【座談会】レイラ さらに大きなステージを目指すバンドの“今”、SHELTER店長&Spotify O-Crest店長が明かすレイラの強みとは
轟音でギターが鳴るオルタナロックの醍醐味と、邦ロックならではのエモさを併せ持つ横浜のロックバンド、レイラの活動が俄然熱を帯びてきた。
結成9周年を記念するワンマンライブ『精一杯走って』(5/23@渋谷Spotify O-Crest)開催の発表に続いて、下北沢のライブハウス、SHELTERのレーベル「SHELTER UNITED」に所属することも決定。ワンマンライブを開催する5月23日には、早速SHELTER UNITEDからの第1弾であると同時に新境地を印象づけるシングル「夏風邪」を配信リリースする。ワンマンライブでは9年間の集大成はもちろんだが、これからさらに大きなステージを目指すレイラの新たなスタートを印象づけたいと考えているという。
そんなレイラの今を伝えるため、SPICEでは座談会を実施。メンバーの有明(Vo, Gt)、みうらたいき(Gt)に加え、SHELTER店長の義村智秋氏、Spotify O-Crest店長の室清登氏とともにレイラのこれからを語り合ってもらった。
――本題に入る前に、これまでのことも振り返っておきたいのですが、まずはレイラと室さん、義村さんの出会いについて聞かせてもらえないでしょうか?
有明:初対面という意味では、O-CrestとSHELTERに初めて出た時ですよね。みうらも私もまだ10代でした。
室:19歳ぐらいだったよね。
有明:でしたね。O-Crestでやっていた『Under 20 Fes』で初めて出してもらったんです。
室:でも、ちゃんと話したのは、ユレニワなんかとやったツアーの時だったんじゃないかな。
有明:ですね。2019年くらいでした。ご挨拶はさせてもらったんですけど、ご挨拶させてもらっただけで、ライブの感想を聞かせてもらうようになったのはその頃ですね。2019年にユレニワ、CASANOVA FISH、the paddles、レイラっていう同い年の4バンドで『SCHOOL BOYS BYE BYE TOUR』っていうスプリットツアーを回ったとき、誰の地元でもないところでファイナルをやろうってことでO-Crestでやらせてもらって。
みうら:そのスプリットツアーがそれぞれのホームのライブハウスを回るツアーで、本当は大阪でおしまいだったんですけど、やっぱり東京でもやりたいよねってことになったんですよ。
有明:もちろん、その時が初めてではないんですけど、その時ぐらいからちゃんと話せるようになって、そこからコロナ禍を経て、めっちゃ話せるようになりましたよね。あと、アンプ事件がやっぱりでかかった。あれ、コロナ禍だったんですけど、その時めっちゃ話しましたね(苦笑)。
みうら:2021年のことですね。
室:コロナ禍の時、レイラがO-Crestでライブしたんですけど、彼ら、演奏がけっこう激しいんですよ。
みうら:それで僕が転んだら、アンプも一緒に倒れちゃって、音が出なくなっちゃったんです。
室:裏の基盤が割れちゃって。
みうら:室さんとちゃんと喋ったのは、その日が初めてだったかもしれない(苦笑)。
――アンプを壊して、出禁にはならなかったんですか?
有明:ギリギリ。
室:そんなことはないけど(笑)。
有明:「やっちゃったね」って感じで、怒られなかったんですけど、室さんのやさしいところは、その後、改めてお詫びしたとき「大変だったんだからね」って言ってくれて。逆に「全然大丈夫だよ」って言われてたら、絶対、あー、大丈夫じゃなかったんだってなるじゃないですか。でも、そんなふうに言ってもらえて、気持ちが少し楽になったと言うか。
室:修理代は要らないから、いつか大きくなったらうちでワンマンしてねって言ったんですよ。
有明:そうそう、それも今回のワンマンの理由の一つとしてあるんですよ。
――なるほど。お詫びの意味も込めてというのはそういうことだったんですか。その一方で、義村さんと距離が縮まったのはいつ頃だったんですか?
