厚生年金加入の「企業規模」要件の撤廃、2035年に先送り 藤井氏「なんで撤廃しようとしているんだ?という話ですよね」
1月30日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、木曜コメンテーターで京都大学大学院教授の藤井聡氏と寺島尚正アナウンサーが、短時間労働者の厚生年金加入拡大に向けた改革に関するニュースについて意見を交わした。
藤井氏「緊縮の政府が増税先送りみたいなことをするぐらい地獄を見るヤツが多いんでしょうね」
厚生労働省は29日、パートら短時間労働者の厚生年金加入拡大に向けた改革を巡り、加入が義務づけられる企業の対象を2027年10月から段階的に広げ、2035年10月に企業規模要件を撤廃する方針を固めた。撤廃時期は、当初予定の2029年10月から6年間先送りする。今国会に提出する年金改革関連法案に盛り込むという。
寺島アナ「厚生年金の加入義務づけの企業の対象を段階的に広げる改革ということなんですが、藤井さん、これはどうお感じですか?」
藤井氏「一応、先送りにするので優遇措置をしばらく続けますよということですから、いいんですけど、『なんで撤廃しようとしているんだ?』という話ですよね。だからこれはインボイスと同じ話ですよね。年金だから税金とは違うわけですが、いわゆるステルス増税ですよね。こういう増税を政府はずっとやって、国民負担率をぎりぎりと引き上げているんですよ。これが正義だっていうことになっていて。で、これは緊縮のドケチの政府が先送りするってことは『さすがにこれはヤバい』っていう声が多いんですよね。緊縮の政府が増税先送りみたいなことをするぐらい地獄を見るヤツが多いんでしょうね」
寺島アナ「あー、これを導入してしまうとね」
藤井氏「『さすがにこれ、人がめちゃくちゃ死ぬんじゃないか?』っていうことで、先送りするっていうことでしょうね」