愛猫が『余命宣告』を受けたら…飼い主さんができる4つのこと 残りの時間を有意義に過ごすためのヒント
1.セカンドオピニオンを検討する
愛猫が余命宣告を受けたら、まずはセカンドオピニオンを検討してみてください。世の中にはさまざまな獣医師がおり、その数だけ考え方も違います。同じ病気でも、獣医師の経験や知識によって余命宣告の結果が変わることがあるのです。
また、余命宣告自体は変わらなくても、できる治療の内容が大きく変わる場合があります。獣医療にも専門医という概念がありますので、病気に合わせた専門医に見てもらうのもおすすめです。
ただし、動物病院に行くことが愛猫のストレスになることも考えなくてはなりません。余命宣告を受け入れたくなくて何度も病院を変えていては、体力の衰えた猫に負担がかかってしまいます。ストレスにならない範囲で診察を受けることが重要です。
2.治療方針を考える
さて、いざ余命宣告を受け入れたとき、次にするべきは治療方針の決定でしょう。治療方針とは、最期を迎えるまでどのように病気と向き合うかということです。余命宣告を受けた時点で完治の可能性は少ない可能性も高いため「看取り方」と言ってもいいかもしれません。
ただし間違った情報も多くあるので、情報に流されずしっかり見極めましょう。
大きく分けると、「病院で迎えるのか」「自宅で迎えるのか」という選択肢があります。動物病院で治療をしてもらい、少しでも楽な時間を増やすというのもいいでしょう。自然に任せて家で看取るという方法もあります。
飼い主さんにとっては、これが非常に悩むポイントになることと思います。しかし、愛猫の性格を知っているのは飼い主さんしかいません。なにが愛猫にとって最善なのか、家族と相談しながら決断してみるといいでしょう。
3.病気について調べる
余命宣告をされると、病気について後ろ向きになってしまう飼い主さんも多いです。何をやっても無理なのだから、これ以上考えるのはやめようというわけです。しかし、愛猫の最期を看取るためには、病気について詳しく知る必要があります。
病気についての知識を得ることで、いくつかのメリットもあります。ひとつは、その病気に詳しい獣医師さんが見つかるかもしれないということです。また、それに付随して新しい治療方法なども判明するかもしれません。
もちろん、動物病院で病気についての説明は受けることでしょう。しかし、もっと広い視野で調べてみることも大切です。今はSNSで一般の方の経験談なども共有できますので、情報交換してみるのもおすすめです。
4.今まで通りの生活を守る
猫は変化を嫌う動物です。余命宣告を受けたからといって、生活がガラリと変わることを好みません。なるべく、最期まで今までの生活スタイルを崩さないように心がけてみてください。
自力で歩けない状態であっても、食事や遊び、トイレなどの補助は最低限にしてあげましょう。あまりに手伝い過ぎると、猫のストレスになる恐れがあるからです。できることを自分でやることそのものが、猫の生命力に繋がる場合もあります。
また、飼い主さんの態度にも猫は注目しています。変に気を使ったりすると、猫を不安にさせてしまうことも。残り少ないからといって突然態度を変えるのではなく、今まで通り接してあげるように意識しましょう。
まとめ
猫が余命宣告を受けたらやるべきことはたくさんありますが、一番大切なのは「一緒にいてあげること」です。猫を看取った飼い主さんは、「もっと一緒にいる時間を増やせばよかった」と後悔することが多いのだそうです。
仕事はどうにもなりませんが、都合を付けられる用事は少し先延ばしにしてもいいかもしれません。余命宣告は、猫との時間を大切にできる最後のチャンスが与えられたともいえます。
愛猫との最後の時間を大切にしてあげてくださいね。
(獣医師監修:加藤桂子)