シドニー(オーストラリア)を訪ねて~作家・秋山秀一「旅の記憶(35)」
訪れた国や地域90以上、海外への旅は227回。旅行作家の秋山秀一さんが、自身で撮影した写真とともに、世界の街を歩いた思い出をつづります。
秋山秀一さん
旅行作家、元東京成徳大学教授、NHK文化センター講師。日本エッセイスト・クラブ常務理事、日本旅行作家協会会員、日本外国特派員協会会員。『鎌ケ谷 まち歩きの楽しみ』『世界観光事情 まち歩きの楽しみ』『ウクライナとモルドバ』『旅にでる、エッセイを書く』など著書多数。鎌ケ谷市在住。鎌ケ谷市国際交流協会(KIFA)会長、鎌ケ谷市都市計画審議会会長。
ジェームズ・クックの像が立つハイド・パークへ
シドニーを初めて訪れたとき、「ここは南半球なのだ」ということを真っ先に感じた。
太陽の光は北の方向から照り、南の風が冷たかったのだ。
三日月は日本で見る形とは違う。
新月から徐々に左から右へ大きくなっていく。
街の中心部に、1981年に建造されたシドニータワーが建っている。
展望台の高さは250m。
タワーの東側、すぐ下に、ハイド・パークが広がっている。
公園の中央部を東西に走るパークストリート。
その北側、広場の中ほどにある噴水が、アーチボルト噴水。
公園の南側に、ジェームズ・クック像が立っており、その先には、シドニーオリンピックのメインスタジアムとなった競技場が見える。
サーキュラー・キーとダーリングハーバー
ハイド・パークの北東、広々としたドメインに州立美術館がある。
その先に、王立植物園やミセス・マッコリーズ岬が見える。
さらに、ポート・ジャクソン湾の入り口、タスマン海まで眺めることができる。
高層ビル群に一部が隠れて、オペラハウス、ハーバーブリッジが見える。
このビル群の向こうに、オーストラリアの歴史が始まったサーキュラー・キーとロックスがある。
フェリー発着所として賑わうサーキュラー・キーには、世界各地からの大型の客船もやってくる。
ダーリングハーバーには、レストランやホテル、水族館などがあり、シドニー唯一のカジノがある。
ダーリングハーバーとサーキュラー・キーとはフェリーで15分。
両者を結ぶシャトル便が頻繁に行き交っている。
(文・写真/秋山秀一)