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横浜・鶴見沖縄県人会 県人会館が移転へ 100周年の2027年までに

タウンニュース

建替えへ思いを語る下里さん(右)と並里さん

横浜・鶴見沖縄県人会(金城京一会長)が、同会設立100周年となる2027年に向けて県人会館の移転を目指している。築40年を超えて老朽化も目立つ同館。移転新設することで、これまで以上に鶴見の「沖縄タウン」の魅力PRや情報発信を目指していく。

仲通や浜町、汐入町、潮田町に広がる鶴見の「沖縄タウン」。その中心として沖縄出身者はもちろん、観光客も多く訪れるのが「鶴見沖縄県人会館」だ。

現在の会館が建てられたのは1980年。鉄筋3階建てビルの1階には沖縄物産品店や飲食店のほか、観光情報などを発信する広報室を併設。そして2階に賃貸住居、3階に県人会の事務所やホールが入っている。

築40年以上が経ち老朽化してきた同会館について、県人会では3年ほど前から建替えや移転を検討。しかし、建替え費用や工事期間の長さなどを考慮し、移転する方向でほぼまとまった。県人会で会館建設委員会の実行委員長を務める下里優太さんは「今は移転先の土地を探している段階。鶴見の沖縄タウンの魅力を更に発信できるような会館にすべく、県人会設立100周年となる2027年に新しい会館を開所したい」と話す。

移転の候補場所はまだ決まっていないが、「新しい会館には事務所、ホール、広報室はもちろん、沖縄物産品の工場見学をできるブースやフードコートなども設けられたら。今まで以上に多くの人が集い、鶴見の沖縄タウンを楽しめる場所にしていきたい」と下里さんは夢を語る。

県人会の団結の象徴

現在の会館が建てられるまでには様々な歴史があった。

沖縄の人々が鶴見に移り住んできたのは大正末期から昭和初期にかけて。川崎・鶴見の埋め立て工事や関東大震災の復興に伴い、労働力需要の高まりを受け出稼ぎに来る人が多かった。

その労働者たちが支え合う互助団体で、県人会の前身となる「鶴見沖縄県人同志会」が1927年に結成された。そして、49年には現在の会館の場所に「潮田劇場」(のちに「第三鶴映」と改名)が誕生。沖縄芝居や沖縄舞踊、無声映画や漫才、曲芸、浪曲など多彩なプログラムで人々を楽しませたという。

その後、53年に鶴見沖縄県人会を発足。活動を広げる中で多額の寄付を集め、総工費1億2千万円をかけて会館を竣工させた。県人会の並里典仁さんは「会館の建設までには苦しい歴史もあったと聞いている。移転しても、先人たちが『県人会の団結の象徴』として苦労の末に作り上げた会館への思いを大切にしていきたい」と語った。

映画館「第三鶴映」=提供

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