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オープンファクトリーイベント「工場の祭典」が今年も開幕、「ものづくりの燕三条」を世界へ 新潟・燕三条

にいがた経済新聞

3日午前、燕市内の熊倉シャーリングで開会式が行われた

3日午前、燕市内の熊倉シャーリングで開会式が行われた

新潟県燕市と三条市のオープンファクトリーイベント「燕三条 工場の祭典」が10月3日に開幕した。同イベントは今回で12回目となり、飲食店や道の駅も含め109カ所が参加。6日までの4日間に渡り、同地域の産業を間近に見学することができる。

「工場の祭典」は、燕市と三条市の工場などを開放し、ものづくりの見学や体験ができるようにするイベント。今回からは、燕商工会議所と三条商工会議所両青年部の有志が中心となって実行委員会を組織している。

3日朝、熊倉シャーリング有限会社(新潟県燕市)で開会式を実施。テープカットののち、恒例のシャッターを上げる「開け、工場(こうば)」で、4日間の祭典が開幕した。

燕市の鈴木力市長

三条市の滝沢亮市長

開会式の挨拶の中で燕市の鈴木力市長は「工場の祭典は、オープンファクトリーの典型例として全国から注目を浴び、世界からも評価を受けるイベントに成長してきた。(開催を)続けていけるのか心配もしていたが、今年は両商工会議所青年部が名乗りを挙げてくれた。このイベントを更に発展させ、持続可能なものとしていけるように頑張ってほしい」と、イベントの今後にも期待を込めた。

三条市の滝沢亮市長は「先日、三条出身で世界で活躍する人から『燕三条の名前が広がっている』と言われた。この工場の祭典は、(知名度向上の)理由の一つになっている。また、商工会議所青年部が中心となることで、これから活躍する世代がこの地域を引っ張っていくという姿を示し、この地域がまだまだ成長していくことを見せる機会にもなると思う」と語った。

熊倉シャーリングの熊倉正人代表取締役社長

熊倉シャーリングでの工場見学の様子

ベンダー加工機での作業を体験した滝沢市長。スマホ・タブレットスタンドはクマを模した形をしている

安達拓未実行委員長

開会式のあと両市長は一足先に、精密板金加工を手掛ける熊倉シャーリングの工場を見学。精密な加工を行う職人の姿や、最新のレーザー加工機などを見て回った。なお同社の工場見学では、ベンダー加工機によるステンレス製のスマホ・タブレットスタンドの製作体験ができる。作ったスタンドは、来場者特典としてプレゼントするという。

安達拓未実行委員長は囲み取材で「製品を見ただけでは伝わらない加工の技術や、作り手の想いを見てもらえたらと思う。現場でないと分からない音や匂い、職人の真剣な眼差しなどの空気感を楽しんでほしい。また、今年は史料館なども参加している。歴史や文化から、なぜ現在のものづくりの街ができたのかという点にも注目してもらえたら」と語る。

また「今年は新しい実行委員会としては1年目で、課題も見えてきた」と話し、「先達たちがすごいイベントを作ってきた。もっと自分たちなりにブラッシュアップして、超えていきたい」と早くも来年へ向けての意気込みも見せた。

【関連リンク】
燕三条 工場の祭典 webサイト

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