有明:2021年に『World』っていう2ndミニアルバムを出してからでした。もうその頃はSHELTERにはよく出ていたんですけど、別の方が担当で。義村さんからは認められてなかったんですよ。でも、『World』の2曲目の「feedback」をすっごい好きになってくれて、それからちょっとずつイベントに呼んでくださったりとか。
みうら:義村さんの誕生日のイベントとかね。
有明:ラジオで掛けてくれたりとか。だから、会うたび、「ありがとうございます」って言うじゃないですか。それでちょっとずつ仲良くなって、今に至ります。
みうら:義村さんがDJやるとき、よく掛けてくれますよね、僕らの曲。
有明:たぶん毎回掛けてます(笑)。
義村:そんな感じですね。
みうら:あと、あれか。サバシスターとのツアーがでかかった。
有明:そうだね。2023年の3月と4月にSHELTERがツアーを組んでくれて、『Homecoming Tour』っていうタイトルでサバシスターと回ったんですけど、義村さんが機材車の運転もしてくれて、その時にめっちゃ仲良くなりました。
「正直、なんでぽっと出のバンドが急にSHELTERでやってんだろう?って。最初の印象はあまり良くなかった」(義村)
――そんな中でレイラに対するおふたりの印象ってきっと変わっていったんじゃないかと思うんですけど。
室:最初からめっちゃ良かったですよ。まず曲が良かった。曲っていうのは、もちろん歌も含めてですけど、あとはやっぱり爆音のギターがめっちゃ気持ちよかったんです。それはもう10代の頃からだったんですけど、それが年を経て、方向性とか、音作りとかもまとまっていって。昔はもうちょっとノリというか、勢いでやっていたと思うんですけど。だから、「ずっと音がでかい。でかすぎる」って言ってたんですよ。
有明:それで、「でかいんだな」って気づいて、整えましたもん。
――義村さんは?
義村:僕は、さっきも言ってましたけど『World』っていうアルバムでちゃんとレイラと向き合ったんですけど、それまではちょっと遠巻きに見ていたっていうか、正直、なんでそんなぽっと出のバンドが急にSHELTERでやってんだろう?って。
有明:むしろ嫌われてたんだ(笑)。
義村:ちゃんと向き合ってなかったからなんだけど、最初の印象はあまり良くなくて。うちの会社の人間が「レイラすごくいい」って言っているのを聞いて。
有明:そんなにいいか? みたいな。(笑)
義村:おもしろくねえなって(笑)。でも、『World』をちゃんと聴いたら、その理由がわかったんですよ。それからレイラのことが好きになりました。
有明:うれしい。
義村:それで、その空白の、自分がレイラのことを避けてきた時間を埋めようと思って、今、がんばっているところです。
――『World』を聴いたとき、どんなところが良かったんでしょうか?
義村:曲もいいし、めっちゃオルタナだし。「何なんだ、これ!?」って。
室:僕も同じ印象でした。ミドルテンポの曲もめっちゃ良いんですよ。むしろ、そこがレイラの真骨頂なのかな。
義村:オルタナな中にもキャッチーさもちゃんとあって、だからすごく聴きやすい。
みうら:ありがとうございます。
有明:うれしいです。
――レイラとしては、そんなおふたりからどんなふうに応援してもらってきたと?
有明:シンプルに、ライブハウスに出させてもらえるってことがもう応援の一つなのかなと思っています。
みうら:そうだね。
義村:だって、興味なかったら呼ばないですよ。
室:そうですね。連絡しないと思う。バンドから連絡が来ることはあっても、自分からはしないと思うんですよ。
――室さんはレイラを『MURO FESTIVAL』にも呼んでいますね。
室:2022年から毎回呼ばせてもらってます。
みうら:うれしいです。
有明:ね!
――レイラ企画の『喧嘩round』という2マンライブは3回目以降、SHELTERでの開催ですが、それは義村さんのアイデアなんですか?
義村:いいえ。
有明:『喧嘩round』は先輩に挑むという意味で、うちらが始めたライブなんですけど、タイトルはインパクトを狙ってつけただけで、本当にケンカを売っているわけではなくて、先輩と2マンして、勉強できたらいいなと思って組んだイベントで。それをSHELTERに持ち込んで、制作を手伝ってもらいながら2023年に4ヵ月連続やらせてもらったんですけど、SHELTERでやるイベントと決まっているわけではなくて。
義村:でも、それをきっかけにSHELTERにしょっちゅう出るようになったよね。
有明:確かにそうですね。2023年は絶対、レイラが一番出てますよね。
義村:そうだよ。
有明:箱バンっぽくなってきました。元々、F.A.D YOKOHAMAがホームなんですけど、上京して、なんだかSHELTERに居つきましたね(笑)。居心地がいい。
――今はSHELTERがホームですか?
有明:ホームはF.A.Dから変わらないです。だから、実家がF.A.D、上京した家がSHELTERってことに自分たちの中ではなっていますね。
「レイラのことをめっちゃいいなって思ったのは、ふたりになってから。曲の密度がより濃くなった気がして」(室)
――ところで、レイラは最初、4人組としてスタートして、2021年にドラマーが、そして2022年にベーシストが脱退して、有明さんとみうらさんのふたりになってしまったわけですけど、それも含め、バンドをやりながら辛かった時期もあるんでしょうか?
