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話題作が目白押し!6月本国公開予定 ジャンル多彩な最新韓国映画9選

Danmee

©Danmee

韓国映画界ではこの6月、ロマンスやスリラー、ヒューマンドラマから実話ベースの感動作まで、ジャンル豊かな注目作が続々と公開される。

それぞれ異なる世界観とテーマを持つ作品たちは、観客の心を揺さぶる強烈なメッセージと濃密なドラマを届けてくれるはず。

再会が生む葛藤、国家の裏に潜む陰謀、そして人間の本性に迫る心理戦など、見逃せない物語が目白押し。

韓国国内の劇場では、すでに“この夏の本命候補”と噂される話題作もあり、映画ファンの期待が高まっている。

そこで本記事では、2025年6月に本国で公開予定の最新韓国映画9作品を厳選してご紹介する。(2025年5月22日現在 / ※配給会社の都合により公開日・作品に変更が生じる場合がございます)

(図)Danmee 「どの回も泣いたり笑ったり」日本ファンが選んだ1月~3月公開 No.1韓国ドラマはこれ!

『キュレキュレ』(2025/귤레귤레)

1作目は、6月11日に韓国公開予定の『キュレキュレ』をご紹介。

大学時代に決別したまま疎遠になっていた男女が、数年ぶりにトルコで再会。抑えてきた感情が爆発し、忘れかけていた記憶と想いが交錯していくロマンス作品。

わがままな上司との出張中に現地を訪れた“デシク”と、アルコール依存の元夫との再出発をかけた旅行中の“ジョンファ”。偶然同じツアーに参加したことで、二人の“気まずい旅”が幕を開ける。

やがて過去の告白、離婚の真実、恋愛の未熟さなどが暴かれていき、心に押し込めていた感情がぶつかり合う。

「君は僕の本気を打ちのめした。そして、僕はいまもその痣のままだ」――というセリフが象徴するように、二人の“別れきれなかった関係”は異国の地で再び揺れ動き始める。

主演はNetflix映画『バッドランド・ハンターズ』のイ・ヒジュンと、『罪深き少年たち』で強烈な印象を残したソ・イェファが務める。

●キャスト:イ・ヒジュン、ソ・イェファ、シン・ミンジェ、キム・スジン、パク・ウニョン 他
●韓国公開日:2025年6月11日(水)

『ABROAD』(2025/어브로드)

オーロラを目指して訪れたアメリカ・ミネソタの地で、恋人が突然姿を消した――。

異国の地で起きた不可解な失踪事件をきっかけに、主要容疑者として追われることになった青年が、真相を求めて極限のサバイバルに挑むミステリー・スリラー。

主人公のテミンは、恋人ミンジとの人生初の海外旅行中、突如として彼女を失う。そして追い打ちをかけるように、自身が事件の“最も怪しい人物”として警察に追われる立場に。真実を明かすため、そして彼女を救うため、彼の孤独で危険な戦いが始まる。

本作は韓米合作で制作され、撮影の大部分はアメリカ・ミネソタで実施。広大で静寂な雪原の中に、不安と焦燥がじわりと広がる。

主演は『君の結婚式』などで知られるチャン・ソンボム。旅情の裏にひそむ狂気と愛を描いた、冷たくも熱い逃走劇だ。

●キャスト:チャン・ソンボム、イム・ヨンジュ 他
●韓国公開日:2025年6月11日(水)

『タイヨウのウタ』(2025)

2006年に公開された日本映画『タイヨウのうた』(塚本高史×YUI主演)の名作が、十数年の時を経て韓国でリメイク。

太陽の光を浴びられない遺伝子疾患「色素性乾皮症 (XP)」を抱えた少女と、俳優を目指す心優しい少年の出会いと恋を、切なくも温かく描いたロマンス作品だ。

主演は『パラサイト 半地下の家族』のチョン・ジソと、アイドルグループVIXXのチャ・ハギョン。瑞々しい感情と繊細な演技が、2人の純粋な想いをやさしく彩る。

誰かを想うことの強さ、そして儚さが胸に残る、まさに“心に降り注ぐ”ようなラブストーリーとなっている。

●キャスト:チョン・ジソ、チャ・ハギョン、チン・ギョン、チョン・ウンイン 他
●韓国公開日:2025年6月11日(水)

『雑魚』(2025/잔챙이)

釣りYouTuberとしては人気を博しているが、俳優としては無名――。そんな主人公ホジュンが、自分を映画オーディションで落とした監督と偶然釣り場で再会し、静かながらも熱いプライドの勝負に挑む姿を描いた異色のヒューマンドラマ。

本作で主演を務めるキム・ホウォンは、脚本・プロデュースも自ら手がけたマルチな才能の持ち主。釣りという日常的な題材を通して、夢を諦めきれない男の葛藤と再起への挑戦をリアルに描き出す。

