『カードキャプターさくら』(クロウカード・さくらカード編)名言・名台詞まとめ! 優しい世界から生み出される名言の数々をご紹介
1996年に「なかよし」(講談社)で連載が開始、1998年から2000年にかけてはTVアニメが放送され、一大ブームを巻き起こした『カードキャプターさくら』
20年以上にわたり、世界中で愛され続け今なお色あせない『カードキャプターさくら』の世界には「優しさ」が詰まっています。本稿ではクロウカード編とさくらカード編の可愛くて優しい、そしてキュンとする名言・名台詞をまとめてご紹介! 大人になった今だからこそ刺さる名言が盛り沢山です。
※原作とアニメ、どちらからも選出しています。
木之本桜(きのもとさくら)
闇の力を秘めし『鍵』よ! 真の姿を我の前に示せ 契約のもとさくらが命じる 『封印解除(レリーズ)』!!(コミックス1巻、アニメクロウカード編1話)
さくらと言えばやっぱりコレですよね! これはケロちゃんから託された封印の鍵を杖にするための呪文です。この杖を使って散らばってしまったカードたちを集めていきます。そしてカードを捕まえる際には「なんじのあるべき姿にもどれ!『クロウカード』」と唱えます。
この呪文を真似した方も多いのではないでしょうか!
いいなぁとか、好きだなぁとか思う気持ちは、自分じゃどうにもできないよ(コミックス4巻、アニメクロウカード編27話)
月峰神社でカードを探しているときの小狼との会話の中の台詞です。観月先生から何も感じないのかと、小狼から聞かれた際にさくらは幸せな気持ちになると答えました。
小狼は強い力を持つ観月先生を警戒していますが、さくらは自分の気持ちには嘘をつけない素直な性格なので、このような言葉が出てきたのでしょう。
主とかじゃなくて、仲良しになってほしいな(コミックス6巻、アニメクロウカード編46話)
さくらがクロウカードの正式な持ち主としてふさわしいかを決めるための「最後の審判」。その審判を終えたあと、審判者・月(ユエ)にさくらが言った台詞です。
心優しいさくらはカードの持ち主だからといって、決して主従関係のようにはなりたくなく、仲良しでいたいとユエに伝えます。激しい戦いのあとでも、優しい言葉をかけてくれるさくらちゃんは、本当になんていい子なんでしょう…。
なんとかなるよ、絶対だいじょうぶだよ(コミックス6巻、アニメクロウカード編46話)
さくらの無敵の呪文、「なんとかなるよ、絶対だいじょうぶだよ」。この台詞も『カードキャプターさくら』のなかでは有名な台詞ですよね! この台詞は「最後の審判」で「一番好きな者への好きという気持ちを忘れること」という災いが起きた世界を擬似的に見せられたあとの台詞です。
たとえどんな困難があっても決して諦めない前向きなさくら。この言葉に救われた方もたくさんいると思います。もちろん私もその1人です。本当にシンプルな言葉ですが、たくさんの人に勇気を与えてくれるまさしく無敵の呪文です。
もしお兄ちゃんになにかあったら、さくらすぐ行くから。絶対お兄ちゃんのこと守るから(コミックス10巻、アニメさくらカード編19話)
さくらの兄・桃矢が月(ユエ)に自分の魔力を分け与えて、一時的に意識を失うシーンでの台詞です。雪兎は月の仮の姿ということで、仮の姿を維持するのにも魔力が必要となります。しかし月の主のさくらはまだ子ども。供給される魔力も少なく、雪兎の姿が消えかけてしまいます。
そのことに薄々気づいていた桃矢は自分の持っている力を月に分け与え、雪兎の存在を存続させようとします。そのためすべての魔力を与えた桃矢は意識を失ってしまいます。その経緯をすべて聞いていたさくらは、桃矢に向かってこのような言葉をかけるのでした。
いつもは桃矢からバカにされて怒っているさくらですが、本当はお兄ちゃんのことが大好きで大切なことがわかる素敵な台詞ですね。
李小狼(り しゃおらん)
わかってる…ちゃんとわかってるよ(コミックス10巻、アニメさくらカード編20話)
文化祭でさくらが勇気を出して雪兎に思いを伝えた大事な回で小狼がさくらに言ってあげた台詞です。
さくらが勇気を出して雪兎に告白をしましたが、雪兎の好きな人は自分ではないことを知ってしまったさくら。そこにそっとハンカチを差し出し、この一言。全てを包み込んでくれる優しい言葉ですよね。小狼はさくらのことが好きなのに、こんなに優しい言葉をかけられるなんて…。本当にいい男です!
