愛川町の「ドアスポ」 総合型クラブとして始動 半原小卒業生も参加
愛川町のスポーツ団体(一社)DOORtoSPORTS(ドアスポ)が、4月から総合型地域スポーツクラブとして活動を始めた。町内2例目となる総合型クラブとして、町民がスポーツに親しむ機会を提供していく。平山裕子代表は「子どもから高齢者まで、年齢や性別を問わず体を動かす大切さを伝えていきたい」と抱負を語る。
総合型地域スポーツクラブは地域住民が自主的に運営する団体で、競技レベルに応じて多世代がさまざまなスポーツに親しむ場を提供する。地域スポーツの担い手やコミュニティーの核としての役割が期待され、部活動の地域移行が進む背景などもあり全国で創設が進んでいる。
子どもの健全育成やスポーツに親しむ拠点づくりを目指して2019年に結成したドアスポは、三増公園陸上競技場や半原小学校の体育館などで陸上競技やダンス、パーソナルトレーニングなどの活動を行う。
半原小学校で活動していた駅伝クラブ「レッドデビルス」が組織の前身で、現在もドアスポの陸上競技レッスンではレッドデビルスの名称を使用している。
平山代表はレッドデビルス設立時からコーチとして運営に携わり、「よこはま国際ちびっこ駅伝大会」ではクラブを幾多の優勝に導いてきた。一方で長年児童らと関わってきた経験から、現代の子ども達の運動習慣の希薄化や体力の低下を実感しているという。
老若男女に運動の重要性ややりがいを伝えようと、ドアスポの設立に奔走する平山代表の取り組みを知り集まったのは、かつてレッドデビルスのメンバーとして平山代表から指導を受けた半原小の卒業生たち。苅田広野さん(29・半原在住)は、拓殖大学時代に箱根駅伝を2度経験した実力派。松田敏和さん(28・相模原市在住)も救急救命士として働きながら、休日は地元に戻り活動に協力している。
地域移行の受け皿に
ドアスポでは、陸上競技やブレイクダンスなどのレッスン、参加者が自由にスポーツを楽しむサークル活動のほか、運動初心者の女性向けにパーソナルトレーニングなども行っている。
苅田さんは「指導した参加者が『足が速くなった』と喜んでくれるとうれしいし、子どもたちの伸びしろを感じる」とやりがいを語る。平山代表は「部活動の地域移行が進む中、ドアスポとしても受け皿としての役割を担えたら」と今後の展望を語った。
(問)事務局【電話】046・239・4867