ジュビロ磐田のハッチンソン監督、FC今治戦に向けコメント「一番大事なのは、信じること。殻に閉じこもらず、自分らしく表現を」
ジュビロ磐田は5月3日、アウェーでFC今治と対戦します。3連敗中と厳しい状況に加え、5月6日にはアウェーでのコンサドーレ札幌戦も控えます。過酷な遠征となる中、チームを好転させられるか。ジョン・ハッチンソン監督に話を伺いました。
-普段の練習前のミーティングは室内で行っていましたが、5月1日はピッチで行いました。
(クラブハウスの)中で座って話すのもいいんですけど、外もいい。1日の中でトレーニングのために外に出る時間が一番好きなので。いい天気ですし、外で話すというのもいい機会かなと思いました。
-どんなことを選手たちに伝えましたか。
本当に難しい時期ではあるんですけど、それをしっかり受け入れること。そして、多分誰もこの状況でいいとは思ってないというところで、この状況を抜け出せるのは自分たちでしかないよということは伝えました。抜け出せるのも、もうすぐそこなんですが、チャンスを掴みきれなかったりしているので、あと少しだと。
例えばこの前の試合に関しては、前半は確かによくなかった。これまでパフォーマンスの中でもよくない方に入るんですけど、後半はひどかったかというと、そうでもない。トライしたので、あと少しだよと。どのチームもこういう時期というのは来ると思うので、いかに自分たちのやり方でこれを抜け出せるか。それと、選手に対しては勢いづけて。本当にいい子たちですし、選手たちもこのプロセスを信じているので、我々としてはどういう解決策があるのか、どういう選択肢があるのかということを提示し続けるだけかなと思います。
-解決策を見いだすポイントは。
少しの運と、信じることだと思います。例えば前半を見ると、殻に閉じこもってしまってる原因は何なのか。例えば緊張なのか、恐れなのか、分からないですが、自分らしく表現してほしいです。自分たちのやり方でトライして負けたら、それをどう改善するかというところに繋がるんですけど、殻に閉じこもっていたらどうしようもない。
後半はやれていたと思いますし、チャンスは作れていました。もちろん、もっといいチャンスを作ったり、数を増やさないといけないと思っています。厳しい状況ですけど、恐れずに課題であったり、難しい状況を受け入れて、さらにこれをエネルギーにして引っ張っていってほしいなと思います。
-FC今治の印象は
向こうの監督とは、コーチとして横浜FCで2023年に一緒にやってきた人で、本当に素晴らしい方です。いいフットボールをやるし、当時も良いアイデアを出している素晴らしい方でした。
今治というチームに関しては、ハードワークをしてくるのでしっかりと相手の強度に対してうちも合わせないとやられると思っています。強度に関してはボールを持っていても、持っていなくても、相手の強度より下回らないようにしないといけないと思っています。もちろんハイプレスしてきますし、自陣に閉じ込めようとしてくるので、そこに対するアイデアを持つことが大事かなと思っています。
また相手の2トップは非常に脅威ですので、そこに対する守備も大事になってくるかなと思います。
この前(磐田の山口戦)の前半のように、ビルドアップが手詰まりになってくるとまずいので、そこに対するアイデアというのが大事だと思っています。こういうスタイルだと、間違いなく壁には当たるので、しっかりと相手のプレスを見て、それを無効化できるような攻撃が大事かなと思っています。
-以前、選手にロボットになるなということをおっしゃっていたと思いますが、現在の苦しい状況の中で、選手のひらめきやアイデアが大事な部分になるのでは。
(選手のひらめきやアイデアは)常に求めています。試合中になったら無数の判断を下さないといけない。もちろん僕たちのプレーの枠組みがありますが、ポジションの中で自由にプレーをしてほしいと思ってます。試合が始まってしまえば、この11人がクラブを背負って戦わなければいけないので、選手たちが判断しなければいけない。この枠組みの中でどう自由にプレーするか。例えば攻撃のときもそうですし、どうプレスをかけるかというところも、もっと個人として表現してほしい。
もしロボットとしてプレーしてほしいなら、ピッチに通訳やコーチを置いて、ここでプレーしろというふうに言うんですが、そうじゃないので。しっかりと枠組みの中でしっかりとそのプレーをしてほしい。ストレスを感じることなくプレーしてほしいと思っています。
-今、一番大事なことを一言で言うと。
信念だと思います。数週間前にできていたことが、今見失っているので、間違いなくできると信じることだと思っています。
私は自分自身のことも信じていますし、本当に素晴らしい選手たちやこのクラブのことも信じています。見失ったものを、どうまた信じるかというところですけど、しっかり取り組んで、それを信じてやるというところだと思います。