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デヴィッド・ボウイ最後のアルバムと同時期に制作された、ミュージカル『LAZARUS』 新たな出演者、メインビジュアルなど解禁

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ミュージカル『LAZARUS』

2025年5月~6月、KAAT 神奈川芸術劇場 ホール(神奈川県)、フェスティバルホール(大阪府)にて上演される、ミュージカル『LAZARUS』の新たな出演者、公演詳細、メインビジュアル、多くの作品でプロデューサー、ディレクター、音楽評論家として活躍する立川直樹氏からのコメントが公開された。

伝説的なロック・スターで、1970年代以後のファッションやアート、カルチャーに多大な影響を及ぼした革新者、デヴィッド・ボウイ。彼の最後のアルバム『★(ブラックスター)』と同時期に制作され、遺作ともなったミュージカル『LAZARUS』(2015年オフブロードウェイで初演)がこの度、日本初演を果たす。

ボウイが主人公を演じた映画『地球に落ちて来た男』(1976年/ニコラス・ローグ監督)にインスパイアされた本作は、地球に取り残されたまま酒に溺れ、死ぬことも故郷に帰ることもできなくなった宇宙人トーマス・ニュートンの、その後の物語。謎の少女と出会い、共に自らの運命を模索する先に、魂の解放はあるのか—。

脚本を手がけたのはエンダ・ウォルシュ。日本でも上演された『バリーターク』、『アーリントン』〔ラブ・ストーリー〕、『Medicine メディスン』とも共通する、閉塞状況における愛と希望の物語が、ボウイの楽曲と共に展開する。そして、日本版の演出を担うのは、これまでのウォルシュ作品の翻訳上演を数多く担当してきた白井 晃。ボウイへの憧憬からロック・スターの道を志した松岡 充との初タッグで、音楽とSF、アートを越境し混交させたボウイの世界観を舞台上に蘇らせる。

劇中には、本ミュージカルのために書き下ろされた新曲「Lazarus」、「No Plan」、「Killing a Little Time」、「When I Met You」のほか、「Changes」、「Absolute Beginners」、「Heroes」をはじめとするデヴィッド・ボウイの代表曲を含む全17曲が織り込まれてる。なお、デヴィッド・ボウイの遺言により、音楽パートは英語での歌唱となる。

また、日本ミュージカル界の新鋭、豊原江理佳、鈴木瑛美子、小南満佑子、白井作品への出演も豊富な崎山つばさ、渡部豪太、数々のミュージカルに出演する実力派 遠山裕介、上原理生と、自身のアーティスト活動、映像、舞台とさまざまなフィールドで活躍する個性豊かな面々の参加も決定。舞台上に立ち上がる世界を、よりエネルギッシュで広がりのあるものにする。

どんな公演になるのか期待が高まる。

デヴィッド・ボウイの夢が叶えられた ミュージカル『LAZARUS』

10年前の2015年12月にニューヨークで幕が開き、チケットは即日ソールド・アウト。チケットの高騰が話題になったミュージカル「ラザルス」の日本上演が決まった。デヴィッド・ボウイが脚本にも協力し、ボウイの名曲をたっぷり盛り込んで作られた作品は、ここまでやるのかと思えるアート色が強いもので、ストーリー展開から振付、スクリーンの巧妙な使い方まで含めて、類を見ないものになっている。1976年のボウイの主演映画「地球に落ちてきた男」からインスパイアされた作品といわれているが、ボウイのイマジネーションの拡大の度合いは驚き。ボウイの世界で幸福な迷子になれる、かけがえのないエンターテイメントは絶対に見逃せない。

プロデューサー/ディレクター/音楽評論家 立川直樹

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