細かく丁寧な紙バンド手芸 和テイストで人気 名張の黒岩さん
手先の器用さを生かし、「くろ屋」の屋号で紙バンド手芸作品を生み出している、三重県名張市梅が丘北の黒岩恭子さん。作品の数々は「和テイストのセンスがすてき」と、ファンを増やしている。
ピアノ講師だった黒岩さんは、2004年に転勤族の夫とともに初めて名張へ転居した時は、講師や奏者としての活動を通じた音楽関係の友人が多かったという。
紙バンド手芸と出会ったのは、名張を離れた十数年前。クラフトバンドエコロジー協会の通信講座を受講し、講師資格を取得。作品は雑誌に掲載されたこともある。
「いずれリタイアした時には夫婦で名張に戻ろう」と考えていた黒岩さんが、再び名張に越してきたのは8年前。時間の余裕もでき、作家活動を本格的にしていこうとした矢先、コロナ禍に。表立った活動はできなかったものの、インスタグラムなどSNSを通じて全国の作家らと交流を持つようになったという。
黒岩さんの作品は、かごやかばんの他にも、紙バンドの「テディベア」や「フラワーボール」、人形、リースなど多岐にわたる。端材も利用し、細かく丁寧な手仕事が評判だ。
「自分の納得できるものを作っていきたいし、技術も伝えていきたい」と自宅で教室を開いている黒岩さん。アトリエ部屋にはさまざまな作品が並び、「大好きな名張で、無理なく長く活動していきたい」とニッコリ。
黒岩さんの作品や活動はインスタグラム(@kuroya_handmade)で紹介しており、同市東町の雑貨店「TeteNoua(テテノア)」で委託販売している。