酒 たとえば。』【西荻窪】

ある日の小鉢盛り合わせ。無農薬野菜にこだわり、フードロスを考えて規格外品も使用する。

看板料理は小鉢盛り合わせ。ホウレン草の白和え、ポテトサラダなど、日替わりで15種類ほどの料理が用意され、3点980円、5点1280円、7点1580円を選ぶことができる。日本酒は「龍勢」や「福田」など、全国から旬の酒や稀少なものを取り寄せ、半合(90ⅿl)580円から提供。3種飲み比べセット1080円もある。料理は視覚から味わうものという考え方から食器にもこだわっている。前日21時までの予約でコースにも対応。

小鍋(カキみぞれ)1380円(手前)、カンパチ塩焼き880円などアラカルトも充実している。
料理はどれも店主・河本侑己さんが一人で手作り。

『小鉢と日本酒 たとえば。』店舗詳細

小鉢と日本酒 たとえば。
住所:東京都杉並区西荻北4-34-12 サンハイツM 1F/営業時間:17:00~22:30LO(土・日・祝は13:00~)/定休日:水・不定/アクセス:JR中央線西荻窪駅から徒歩10分

燗酒とスイーツのペアリングがクセに『酒好房 かえでの杜』【阿佐ケ谷】

チャーシューネギ油かけ590円、おつまみ3点盛り890円など。地酒は半合490円~。

日本中のおいしい酒と国産食材を使った手作り料理でもてなす居酒屋。店主の冨田和裕さんは1カ月かけて酒蔵巡りをしたほどの日本酒好きで、自ら厳選した約30種を提供する。料理の腕前も確かで、和食、イタリアン、エスニックなどの創作料理が味わえる。極めつけは燗酒のあてになるスイーツだ。「和の究極卵」を使ったプリンはカラメルの隠し味に醤油とショウガを加える。甘みが引き締まり、酒と合わせると卵の風味がふくらむ。

店内はバーの雰囲気だが、酒が苦手な人も楽しめるように和紅茶なども用意。
店主の冨田和裕さんと妻の千映さん。

『酒好房 かえでの杜』店舗詳細

酒好房 かえでの杜(さけこうぼう かえでのもり)
住所:東京都杉並区阿佐谷北1-3-15 C-HOUSE/営業時間:17:00~23:00LO(土・日・祝は16:00~)/定休日:水(祝の場合は翌)・不定/アクセス:JR中央線阿佐ケ谷駅から徒歩3分

日本酒を知り尽くしたお燗番の燗酒に感動『えんらい』【渋谷】

おでん(冬期のみ)3種800円、焼ぎょうざ600円、発酵白菜400円など。

うまい燗酒との出合いがきっかけで日本酒に目覚めた店主の坂嵜(さかざき)透さんによると、燗酒は“飲み進めるうちに、飲んでいることを忘れるほど体に染みてくる”ことが魅力という。日本酒の品ぞろえは「白鷹」や「玉櫻」などの燗酒タイプが中心で、カウンターには酒燗器が置かれ、お燗番が目を光らせる。一方、本格焼酎、レモンサワー、ハイボールなどもあり、燗酒を押しつけない懐の深さもある。酒に寄り添う滋味な肴も魅力だ。

大手酒造会社から小さな蔵元まで多彩なラインアップがそろう。
お燗番は日本酒の特徴に加え、料理や場面も考えて最適の温度にする。

『えんらい』店舗詳細

えんらい
住所:東京都渋谷区渋谷2-8-7 青山宮野ビル1F/営業時間:17:00~22:30(金は~23:00、土は16:00~21:00)/定休日:日/アクセス:JR・私鉄・地下鉄渋谷駅から徒歩10分

取材・文・撮影=アド・グリーン 撮影=岡田孝雄、鈴木愛子、高野尚人、丸毛透、加藤熊三、原幹和、井上洋平、小野広幸

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