英語で「言えなかったこと」を 「伝わるように言えること」にするには【基礎英語】
2025年3月31日より放送開始予定の「NHKラジオ 中学生の基礎英語 レベル2」とその学習テキストは、出演者に藤森慎吾さんとナーリーさんを迎え、大幅リニューアル。「まさにこう言いたかった!」という実践的な表現力を、中学英語を駆使しながら養います。中学生だけでなく、英語を学びなおしたいという方にもオススメです。
今回は、新しく講師を担当する玉川大学教授の工藤洋路さんに、英語を「伝わるように言える」ことと、講座内容について伺いました。
NHKラジオ「中学生の基礎英語 レベル2」講師・工藤洋路さんに聞く、英語学習のコツ
4月を迎え、みなさんは、新しい出会いや環境にワクワクしていると思います。日本では4月に新年度が始まりますが、アメリカやイギリスでは新年度(new academic year)は9月に始まるので、長い夏休みのあとに、新しい年度になります。アメリカやイギリスの人と話をする際に、こうした違いを知らないと、ときに誤解が生じることがあります。言いたいことを適切に伝えるために、英語を学習する際は、外国の文化やしきたりなどもいっしょに学んでいくことが大切です。
今回の新しい「中学生の基礎英語 レベル2」では、英語という言語を学ぶだけではなく、外国の文化なども学習できるようになっています。「基礎英語 レベル2」の番組の中で話される内容について、「自分の地域ならこのようにするのになあ」とか、「自分ならこのような意見を持っているなあ」など、自分のことに照らし合わせながら聞いてみるといいでしょう。
新しい「基礎英語 レベル2」のポイントは、「言いたいけどうまく言えないこと」について、どのような表現や文法を使ったらよいかをいっしょに考えることです 。具体的には、生徒役・藤森慎吾さん演じる「シンゴ」が日常的に経験する、さまざまな場面での会話を聞きながら、「うまく言えなかった表現」「伝わらなかった表現」に注目します。
たとえば、秋葉原のマンガショップで外国人から話しかけられるというシチュエーション。「アニメのTシャツはどこで買えますか?」。Tシャツを販売しているお店を知らないので、「秋葉原にはあまり来ないんです」と答えたいシンゴですが、それを表すぴったりの英語が出てきません。みなさんはわかりますか? ぜひ、番組と学習テキストで答え合わせをしてみてください。
さて、「言いたいけどうまく言えない」のはなぜでしょうか。いくつかの理由が考えられます。たとえば、表現を知らない、文法を知らない、単語を知らない……。「基礎英語 レベル2」では、英語を話すときに誰もが経験する「もどかしさ」をみんなで共有して、その場面でどのように表現するとよいのかを一緒に考えていきます。すでに習っていることを使って言える場合と、新しい表現や文法を使わないと言えない場合があるかもしれません。いずれの場合も、「言えなかったこと」を、「伝わるように言えること」にしていきましょう。
また、相手とスムーズに会話をしたり、相手に気まずい思いをさせないようにしたりするために、会話の技術(番組では「ストラテジー」と呼びます)も学んでいきましょう。たとえば、相手の言ったことが聞き取れなくてもう一度言ってもらいたいとき、同じことをすべてくり返してもらえばいいのか、少し簡単にして話してもらいたいのか、ある一部だけをくり返してもらいたいのかなど、さまざまなケースがあります。このような会話の技術を少しずつ学ぶことで、英語で会話をすることが心地よくなります。
1年間、出演者の藤森慎吾さんとナーリーさんと楽しく進めていくので、ぜひ楽しんで聞いてください。Join us on the radio show!
工藤洋路(くどう・ようじ)/「NHKラジオ 中学生の基礎英語 レベル2」2025年度講師
中学生の基礎英語 レベル2とは
★中学生だけでなく、大人の学び直しにも最適なレベル感です。
★文法を「座学」で終えるのではなく、能動的に「使える」ようにするためのスキルを伸ばす構成です。
★英語を話す場面例ごとに、「まさにこう言いたかった!」という表現をピックアップ。「英語のお悩み」を解決していきます。