上司や部下に嫌われていると感じるのはなぜ?【心の不調がみるみるよくなる本】
上司や部下に嫌われている気がする
会社員であれば、上司や部下との関係には気を遣うもの。うまくコミュニケーションがとれないと感じた場合、どんな点に気をつけて接すればよいのでしょうか。
演技でもよいので「好意的」に接する
不安な気持ちが大きいと、他人のささいな言動が気になって「自分が笑われたのかな」「今の受け答え、失敗したかも」などと感じてしまう場合があります。
上司と部下の関係においても、本当はほかの部下と同じ接し方なのに「自分だけ厳しくいわれている」などと感じているだけ、ということもあるでしょうし、あなたに期待をかけているから、あるいは本当に嫌っているから、実際に厳しく接しているという可能性もあります。
上司や部下といった間柄はほぼ毎日接する身近な存在だからこそ、一度「嫌われているかも」と感じてしまうと、その不安はなかなか拭えなくなってしまいます。
しかし、部下と上司の関係といえども、他人を自分の力で変えることはできません。できるのは自分が変わることです。「嫌われている」という感情で接していると、相手にそれが伝わる可能性は高いのです。そうなると、気づかないうちに自分の言動にもあらわれ、お互いにもっと相手を嫌いになってしまいます。
とはいえ、無理に相手を好きになる必要もありません。まずは演技でもいいので、「好意的」に接してみることからはじめてみましょう。それだけで、人間関係はよい方向へ変わるはずです。
会話に反復を取り入れる
部下とうまくコミュニケーションがとれなかったり、部下と上司の板挟みになったりして苦しんで、心を病んでしまう中間管理職は非常に多いようです。あなたが上司といわれる立場である場合、部下に避けられていると感じることもあるかもしれません。そんなときは少しの工夫で、会話を円滑にする方法があります。
ほとんどの場合、上司は部下より年上だと思いますが、年齢や立場の違いに関係なく簡単にできるのが、会話に反復を取り入れる方法です。
例えば部下が「商談がうまく進みません」といった場合、あなたは「うまく進まないのかぁ」と答えるのです。あるいは部下を食事に誘った際に「フットサルの練習で食事に行けません」といわれたら、「フットサルか、いいねぇ」と答えるのです。このように相手の発言を一度反復することで、部下は「自分の発言を受け入れてくれた」という気持ちになります。その後で、別の方法や日時の変更を提案すると、部下は強く指示されたようには感じないうえ、安心感も高まります。
また、話しかけやすい環境をつくるという方法もあります。上司が普段からプライベートな話をしていると、部下は上司に親近感がわき、話しかけやすくなるのです。これを心理学では「開放性の法則」といいます。
人に好かれるコミュニケーション術
「好意的」に接する
頭の中で相手を嫌いだと思っていても、笑顔であいさつしたり、よいところをほめたりしてみると、自然と相手の態度も変化していきます
変えられないものを変えるのではなく、変えられるところから変えていくことで、人間関係を良好にしていくことができます
プライベートな話をする
プライベートなことを話すと、相手は親近感を覚えます。また、仕事以外の話題が増えることで、コミュニケーションの機会も増えます
CHECK!
嫌われていると感じても、まずは「好意的」に接してみる話しかけやすい環境づくりも、コミュニケーションを円滑にする
【出典】『心の不調がみるみるよくなる本』ゆうきゆう:監修