有明:今思えば、リズム隊のふたりが脱退したことは辛かったと思うんですけど、正直、その時はそんなに辛かったとは思ってなくて。ベーシストがやめた時は前もって「やめます」と言われたから、脱退まで何ヵ月かあったんですけど、最初にドラマーがやめた時は突然で。大変と言えば大変だったはずなんですけど、その時は、どうやってバンドを続けようかってことしか考えてなかったから、苦しんだ時期みたいのは、たぶんなくて。なかったよね?
みうら:うん、なかった。
有明:大変だったけど、その時は大変だって思ってなかったって言うか、逆に燃えてました。正直、その時、集客も落ちたから、どうやったら増えるんだろうって。
室:実は、僕、レイラのことをめっちゃいいなって思ったのは、ふたりになってからなんですよ。ふたりになって、曲の密度がより濃くなった気がして。
義村:僕も同じです。
室:だから、他のメンバーがサポートだろうが、何だろうが、全然関係なくライブも観られたんで。
有明:そうですね。そこで燃えたのはやっぱりでかくて、自分ら的に「やばい。どうしよう。もっと良くしなきゃ!」ってふたりが思ってるから、それが4人だったのがふたりになって、そのふたりがとにかくやるしかないって思ってるから。何て言うんだろ。みうらと私がその気持ちを共有できたら、もう1になると言うか、1個の大きな塊みたいになって、メンバーが減った分、責任感も増えて、それがやっぱりライブにも楽曲制作にも出るようになったんだと思います。
――もしかしたらバンドが大変なとき、おふたりが何かアドバイスしたみたいなエピソードがあるのかなと思って、ちょっと聞いてみたんですけど。
有明:やっぱり突き放さないでいてくれたってことが何よりもですかね。
みうら:そうですね。メンバーが抜けてからも、呼んでもらえてたんで。
有明:その上で「ふたりでも全然いいじゃん」とか、「今が一番いいよ」とかって言ってくださったのはめっちゃでかくて。そう言ってもらえたから、そうなんだって信じれたんですよ。もちろん、自分たちはそうだと思ってるけど、周りから見たときどうなんだろう?っていうのはやっぱりあったから。言ってもらえたことで、そうだよな、自分たちを信じようとも思いましたね。
義村:僕はふたりになってからレイラを知ったというか、4人の時はあんまり知らないんで、ふたりでやってるのがむしろ自然というか。それがかっこよかったから、そのままやっていったらいいじゃないかって思っていました。
有明:そういえば、ベースがやめて、ふたりになるライブは、確かSHELTERでワンマンでしたね。
――じゃあ、おふたりはレイラのふたりが落ちているところは見ていないんですね?
室:僕は見てない。
義村:僕もそういう記憶はないです。
有明:俄然やる気あったもんね。
室:そこがいいところなのかな。いちいち落ちていたらきりがないし、バンドなんてできないですからね。やっぱり前を向いて、ポジティブにできているのは強みなんじゃないかな。
――そんなレイラは今月、結成9周年を迎え、その記念のワンマンライブをO-Crestで開催するわけですが、なぜO-Crestなのかっていうのは、アンプを壊したお詫びだという話が先ほど出て。
みうら:いや、もちろん、それもありますけど、それ以前からずっとO-Crestでワンマンをやりたいと思いながら、なかなかタイミングがなくて。やっぱり、ただワンマンをやるだけじゃイヤだったというか。やるだけならいつでもできたかもしれないけど、できるだけいい形でというか、最高の景色でやりたかったので、タイミングはけっこう窺っていました。なんならちょっと慎重になりすぎていたかもしれないけど、それが今回ようやくっていう感じです。
――10周年ではなくて、9周年記念というのは、SHELTERがSHELTER UNITEDというレーベルを再開して、そこに所属することになったタイミングだったからということなんですよね?
義村:そうですね。今度のワンマンで何か意味合いを出したいと考えていた中で、結成9周年とアンプ事件の回収もありつつ、5月23日のO-Crestをレイラの新たなスタートにしたかったんです。
室:そうなってほしいですね。
有明:SHELTERとレイラの1個目の共同作業なんで、いいスタートになるといいなと思ってます。
――レーベルを再開したのは、レイラがいたからなんですか?
