鍵付きのウォーターサーバーって何ぞや!?
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今、埼玉県大宮市にあるレンタルオフィスビル(エキスパートオフィス大宮拠点)で、ウォーターサーバーの実証実験が行われています。色々な会社が入っているビルの共有スペースに置かれているのですが、これが、ちょっと変わったウォーターサーバーなんです。
ドアロック機能がついたウォーターサーバー!!
どんなウォーターサーバーなのか?このウォーターサーバーを運営している、アサヒ飲料の佐藤乃亜さんのお話です。
アサヒ飲料株式会社CSV戦略部サステナブルドリンクベンチャーズ 佐藤乃亜さん
「このウォーターサーバーが外出先で使っていただくウォーターサーバーになっています。そのため、機材の特徴としては、アプリ連動型の国内初のウォーターマネジメントサーバーとなっておりまして、ドアロック機能が付いております。はい、ドアロックで鍵がかかっております。なので、会員登録をしていただいたお客様だけが利用することができるようになっております。
外出先で、意外と給水できる場所って少ないなって感じたことがあるかなと思うんですけれども、マイボトルを持っている時に中身が無くなってしまっても、もっと給水できる場所があると、より水を飲んでいただく環境が作れるんじゃないかなというところもあって場所が欲しいというところと、外出先だと誰でも、ホントに誰でも使えると、衛生面が気になったり、ちょっと心配になったりする、そんな声をいただきまして、今回ドアロックでちゃんと会員の方だけが使えるっていう限定することで、安心安全に美味しい水をたくさん飲んでいただけるような環境を作りたいなというところが背景にございます。」
鍵付きのウォーターサーバーなんです!その名も『WATER BASE』。
会員登録をするとQRコードがもらえて、それをウォーターサーバーの液晶画面にかざして、ロック解除・給水できるようになっています。実際に私も使ってみました。
(こちらが、鍵付きのウォーターサーバー『WATER BASE』です。)
高さ160くらい。冷蔵庫くらいの大きさで見た目は大きなiPhoneのような感じ。その中ほどにドアロックを解除すると開く扉が2つ付いています。(どこが扉なのか、ぱっと見は分からないかも!?)
使い方は簡単。まず、QRコードをピッ!と読み込ませると、温度と量を選ぶ画面になります。温度は、温水・常温水・冷水の三種類、量は200ミリ、300ミリ、500ミリの三種類から選べます。
温度と量を選ぶと、スルスルっと扉が開いて、そこにマイボトルを入れて、水を入れ終わるとまたスルスルと扉が開いて取り出しておしまい。扉はまた閉まって、扉が無さそうなツルっとした面に戻る・・・。
給水のための小窓、扉には取っ手などは無いので、鍵ナシでは開けられませんから、たしかに、いたずらなどの心配もないし、安心して使えそうでした。
(出来上がり~!個人的には常温水が入れられるのが嬉しい!!)
マイボトルの中身飲み切ったら、どうしてる??
節約にもなりますし、マイボトルを持ち歩く人も増えていますが、中身が無くなった時に外出先で給水できる場所が意外と少ないのは確かにその通り。(私も実感しています!)
では、街のマイボトル派のみなさんは、入れてきた中身を飲み切ってしまった時、どうしているのか、聞いてみました。
・「給水機、大学の中にあるんで、あの冷水とか出るのが各フロアにある感じです。無ければ買いますけど、さすがに。給水機があれば買わないです。え~学校は怖くないですけど、確かに駅とかホームにある給水機とかはちょっと使いたくないな、とは思います。」
・「職場で水素水が無料で入れられるんで、足してます。そこにスタッフが居るんで、いたずらとかは無いかなと思います。」
・「たくさん飲まないからあまり足りなくなるっていうことはありません。出かける時間帯によって水筒のサイズも変えてます。」
・「なるべくペットボトルじゃないようにして、足りなくなったらペットボトル買うとか、無くなったら買いますね。」
・「コンビニで買っちゃいます。え~仕事してる時だと2~3本買っちゃうかもしれないですね。」
・「1リットルくらいのものを持ち歩いてるんで、飲み切らないこともあるし、飲み切っても、追加で欲しかったら買います、ペットボトル買っちゃいます。」
学校や会社に給水機がある方もいらっしゃいましたが、なかなかどこにでもあるわけではありませんから、結局、中身が足せなければ、ペットボトルを買うことになりますよね。
ペットボトルを売っている会社だからこそ
ただ、街のみなさんのお話を聞いていて、ちょっと気になったのが、佐藤さんたちも、ペットボトルを売っている会社。マイボトルが空になったら、ウチの「おいしい水」をぜひ!と言わなくていいんですか?と、ちょっと意地悪な質問をしてみました。
アサヒ飲料株式会社CSV戦略部サステナブルドリンクベンチャーズ 佐藤乃亜さん
「ちょっと、そうですね、回答は難しいとこはあるんですけれども、やっぱり環境配慮や、そもそも物流課題も社会問題としてございまして、ペットボトルを売っている会社だからこそ、何か社会課題にも貢献しながらお客さんにとってもより良いサービスが提供できればな、と思っております。
ペットボトルのプラスチックの削減に貢献していくところだったり、運ばない、今、『おいしい水』を当社では売っているんですけれども、それも、全国の流通さんのところに運んだりするっていう、その物流をちょっとでも無くして、環境により良くしていきましょうっていう、はい、そういう意図でした。
ウォーターサーバー自体は、水道直結なので、水道から直接来て、そこでフィルターで浄化しながら、美味しいお水に変えていくっていう作り方になっています。」
(『WATER BASE』の前で、アサヒ飲料の佐藤乃亜さんと。)
ペットボトルを売っている会社だからこそ、の取組みなんですね。(大変失礼いたしました!)
実証実験は来月3月31日まで。2026年度の本格始動を目指し、学校や会社、駅、ジムやテーマパークなどに初年度は500台、2030年には3000台。会員数12万人が目標だそうです。
水を飲むのに、会員登録をするの?というハードルを、いかに超えてもらえるか、が課題になりそうということでしたが、アプリと連動しているウォーターサーバーなので、自分が注いだ水の量などもアプリで確認できます。このあたりのサービスの拡充も、魅力になりそうですね!
乾燥がひどい今年の冬も、おそらく猛暑であろうこの夏も、身の回りに安心して飲める水があるのはいいこと。環境や物流の問題にも配慮した新しいウォーターサーバー、さて、どうなりますか?
(TBSラジオ『森本毅郎・スタンバイ!』取材・レポート:近堂かおり)