大丈夫だ…おまえならきっと…あいつの魔法をやぶれる(コミックス11巻、アニメさくらカード編23話)
エリオルが魔法で太陽と月を隠し、友枝町を闇で包んでしまう回。魔力のない人は眠りについてしまい、そんな状況をなんとか打破したいさくらに向かって小狼がかけた台詞です。
闇の力によって小狼自身も立っていられないほど辛い状況にも関わらず、さくらが諦めかけてしまいそうなときに支えてあげ、この言葉をかけてあげられる小狼。そんな優しさにやられてしまいました。
俺…おまえが…おまえが好きだ(コミックス12巻、クリアカード編コミックス3巻初回特典DVD)
さくらへの告白の言葉です。今まで何度も気持ちを伝えようとしては邪魔が入ったり、タイミングが合わずに伝えられなかった小狼。やっと伝えられた気持ちですが、その言葉を告げそのまま小狼は帰ってしまいます。きっと答えは求めていなかったのでしょう。
なぜなら母親から香港に戻るように言われて既に帰ることが決まっていたから。帰る前にきちんとケジメをつけておきたかった小狼の気持ちが痛いほどよくわかります…。
日本にきてよかった。おまえに、いや、さくらに会えたから(コミックス12巻、クリアカード編コミックス3巻初回特典DVD)
小狼が香港に帰ることを知らないさくらが、家を訪ねた際にさくらに言った台詞。さくらは告白のあと小狼が学校に来ていないことを心配して家を訪ねます。そこで引っ越し業者と一緒にいる小狼から香港に明日帰ると伝えられ、愕然とします。
取り乱すさくらに対して、小狼は優しい表情でさくらの肩に手をかけ、この言葉をかけるのでした。「おまえ」ではなく「さくら」と呼び直すところに切なくもキュンとしますね!
大道寺知世(だいどうじともよ)
わたしはだいすきな方がわたしと両想いになるより幸せなことがあるならずっとそのままでいて欲しいですわ(コミックス7巻、アニメさくらカード編4話)
さくらの大親友の知世。この回では知世の恋愛観が語られており、自分でつくったぬいぐるみに自分の名前をつけて相手に渡すと両思いになれるという話が出てきます。さくらのことが大好きな知世。
しかしさくらが好きなのは雪兎であることを知世は知っています。さくらとは両思いになれることはないと悟っているような、しかしそれがさくらへの最大の愛ともとれる深い台詞です。
わたしには大好きな人が幸せでいてくださることが、いちばんの幸せなんです(コミックス7巻、アニメさくらカード編4話)
1つ前と同じ流れでの台詞です。相手の幸せを誰よりも願える知世は本当に優しくて素敵な子というのがわかる台詞ですよね。小学5年生でこの考えができる知世は一体、人生何周目なのでしょうか…。
どんな想いも言葉にしなければ伝わりませんわ(コミックス9巻、アニメさくらカード編13話)
この回は知世と小狼の可愛いらしい会話がメインとなっています。知世から「李くんは、さくらちゃんのことが好きなんですね」と言われ、頬を赤らめる小狼に気持ちを伝えないと、ぽやーっとしているさくらには伝わらないとアドバイスを送ったのがこの台詞です。
自分もさくらのことが大好きでありながら、小狼にも優しくアドバイスをしてあげる知世は本当に聖女のような存在です!
