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【糸島・飯原】純愛を語り継ぐ藤の花が美しい!日本武命を祀る「雉琴神社」

meets糸島

糸島の南部、飯原にある雉琴(きじこと)神社。

山が近いこの神社の鳥居のそばには、美しい藤の花が見事に咲いています。藤には「弟橘藤(おとたちばなのふじ)」という名が付けられており、その誕生には素敵な物語がありました。

今回こちらの神社を訪れ、藤の花の良い香りや歴史のロマンに浸ってきた筆者が、これから神社の様子をご紹介していきます!

「雉琴(きじこと)神社」の藤の花で偲ぶ、日本武命(やまとたけるのみこと)と弟橘媛(おとたちばなひめ)の純愛

アクセス

雉琴(きじこと)神社は、JR筑肥線の筑前前原駅から車で約15分の場所にあります。神社の前に立って南の方に目を向けると、このような景色が広がっています。山が近いですね~。

神社の隣には駐車場があり、10台以上の車を停めることができます。

弟橘藤(おとたちばなのふじ)

雉琴神社の入り口付近には、このように見事な藤棚があります。藤の花が咲く季節に訪れると、美しい花の色や香りを存分に楽しめますよ♪

筆者が訪れたのは平日の午前10時ごろでしたが、そのとき藤棚の周りには10人くらいの人が集まっていました。

藤の花は見事ですが、花の周りには大勢の蜂が飛んでいるので要注意。「ブーン、ブーン」と大きな羽音が、時折筆者の耳元をかすめていました。

藤棚のそばにあった情報板によると、こちらの藤は「弟橘藤(おとたちばなのふじ)」という名が付けられているのだそう。

この名前は雉琴神社が祀っている日本武命(やまとたけるのみこと)の愛妃・弟橘媛(おとたちばなひめ)から由来しています。

昭和天皇の即位をお祝いするため、そして雉琴神社の祭神・日本武命と弟橘媛の純愛を永久に語り継ぐために、土地の人びとが昭和4年に大きな藤の樹を奉納し植樹したとのことです。

情報板には他にも興味深い情報が書かれていたので、雉琴神社を訪れた際にはぜひ読んでみてください。

入り口

雉琴神社の入り口の様子はこのようになっています。堂々とした佇まいですね。

入り口の鳥居のそばには、雉琴神社の由来や祭神・日本武命(倭建命)について刻まれた石がありました。

石に刻まれた文によると、こちらの雉琴神社もまた、神功皇后に所縁のある神社であるようです。

手水・丸石神

それでは雉琴神社の境内の様子を見ていきましょう!

下の写真のように、手水は竹筒の先から水が流れ出る仕組みになっています。

手水には自分で蛇口をひねるタイプや竹筒の先から水が流れ出るタイプ、竹筒の側面に開けた穴から流れ出るタイプなど色々とあるので、毎回筆者は楽しみにしています♪

手水の横には、このように黒くて丸い石がありました。何かを祀っているようですが、いったい何なのでしょうか。

少し調べてみたところ、縄文信仰の名残りである「丸石神」の可能性があることがわかりました。日本各地で道祖伸や塞(さえ)の神として祀られた痕跡が見つかっているそうです。

筆者はこのような丸くて黒い石を、糸島市内の神社で2度ほど見たことがあります。三角や四角ではなくまん丸であるところに、古代の人々の価値観の一端がうかがえますね。

続いてこちらは、境内に生えている木の様子。志登神社の神名木とは少し違いますが、どこか似た雰囲気がありますね。木の表面がえぐれて中が見えていますが、それでも力強く生き続けています。

境内には「雉琴神社碑」と刻まれた石碑もありました。ちなみに、雉琴神社から西に500メートルほど離れた場所に「雉琴神社旧跡地」があります。かつてはそこに雉琴神社があったのですね。

こちらは先ほどの木のように痛ましい感じはなく、見事な木のうろです。

このように同じような状況であっても、少し違うだけでだいぶ印象が変わることは、日常生活でも多くあります。

本殿・狛犬

さて、それでは本殿と狛犬の様子も見ていきましょう。

雉琴神社の本殿はこのようになっています。何だか落ち着く色合いと形状ですね。

雉琴神社は火焼(ほやけ)や火傷(やけど)の平癒祈願の神社でもあります。もしもそういった傷を負った際には、こちらの神社を参拝すると良いでしょう。

本殿前にはこのような賽銭箱がありました。古風な感じで、筆者の好みです。手水もそうですが賽銭箱も神社によって様々なものがあるので、毎回楽しめます。

さあそれでは、狛犬の様子を見ていきましょう。

まず口を開けている阿形(あぎょう)の方は、こんな感じになっています。全体的に丸みを帯びていて、穏やかな印象です。口中には玉が入っていました。

余談ですが、阿形の狛犬の口中に入っている玉は動くようです。筆者自身は動かしたことはありませんが、先日SNSのリール動画で猫が動かしているのを見て驚きました(笑)。

動くには動きますが、口の開き幅より玉の方が大きいので、誰かに持ち去られる心配はありません。その点はご安心ください。

続いて、吽形(うんぎょう)の狛犬の方を見てみましょう。こちらも足元に玉があり、このような状態を「玉取り」と言います。

本殿周囲の様子

本殿前から向かって右側に回ると、こちらの社殿があります。

奥に進むと、このように石の柱をつないだ壁があります。左側に隙間があるので、そこを通ってさらに奥に進んでみましょう。

奥にある木のそばから見た景色がこちら。のどかで落ち着く風景です。

本殿の裏を通って反対側に回ると、こちらにも社殿があります。

そこから眺めた境内の様子が、こちら。緑がいっぱいで良いですね♪

画面右側にチラッと見える南の山々が、水墨画のようで幻想的です。

おわりに

今回は雉琴神社の様子をご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。

日本武命と弟橘媛の純愛を永久に語り継ぐ、という粋な理由もあって植えられた藤の樹は見事に成長し、美しい花をたくさん咲かせています

花の周りには大勢の人が集まり、写真を撮ったり歓談したりしていました。

その様子を眺めていると、はるか昔の日本から現代まで流れてきた時間の長さに思いが至り、感慨深い気持ちになりました。

弟橘藤はきっと、この先も語り継がれることでしょう。

皆さんもぜひ、美しい藤の花や神社に祀られた日本武命に会いに、雉琴神社を訪れてみてください。

INFORMATION

店名:

雉琴(きじこと)神社

住所:

福岡県糸島市飯原2105

Web:

https://kijikotojinja.jp/

※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。

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