「動画をすべて削除したい」19歳でアダルト業界に飛び込んだ美女たちの“代償と苦悩”とは
アダルト業界の闇と“元”女優たちの現在
かつてアダルト業界のトップスターとして名を馳せたラナ・ローズとミア・カリファ。現在はともに実業家やインフルエンサーとして成功を収め、推定資産は数億円規模に達している。
しかし、彼女たちが語る過去の「報酬」と「代償」は、華やかなイメージとは裏腹に、搾取と後悔に満ちた現実を浮き彫りにしている。
これじゃ割に合わない…驚くほど低かった出演料
ラナは、アダルト業界での出演料について「1本あたり1,200ドル(約18万円)」だったと驚くべき裏側を明かしている。彼女は業界で最も検索された女優の一人でありながら、出演本数に対して得られた報酬は極めて少なかった。
ミアは2014年からわずか3か月間の活動で世界的な注目を集めたが、当時の総収入は「わずか12,000ドル(約180万円)」だったと複数のメディアで告白。彼女の名前と映像は今なお世界中で消費され続けているにもかかわらず、本人にはその利益が一切還元されていない。
業界構造の搾取性と出演者への心理的影響
ふたりに共通して語るのは、若さゆえの判断力の欠如と業界構造の一方的な搾取性だ。ミアは「自分の名前が検索されるたびにフラッシュバックが起きる」と語っていて、いまだに精神的なトラウマを抱えていることを明かしている。
ラナもまた、過去の出演作がネット上に残り続けることに強い苦悩を抱えており、「もし権利があるなら、すべての動画を削除したい」と吐露。2025年には、400本以上の動画を削除するようアダルトサイトに要請したという発言もSNS上で波紋を呼んでいて、彼女の苦悩と決意の強さがうかがえる。
現在は自身のビジネスモデルで億万長者として成功!
現在、ラナは自身のブランドやSNS活動を通じて莫大な収入を得ており、2025年時点での推定資産は1,500万ドル(約22億円)に達しているという。ミアもまた会員制サイトやスポーツ解説、ブランド契約、NFT事業などを通じて巨万の富を得た。
しかし、ふたりが繰り返し訴えるのは「金銭的成功=過去の清算」ではないという事実だ。彼女たちの証言は、アダルト業界における構造的な搾取と、出演者の尊厳がいかに軽視されてきたかを物語っている。
『ホット・ガールズ・ウォンテッド』(2015年/Netflix)
“アマチュア”ポルノビジネスの実態と業界で搾取される女性たちの姿に焦点を当てたドキュメンタリー。プロデューサーのラシダ・ジョーンズが放つ本作は、初公開となった2015年サンダンス映画祭で大きな話題を呼んだ。
『DEUCE/ポルノストリート in NY』(2017~2019年/U-NEXT)
1971年、ニューヨーク。バーテンダーのヴィンセントは、妻子を残しタイムズスクエアに移住する。ある日、マフィアが双子の兄・フランキーに借金の取り立てに来る。一方、シングルマザーのアイリーンは娼婦となり、別れて暮らす息子と母に送金していた。
『マネーショット:Pornhubは語る』(2023年/Netflix)
アダルトサイトPornhubをめぐる倫理問題、児童ポルノ疑惑、削除運動などを扱った問題提起型ドキュメンタリー。被害者の救済に向けた人身売買防止団体の告発が増える中、この巨大サイトは自身に収益をもたらす当事者たちを守ることができるのか。
『ラバーボーイ』(2014年/U-NEXT、PrimeVideo、Huluほか)
父親を亡くし、ガールハウスというポルノサイトで働くことになったカイリーは、秘密の屋敷に移り住むことに。その夜、カイリーはカメラの前で初めてショーを行いヌードを披露する。すると、彼女のライブチャットにハンドルネーム“ラバーボーイ”が現れ……。
『nude』(2010年/U-NEXT)
元セクシー女優・みひろの私小説を映画化。アダルト業界で生きる女性のリアルな心理描写、彼女を取り巻く人々の反応や人間模様を描く。