さくらちゃんならきっと見つけてくださると思っていましたから(コミックス9巻、アニメさくらカード編13話)
夜の学校でさくらたちとはぐれ一人ぼっちになってしまった知世。しかし知世のさくらを信じる力は強い! 一人ぼっちになってしまっても、さくらがきっと見つけてくれることを信じ歌い続けた知世。さくらへの信頼の厚さを感じられる台詞です。
木之本桃矢(きのもととうや)
こいつで遊んでいいのはおれだけだ(コミックス1巻、アニメクロウカード編6話)
さくらの兄・桃矢の台詞です。いつもさくらのことを「怪獣」などと呼んで怒らせていますが、それは愛情の裏返し。7歳年齢が下ということもあり、さくらのことが可愛くて仕方がない桃矢。
さくらがカード探しで危ない目にあったときも、事情は聞かずに迎えに来てくれました。親友の雪兎からは「そんなに可愛いならいじわるするのをやめたらいいのに」と言われましたが、ツンデレお兄ちゃんらしい台詞で答えていました。雪兎からは「シスコン」とからかわれていましたね(笑)
あのな…ちゃんと落とし物さがすから…さくらの姿でいるのは…勘弁してくれねぇか(コミックス3巻、アニメクロウカード編25話)
さくらと全く同じ容姿をしたカード「鏡(ミラー)」に対しての台詞です。ミラーはさくらの姿で街中で悪事を働き、その後桃矢に頼み事をするために近づき怪我をさせました。さくらの姿をしているので桃矢はさくらと思っているのかと思いきや、実はさくらではないことをわかっていて、その上でお願いを聞いていたとのこと。
桃矢の優しさに触れ、ミラーは反省しカードの姿に戻りました。
世の中には偶然なんてねーよ(コミックス5巻、アニメクロウカード編44話)
CLAMP作品に数多く出てくる「偶然」と「必然」。たまたまバイト中の桃矢にさくらたちが出会ったときに雪兎が「こんなところで会うなんて偶然だね」と声をかけた際に桃矢はこのような返答をしました。
桃矢がこの台詞を言ったあと観月先生が「あるのは必然だけ」と続けます。魔力が強い2人だからわかる、何かがあるのでしょうか。
月城雪兎(つきしろゆきと)/月(ユエ)
もしお母さんなら…さくらちゃんを危ない目に遭わせたりするかな(コミックス1巻、アニメクロウカード編6話)
カード探しでさくらが危ない目にあったときにさくらに対して雪兎が言った台詞です。亡くなったはずのお母さんの幻影をみたさくら。その幻影を追いかけたせいで崖から落ち、そこを雪兎に助けられました。
もちろん、さくらが見たお母さんは本当のお母さんではなく「幻(イリュージョン)」のカードが見せた幻。さくらのお母さんへの強い思いがさくらにお母さんの幻影を見せたのです。
さくらはなぜお母さんが出てきたのかと不安を抱きますが、そこで優しく諭すように雪兎がこの台詞を言ってさくらを安心させるのでした。雪兎の柔らかい口調でこのように言ってもらえるととても安心しますよね。
「審判終了、我『審判者・月』さくらを新しい主と認む」(コミックス6巻、アニメクロウカード編46話)
こちらは月の台詞です。「最後の審判」を終え、さくらを新しい主として認めた際の契約の台詞です。さくらが新しいカードの持ち主と認められたことで、ここからまた新たな物語が始まります。
ありがとう…と言うべきなんだろうな(コミックス10巻、アニメさくらカード編19話)
月が桃矢から魔力をもらったシーンでの台詞です。魔力が弱まり、雪兎の存在を維持することが難しくなってきた月。雪兎が消えるのも、月が消えるのも嫌だと自分の魔力を躊躇せず全て与えてくれた桃矢に感謝の言葉を表します。
いつもは高飛車でぶっきらぼうな月ですが、桃矢に対しては素直な優しい言葉をかけました。これも愛ですね!
