秦野市 「組織的対応」の大切さ学ぶ 暴力的行為への窓口訓練
「窓口における暴力的行為発生時の対応訓練」が1月24日、秦野市役所教育庁舎で行われた。
昨年、愛知県の市役所で納税によるトラブルから火を放つといった事件も起きており、職員の危機意識の向上と窓口での適切な対応などを学ぶことを目的に7年ぶりに実施された。
当日は戸籍住民課、資産税課、債権回収課、市民税課など職員が参加。秦野警察署の署員が市民に扮し、窓口へ相談に訪れたところに職員が対応するというロールプレイが行われた。
決まったシナリオはなく、ほぼアドリブで行われた同訓練。「親の代わりに印鑑登録証明書を取りに来たが、委任状はない。印鑑登録証もマイナンバーカードも家にあるけど、今から取りに帰ったら市役所は閉まるし、今日しか休みが取れない」などの要求に対し、職員は規則などを説明。相手が声を荒げたり、机を叩くなどの行為を行った際には、落ち着かせようと職員数人で対応した。時には市民役が激高してナイフや液体を持ち出すシーンもあり、職員は椅子などを盾に距離を取り、他の市民の安全確保を図り、警察に通報するなどの行動を行った。
数パターン実施し、警察署員が「できないものはできない、と毅然と対応することが大切。数人で対応に当たること」とアドバイス。その後、さすまたの使い方なども学んだ。主催した地域安全課は「対応している職員を孤立させない組織的な対応と、緊急時には自分の身を守る、この2つが重要。今回の訓練を通して学んでもらったと思う」と話した。