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眠りが浅くて心がザワザワ…熟睡したい!【専門家監修】「安眠」のための簡単ストレッチ&呼吸法

コクハク

 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、ちょっとした有名人です。タヌキか妖怪の噂も囁かれるなか、健康に関する知識はズバ抜けていて…。
 そんなえりのボスのもとには今日も悩みを抱えた女性が立ち寄ったようですよ。悩みはずばり、睡眠の質。眠りが浅くて疲れが取れない…。

【えりのボスの「あと半歩で幸せ」】

商品化しませんか?(漫画:腹肉ツヤ子)

1. 夜に眠りが浅くて、心がザワザワする…

 今回は、カエデさん(29歳/仮名)からのご相談です。

「毎日疲れているはずなのに、最近よく眠れないんです…」

「それはつらいわね。眠れないとなかなか疲れが取れないんじゃない?」

 えりのボスが心配そうにカエデさんを見ます。

「そうなんです。次の日も疲れが残ったままだから仕事にもなかなか集中できなくて、正直どうすればいいか悩んでいます」

「なるほどねぇ。それ、もしかしたら仕事のストレスとかで心がリラックスできていないからかもしれないわね。まずは、眠れない原因を知って、解決方法を一緒に見つけましょう」

 なかなか眠れないカエデさん。

 これは放っておけません!

2. なかなか眠れないとき、考えられる原因は?

眠れない…(写真:iStock)

「眠れない原因っていろいろあるのよ。たとえば環境的要因や普段の生活習慣とか」

「環境と生活習慣ですか?」

「そう。環境的要因は、その名の通り睡眠時の環境が悪いこと。たとえば、部屋が明るすぎたりうるさかったり。生活習慣でいうと、カフェインやアルコールの摂りすぎや運動不足とかね。あとは、からだの不調(頭痛、鼻づまりなど)も良質な睡眠を妨げる原因になり得るの」

「結構いろいろな原因があるんですね」

「あとは心理的要因も大きな原因のひとつ。ストレスや不安が強いと不眠になりやすいといわれているわ」

「なるほど。たしかに仕事で毎日ストレスを感じているかも…。でもストレスを完全に排除するのは難しいし…。眠れないときってどうしたらいいですか?」

「眠れないときは、今から紹介する方法がおすすめよ」

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3. ぐっすり眠りたい人は、コレを試して!

リラックスしましょ(写真:iStock)

 良質な睡眠には、自律神経を整えることが大切です。

 ストレスなどで自律神経が乱れて交感神経が優位に働くと、からだが興奮状態になってしまって寝付きが悪くなるので、副交感神経を優位に働かせることが大切です。

 具体的な対処方法を3つご紹介します。

3-1. ストレッチ

腹式呼吸を意識して(写真:iStock)

(1)姿勢を正して、いすに座る。
(2)ゆっくり息を吐きながら下腹をへこませる。
(3)下腹をへこませたまま30秒程度キープする。呼吸が止まらないよう自然な呼吸を繰り返す。
(4)おなかを緩ませる。

(2)~(4)を数回繰り返す。

 ポイントは、副交感神経を優位にさせやすい「腹式呼吸」を行うことです。座るときは「足の裏全体をしっかり床につける」「ひざと腰の角度は90度」「あごを引いて肩の力を抜く」を意識します。

 このポイントをしっかり抑えることで、重心が偏らずに真っ直ぐ保てます。立ったままでもできるので、通勤電車の中やちょっとしたスキマ時間でも実践してみてください。

3-2. 睡眠環境を整える

間接照明程度の明るさで(写真:iStock)

 ストレッチ以外にも、下記のような方法が効果的だといわれています。

・就寝の90分ほど前に38~40℃のぬるめのお風呂にゆっくり浸かる。寝る直前に体温を上げすぎると、かえって寝付きが悪くなる可能性があるので注意しましょう。

・自分のからだにフィットする寝具を使用する。

・部屋は真っ暗、もしくは間接照明程度の明るさにする。

・スマホの使用は寝る2時間前までにとどめる。

3-3. 漢方薬の服用

漢方薬もおすすめ(写真:iStock)

 良質な睡眠をとるには、ストレッチをしたり就寝環境を変えたりするのに加えて、漢方薬の服用もおすすめです。漢方薬は、西洋薬のような対症療法ではなく根本からの体質改善が目指せるので、不眠になりにくいからだへと導いてくれます。

 不眠には「自律神経の乱れを整え、ストレスが原因の疲労や睡眠の質を改善する」「いらだちや興奮を鎮めて寝付きをよくする」「消化・吸収機能を改善してからだに栄養を届け、心を元気にする」「血流をよくして中枢神経の機能を回復し安眠に導く」などの働きのある漢方薬を選びましょう。

 決められた量を飲むだけなので、忙しい日常にも取り入れやすいのがメリットですよ。

<不眠におすすめの漢方薬>

・柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう):エネルギーの巡りをよくしてからだにこもっている熱を冷ますことで気分を落ち着かせるため、不眠症や不安などさまざまな精神症状に用いられます。
・加味帰脾湯(かみきひとう):からだの熱を冷まして精神を安定させることで、ストレスや不眠、貧血に用いられます。血色が悪く、虚弱体質の人におすすめです。

(C)コクハク

 スマホで気軽に専門家に相談できるオンライン個別相談も話題です。スマホで完結できるので、対面では話しづらいことも気軽に相談が可能。

 お手頃価格で不調を改善したい人は、医薬品の漢方をチェックしてみましょう。

4. 良質な睡眠で健康ライフを

「えりのさん、今日はありがとうございました! 帰ったらさっそく教えてもらった方法を試してみます!」

「睡眠は本当に大事だからね。カエデさんがぐっすり寝られることを祈っているわ。また気になることがあったら、いつでもサロンへいらっしゃい」

 優しい表情でサロンを去っていくカエデさんを、えりのボスは笑顔で送り出しました。

★サロン「コクハク」のオーナー えりの

 顔と口調は若いものの、年齢不詳。タヌキか妖怪の噂も囁かれる謎めいた主人だが、ココロやカラダ、健康に関する知識はズバ抜けており、何気にハイスペック。ムスメ時代に苦労してるため、自分より“後輩”の女にはしあわせになって欲しいと願っている。愛称は、えりのボス。

(文・コクハク編集部/漫画・腹肉ツヤ子)

  ◇  ◇  ◇

<この記事の監修者>

ヨガインストラクター・ライター 高橋 かなこ(たかはし・さなえ)

 2021年よりRYT200(全米ヨガアライアンス認定)修了インストラクターとしてオンラインを中心に幅広い年齢層へのヨガレッスンを担当。企業での事務経験から、デスクワークで疲れた部位や崩れた姿勢のためのレッスン組み立てを得意とする。自身のダイエット成功経験から、美しい体を作るためには食の大切さや思考も大切だと痛感。同じように悩む人に向けて精力的にメディアでの情報発信を行う。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。

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