さくらちゃんがその人に会いたくて その人もさくらちゃんに会いたいと思ってくれれば また会えるよ(コミックス12巻、クリアカード編コミックス3巻初回特典DVD )
さくらが小狼に渡すためのくまのぬいぐるみを徹夜で作っているときに雪兎がかけた台詞です。さくらの一番好きな人が見つかったことに喜んでくれた雪兎。是非紹介してほしいと雪兎は言いますが、さくらはその人は遠くに行ってしまうと悲しげに答えます。
そんなさくらの不安を取り除くかのように優しいまなざしで語りかけてくれる雪兎。この2人もまた特別な関係性で支え合っている素敵な関係ですよね。
ケロちゃん
こにゃにゃちわーー! (コミックス第1巻、アニメクロウカード編1話)
『カードキャプターさくら』を知らない人でもこの挨拶だけは聞いたことがある人もいるはず! 実はケロちゃん初登場での挨拶なんです。可愛らしい風貌と関西弁のため、とても「封印の獣・ケルベロス」とは思えないですよね。ちなみにアニメ放送の最後にある「ケロちゃんにおまかせ」のコーナーでは必ず冒頭にこの挨拶をしてくれます。
カード探し頼んだんはワイやけど、さくらに大怪我させたり泣かせたりするんは嫌や(コミックス1巻、アニメクロウカード編6話)
さくらが崖から落ちた際に心配したケロちゃんの台詞です。さくらが介抱されている間は知世の家に預けられていたケロちゃん。いつもは小気味よい関西弁でさくらを元気づけますが、このときばかりはとても心配していました。
佐々木利佳(ささきりか)
さびしい時もあるよ でもやっぱり好きだから 会えないっていうだけで きらいになったりできないわ(コミックス12巻)
さくらの同級生の利佳ちゃんがさくらにかけた台詞。こちらは原作のみの台詞となります。さくらが好きな人とこれから会えなくなることを相談した際に、自分の経験を交えて語ってくれた利佳ちゃん。
大人っぽく、難しい恋をしている利佳ちゃんだからこそかけられる素敵な言葉ですね。
三原千春(みはらちはる)
ずっといっしょにいたいからあやまるんだ(コミックス12巻)
こちらはさくらの同級生、千春ちゃんの台詞です。こちらも原作のみの台詞。さくらが小狼からの告白にまだ返事ができていないとき、相談に乗ってくれた千春ちゃん。もし好きな人にひどいことを言ってしまったらどうする?というさくらの質問にこのように答えてくれました。
当たり前のことのように思えますが、大人になると大事な人に対して意地になったり頑固になったりで素直に謝ることができなくなってしまいますよね。そんなときにこの言葉を思い出すと、スッと気持ちが楽になるはずです。
李苺鈴(り めいりん)
もう…腹が立つ!わたしが、わたしが世界で一番 小狼のこと好きなのに! 絶対に絶対に誰にも負けないのに… どうしてこうなるんだろう… それよりもっと腹が立つのは、それでもわたしが木之本さんを嫌いになれないところよ(アニメさくらカード編14話)
アニメオリジナルキャラクターの李苺鈴。小狼の従妹で婚約者です。最初はさくらのことを敵対視し、噛みついていた苺鈴。最終的にさくらと小狼が両思いだとわかると葛藤もありましたが婚約解消を申し出ます。
この言葉には苺鈴の複雑な感情がたくさん含まれています。さくらのことを嫌いになって怒ってもおかしくない状況ですが、それでもさくらのことを嫌いになれない悔しさ。さくらが悪い子だったら嫌いになれて楽なのに、いい子だから、それを自分も理解できるから、小狼がさくらを好きになったことも理解できるのでしょう。
「誰が誰を好きでも、否定されない世界」が素晴らしい
『カードキャプターさくら』の世界は「誰が誰を好きでも、否定されない世界」です。どのような関係でも誰かを好きになることは素晴らしいということが描かれています。
ここでは紹介しきれなかった素敵な関係、言葉がまだまだ沢山ありますので、大人になった今是非見返してみてください。心が荒んだとき、疲れているときに改めて見返してみると、自然と優しい気持ちになれることでしょう。
[文/五反田ちさと]