2023年の第24回全州国際映画祭では初披露され、「今年の俳優賞 (キム・ホウォン)」と「メキシコ・シネテカ配給支援賞」を受賞するなど高い評価を獲得。

共演にはイム・チェヨン、ソンファンといった注目の新鋭たちが名を連ね、独立映画ならではの生々しい空気感とエモーションを丁寧に紡いでいる。

“雑魚”と呼ばれても、人生はまだ終わっていない――そんなメッセージが心に刺さる一作だ。

●キャスト:キム・ホウォン、イム・チェヨン、ソンファン、ハン・サンチョル、ホ・ゴニョン 他
●韓国公開日:2025年6月18日(水)

『THE SEA TIGER』(2025/바다 호랑이)

2014年に起きたセウォル号沈没事故現場で、命懸けの救助活動にあたった民間ダイバー、故キム・グァンホンさんの実話をもとにしたヒューマンドラマ。

本作は事故から11年を迎える節目に合わせて制作されたもので、表舞台には出ることの少なかった“潜水士たち”に光を当て、知られざる闘いと苦悩、そして家族のもとへ帰ろうとする姿を静かに、しかし力強く描く。

主演は1979年生まれのイ・ジフンと、圧倒的な演技力で信頼を集めるパク・ホサン。実在の人物を演じる2人が、現場のリアルな緊張感と深い人間ドラマを体現している。

本作は2021年の「4・16財団文化コンテンツ公募展」長編映画シナリオ部門で受賞し、2024年には第26回全州国際映画祭に正式招待。全席完売の関心を集めた。

“海の虎”と呼ばれた男たちの、生き様と記憶を刻む真摯な一本だ。

●キャスト:イ・ジフン、パク・ホサン 他
●韓国公開日:2025年6月25日(水)

『2035:ザ・グリーンライト』(2025/2035: 더 그린라이트)

「その映像がすべてだった」――。北朝鮮で10年前に発生した正体不明の大火災。その影響で数千人の北朝鮮住民が南下し、思いもよらぬ形で“劇的な統一”が実現した。

だが、火災の原因はいまだ不明のまま。現場周辺で目撃された“緑の光”の正体も謎に包まれている。

この不可解な出来事の真相に迫ろうと、米国・NXN放送局の取材班が現地入りするも、途中で消息を絶つ。残されたのは、彼らが命を懸けて撮影した一つの映像データだけだった――。

出演はオ・テギョン、ユ・イルハン、キ・ジュボン、チョン・インギら実力派が脇を固め、張り詰めた政治的緊張と超常的な要素が交錯する“ポリティカルSF×取材スリラー”が完成。

“統一の裏側”に隠された驚愕の真実に迫る、韓国映画ならではの社会派スリラーだ。

●キャスト:オ・テギョン、ユ・イルハン、キ・ジュボン、チョン・インギ 他
●韓国公開予定:2025年6月

『ノイズ』(2025/노이즈)

7作目は、『ノイズ』をご紹介する。

イ・ソンビン、キム・ミンソクに加え、ハン・スア、リュ・ギョンスなど実力派が集結した本作は、騒音トラブルが絶えない団地で妹が失踪し、真相を追う姉が恐るべき謎に迫る現実派ホラー・スリラー。

監督は本作が長編デビューとなるキム・スジン。

リアルな社会問題と心理的ホラーを融合させた、韓国発の“静かに怖い”新感覚スリラーが誕生した。

●キャスト:イ・ソンビン、キム・ミンソク、ハン・スア、リュ・ギョンス、チョン・イクリョン 他
●韓国公開予定:2025年6月

『悪の都市』(2025/악의 도시)

信じるか、疑うか、それとも――利用するか。善意・不信・欲望が交錯する関係の中で、壊滅的な破綻へと転がり落ちていく3人の男女。

現代社会に潜むストーキング、DV、ガスライティングといった見えない暴力を背景に、人間の深層心理と“偽りの優しさ”がむき出しになっていく。

主演はヒョン・ウソン、そして8年ぶりにスクリーンへ復帰するハン・チェヨン。さらに注目株チャン・ウィスが加わり、三者三様の“狂気と演技”が火花を散らす。

巧妙に張り巡らされた関係性の罠と、追い詰められた末に見えてくる“本当の顔”が観る者の感情を揺さぶるソシオパス・スリラー。

表面的には見えない“真実の境界線”が、じわじわとにじみ出す一作だ。

●キャスト:ヒョン・ウソン、ハン・チェヨン、チャン・ウィス、キム・ヘウン、ペ・ジェウォン 他
●韓国公開予定:2025年6月

『天国はない』(2025/천국은 없다)

最後は、一方が生きるには他方が消えるしかない――イルドとイドが互いの人生を奪い合いながら、悪の中で生き残ろうとする姿を描いたサバイバル作品『天国はない』をご紹介。

出演はパク・ジョンピョ、イ・ホウォン(HOYA)、チョン・ミンソン。

過酷な運命に翻弄される2人の関係と葛藤を通して、人間の本性と極限状態での選択を描き出す。

壮絶な生存劇の先に、彼らがたどり着くのは“希望”か、それとも“破滅”か。

本作は6月、韓国本国で公開予定。

●キャスト:パク・ジョンピョ、イ・ホウォン、チョン・ミンソン 他
●韓国公開予定:2025年6月

(ライター/ダンミ 編集部)

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