取手市と取手警察署が注意を呼びかけ。不審者による児童・生徒への「声かけ」が増加
取手市でもこの数年、市内の小・中学校に通う児童・生徒が、登下校時に不審者から声をかけられたり、付きまとわれたりする事案が起きています。車に乗ることを促されるケースもあり、取手市教育委員会と取手警察署は防犯対策を強化しています。
危険と感じた「声かけ」などは今年9件
取手市教育委員会のまとめによると、2024(令和6)年1月から5月25日までに不審者の「声かけ」や「付きまとい」などの発生件数は9件。
2023(令和5)年度は28件、22年度は17件でした。
この件数は、児童や生徒が身の危険を感じ、保護者や学校を通じて届け出た数字です。
5月初旬〜中旬に、下校途中の男子児童4人が50〜60歳代の男性に「どこの学校?何年生?」と声をかけられた他、自動車から降りて来た中年女性が、下校途中の男子児童に「(車に)乗って」と声を掛けたケースもあります。
さらに今年1月、台宿地区の公園で男が児童に付きまとう出来事が立て続けに2件発生。
一方、昨年10月初旬〜中旬、井野台地区で40歳〜50歳代とみられる男が、女子生徒を車で付きまとう報告もありました。
また2年前には、登校途中の生徒が近づいてきた男性にいきなり拳で殴られて転倒。右足を蹴られて軽傷を負っています。
スマホアプリで保護者に発生事案を伝達
市教委による対策の一つが、「防犯情報」や「学校・市教委からのお知らせ」を保護者にいち早く伝えるスマホアプリ「C4th Home&School(シーフォース ホームアンドスクール)」の活用。
スマホで防犯情報などを随時確認できる仕組みです。
また、青パト(青色防犯パトロールカー)で巡回して不審者に目を光らせている他、市内2か所に「防犯ステーション」を開設。
警察官OBが常駐し、児童・生徒を見守っています。
一方、茨城県警は、不審者の情報が寄せられると警察官が現場に駆け付け、目撃情報や防犯カメラなどを基に、不審者の特定活動を行っています。
また茨城県警察防犯アプリ「いばらきポリス」では、地域ごとに発生した「不審者情報」などを速報しています。
声かけが発生したら速やかに連絡を
市教委学務課の浅野竜太さんは「春先から不審者の声かけ事案が増えています。夏休みを控えているので、防犯対策に力を入れたい」と話し、取手署生活安全課の堀川貴司課長は「犯行がエスカレートする場合があるので、声かけ事案が発生したら、ためらわずに連絡を」と呼びかけています。(取材・執筆/寅)
※問い合わせ
取手市教育委員会学務課
電話番号/0297-74-2141(代)
取手警察署生活安全課
電話番号/0297-77-0110(代)