釣り道具につく【不快な魚臭さ】対策3選 重曹とクエン酸が効果的?
釣りを楽しむアングラーにとって、魚を釣った後の道具やリュックに付く「魚の臭い」は悩みの種である。特に電車釣行を行う場合、車内や周囲の人々に不快感を与えないよう、臭いの管理が重要となってくる。今回は、魚の臭いを効果的に取る方法として、クエン酸と重曹を使った対策を中心に解説する。
臭いの原因はトリメチルアミン
魚の臭いの原因は「トリメチルアミン」という化学物質である。この物質は、魚が死後に細菌によって分解される過程で生成される。
トリメチルアミンは、生臭さや魚臭さの原因となり、特に新鮮な魚や処理が不十分な魚に強く発生する。道具やリュックにこの臭いが移ると、簡単には取れないため、臭いを取り除く方法を知っておくことが非常に重要である。
クエン酸と重曹を使って洗おう
魚の臭いを取るためには、クエン酸と重曹が非常に有効である。これらの成分は、それぞれ異なる作用を持ちながら、共に魚の臭いを取り除く効果を発揮する。
クエン酸
クエン酸は酸性の物質で、魚の臭いの原因となるトリメチルアミンを中和する働きがある。また、クエン酸には消臭作用に加えて、除菌効果もあるため、道具に付いた臭いを取り除くだけでなく、細菌の繁殖を防ぐことができる。
重曹
重曹(炭酸水素ナトリウム)はアルカリ性の物質で、酸性の臭い物質を中和する作用がある。魚の臭いは酸性に近いため、重曹を使用することでその臭いを中和し、効果的に取り除くことができる。さらに、重曹は消臭剤としてもよく使用されており、道具の臭いを吸着する作用がある。
これらの成分を組み合わせることで、魚の臭いを効率的に取り除くことができる。
実践!魚の処理を効果的に除去する洗い方
最初に、魚を触った後に道具をしっかりと洗うことが最も重要である。水洗いで魚のヌメリや脂分を取り除き、臭いの原因となる成分を早めに流してしまいたい。中性洗剤を使うとひとまずヌメリなどは簡単に落ちてしまう。その後、道具の水分をよく拭き取ってから、消臭処理を施すとより効果的である。
さて、続けて、クエン酸をスプレーにして使用する。水に少量のクエン酸を溶かし、スプレーボトルに入れて道具やリュックに吹きかけるのだ。特にタモやリュックの内側に臭いがこもりやすいため、重点的にスプレーすることが効果的である。クエン酸の酸性成分が魚の臭いを中和、除菌効果を発揮する。
重曹については、直接道具に振りかける方法や、リュックやタモの内側に軽く振りかけて「放置する方法」も有効である。重曹は臭いを吸着する性質があるため、魚の臭いを吸収し、道具に残る臭いを軽減することができる。使用後は、布で軽く拭き取るか、数時間後に掃除機で吸い取ると効果が高い。
3つの注意点を守り徹底消臭
道具についた臭いをとる際には、迅速な処理を心掛けたい。次の3つの注意点を意識しよう。
早めに対処する
臭いが強くなる前に、できるだけ早く対処することが重要である。魚の臭いは時間が経つほど取れにくくなるため、釣行後は早めに道具を洗い、消臭処理を施すことを心がけるべきである。
定期的に消臭する
魚の臭いが完全に取れたと思っても、定期的に重曹やクエン酸を使ってメンテナンスを行うことが大切である。特にリュックやタモは、使うたびに消臭処理を施しておくことで臭いの蓄積を防げる。
過剰に使用しない
クエン酸や重曹は、使用量を適切に守ることが大切である。過剰に使うと、道具に残留してしまうことがあるため、必要最低限の量を使うことが望ましい。
鼻が麻痺する前に処理を
魚の臭いを効果的に取るためには、クエン酸と重曹をうまく活用することが鍵である。釣行後に道具をしっかりと洗い、クエン酸や重曹を使って消臭処理を行うことで、臭いを防ぎ、清潔に保つことができる。
特に早めに対処することが大切であり、習慣的に消臭処理を行うことで、次回の釣行を快適に楽しむことができる。
<井上海生/TSURINEWSライター>