ユネスコ無形文化遺産「伝統的酒造り」ついに登録
遂に、日本酒や焼酎などの「伝統的酒造り」がユネスコの無形文化遺産に登録されました。
伝統的な酒造りは、日本の長い歴史の中で育まれてきた食文化のひとつです。お祭りや儀式など、日本の暮らしや文化にとって欠かせない役割を果たしてきました。
その形ができたのは500年以上前のことです。こうじを使うという共通点を持ちながら、各地の気候や環境に合わせて発展し、日本酒や焼酎、泡盛、みりんなどが作られるようになりました。
2022年3月、日本の伝統的な酒造りはユネスコ事務局に提案書を提出。約2年強で「登録」された形になります。
「伝統的酒造り」とは?
伝統的酒造り:日本の伝統的なこうじ菌を使った酒造り技術
伝統的なこうじ菌を用いて、近代科学が成立・普及する以前の時代から、杜氏(とうじ)・蔵人(くらびと)等が経験の蓄積によって探り出し、手作業のわざとして築き上げてきた酒造り技術。日本の各地でその土地の気候や風土に応じ、多様な姿で受け継がれている。儀式や祭礼行事など、今日の日本人の生活の様々な場面にも不可欠であり、日本の様々な文化と密接に関わる酒を生み出す根底ともなる技術である。
文化庁のパンフレット(PDF)
無形文化遺産とは?
文化遺産は、建物や遺跡のような目に見えるものだけでなく、伝統的な音楽や踊り、演劇、工芸技術など、形のない文化も含まれます。これらはその国の歴史や生活と深く関わっています。
しかし、こうした形のない文化は、世界でなくなりそうな危機にあります。そのため、2003年にユネスコで「無形文化遺産を守るための条約」が作られました。この条約は2006年から始まり、現在183か国が参加しています。この条約により、形のある文化遺産だけでなく、形のない文化遺産も国際的に守られる仕組みができました。
日本では、1950年に「文化財保護法」が作られ、早い時期から文化を守る取り組みをしてきました。日本の努力は他の国よりも先を行っており、この条約の作成にも大きく貢献しました。2006年には、条約をどう運用するかを話し合う国際会議で、日本は中心的な役割を果たしました。その後も、日本は何度も重要な役割を担っています。
2023年2月までに、世界で567件の無形文化遺産が登録されています。その中で、日本からは「和食」や「能楽」、「山・鉾・屋台行事」や「伝統建築工匠の技」おととし加わった「風流踊」など22件が選ばれています。
お知らせ
「伝統的酒造り」のユネスコ無形文化遺産登録を記念して、2025年2月7日(金)、8日(土)に利き酒イベント「プレミアム和酒フェス」を開催いたします。是非、ご参加いただき一緒にお祝いをしましょう。
プレミアム和酒フェスはコチラ 公式サイト
酒蔵プレス編集部「伝統的酒造り、無形文化遺産に登録!日本の誇る技と味わいが、世界に認められました。日本酒・焼酎・泡盛などの和酒が国内外に認知されることがうれしいですね。酒蔵プレスは、伝統を未来へつなぐ酒蔵の皆さんを応援しています!皆さんで、飲んで応援しましょう