周防大島町でアマモの移植作業。魚が棲める環境作りを【日本釣振興会 山口県支部】
公益財団法人 日本釣振興会山口県支部では、5月13日、周防大島町においてアマモの移植作業を実施した。
主催は日本釣振興会山口県支部、協力は山口県周防大島町立東和小学校、山口県漁業協同組合 沖家室、山口県教育委員会、山口県釣り団体協議会、サンライン。
アマモは、海のゆりかごと言われ、小魚が身を隠せる場所になるほか、アオリイカ等の産卵場所にもなる。さらに水質を良くするほか、光合成も行い酸素を作るなど生物にとって欠かせない海草だ。近年ではアマモ場が減少していると言われている。
あまもの採取場所は、周防大島町の防波堤内にあるアマモ群落。漁協関係者の立ち合いのもと、およそ70株のアマモを伐根し、根部には元の土壌が付着したまま、速やかにバケツへ入れ直した。アマモは乾燥に弱く、水分保持が必要であるため、作業中は可能な限り乾燥を避けるよう注意した。
伐根後すぐに、移植先である東和小学校前のビーチにおいて植え替え作業を行った。移植にあたっては以下の点に配慮した。
・干潮時を選び、作業がしやすい時間帯に実施
・植え付け箇所は、砂地ではなく粘土質の土壌が確認できるまで掘削
・根が十分に活着するまでの間、波による流出を防ぐため、株全体を覆う形でネットを設置
今後の予定としては、定着状況の経過観察を行い、必要に応じて補植または保護措置の強化を検討する。地域住民や児童への環境学習の一環としても活用予定だ。
日釣振では、全国各地で稚魚の放流活動を行っているが「魚が棲める環境づくり」にも力を入れており、今回の「あまも」移植もその一環だ。
日釣振山口県支部では「今後は地元の東和小学校の児童たちと一緒に、『あまも林』の成長を見守っていく予定です。簡単な取り組みではありませんが、未来の海を守るために、地道に活動を続けてまいります」としている。
【提供:日本釣振興会山口県支部・編集:釣具新聞】
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