義村:そうです。結局、母体がライブハウスだから、レコード会社のようにうまく行かないところもあって、けっこういろいろなバンドに迷惑をかけてきたっていうのを感じつつ、コロナ禍になって、とにかくいろいろなところを切り詰めて、切り詰めて、レーベルみたいに結果がなかなか出せないところはできない時期が続いていたんですけど、ライズハウスのほうがコロナ禍のショックを抜けて、調子が良くなってきたんで、もう1回やってみようって。その中でレイラはコロナ禍の時、SHELTERでイベントをいっぱいやってくれたんですけど、こんなにいいバンドなのに、なんでそんなに知られていないんだろう?って疑問が自分の中にあって。だったらこのタイミングでと思って、「一緒にやらないか?」っていう話をしました。
有明:言われた時はめっちゃうれしかったし、気持ちの中では即決だったんですけど、一応、2人で話し合って、そしたらみうらも「やりたい」って言ってくれて。
「メンバーが抜けてから、ライブに対するスタンスが僕らふたりの中でけっこう変わった。そういうところも楽曲制作にも生かしたいと思いました」(みうら)
――23日は、そのSHELTER UNITEDから、「夏風邪」というシングルを配信リリースします。
有明:リリースが決まる前から、夏フェスでやれるような曲を作りたいと思って、元々作っていたんですよ。オルタナを含め、自分たちが好きだと思う要素を詰め込みながら、ちゃんと外向きの曲でもあるし、ライブで演奏している絵も想像できるし、第1弾としてマジでふさわしいんじゃないかって思っています。
――リリースする曲の選択は、義村さんと一緒に決めたんですよね?
義村:選択も何もこの1択だったんですよ。だから、「わかりました。これでいきましょう」って(笑)。でも、これまでにないテイストの曲だと思ったし、有明が言ったとおり、夏っぽいし、歌詞もね、《精一杯走って》っていうところで、ここから再スタートしていく感じがすごくあるなと思ったので。新しいレイラを、これを皮切りに出せていけたらいいなという意味も込めての「夏風邪」だと思っています。
有明:はい、そういうことです。
みうら:作る時はけっこうライブを意識しながら作ったよね?
有明:それこそ初めての試みだったよね。
みうら:さっきおふたりが言ってくれたこともそうなんですけど、メンバーが抜けてから、ライブに対するスタンスが僕らふたりの中でけっこう変わったんですよ。そういうところも楽曲制作にも生かしたいと思いました。やっぱりライブハウスのレーベルのリリースだし、ライブももっともっとやっていきたいし、だったらやっぱりこの曲しかないってなりました。
――「夏風邪」を聴いて、義村さんはどんなところが新しいと思ったんですか?
義村:やっぱり4つ打ちかな。これまでのレイラにはなかったと思います。
みうら:この曲、けっこうポップですよね。
義村:明るい曲だなって思うよ。夏フェスでやれるような曲って言ってたけど、ぜひ『MURO FES.』でやってほしい。
室:やってほしいですね。
有明:絶対やります。いえ、それは内緒なんですけど、絶対やると思います(笑)。
――室さんも聴いていらっしゃるんですね。
室:聴かせてもらいました。僕も義村さんと同じ印象ですね。新しいし、爽やかだし。O-Crestの250人のキャパから500とか、1000とかに向かってもらいたいというか、レイラには挑戦していってほしいんで、この「夏風邪」とともに進んでいってほしい。
――「夏風邪」を作るとき、ポップというところは意識したんですか?
みうら:昔はお客さんを巻き込むというよりは、自分たちの内側で燃える炎みたいな感じでやっていたんですけど。
有明:コロナ禍が明けたら、逆にお客さんのほうからライブに入ってきてくれて、それがうれしくて、そういうライブをやりたいと思ったんです。
みうら:だから、楽しいライブみたいな時間が30分のセットの中に1個ぐらいあっていいだろうって、「夏風邪」を作るとき、すごい思いました。
――歌詞の《精一杯走って》という一節が今回のワンマンライブのタイトルになっているじゃないですか。でも、「夏風邪」では《精一杯走って》の後、《また追い越された 立ち止まったみたいでうんざり》と続きます。そこが気になったんですけど、バンドを続けながら、これまでそういう思いをしてきたからこそ、この歌詞なんですか?
有明:そういう思いは何度もしてきました。この曲、爽やかだけど、歌詞はめちゃくちゃ暗くて、たぶんそこがレイラっぽさだと思うんですよ。歌詞を作る時はいつも1点の光を入れるようにしていたんですけど、「夏風邪」においては、光はほぼなくて、あるとしたらアレンジのポップさや曲の爽やかさだと思うんですけど、そうですね。言ってもきりがないから、店長さんたちの前では言わないし。というか、そもそも表には出さないようにしていますけど、出たいライブに自分たちより後から始めたバンドが先に出たりとか、立ちたいと思いながら、自分たちが立ちたいライブハウスのステージに始めたばかりのバンドが立ったりとか、そいうところを見ると、人は人、自分は自分だから仕方ないと思いながら、何もできていない自分が悔しいというか。自分に対して、なんだかなぁって思うんですよ。それを歌詞にしました。
――でも、自分に対するなんだかなぁという思いが精一杯走るモチベーションになるわけですよね?
有明:もちろん、そうです。《立ち止まったみたいでうんざり》って自分に対して言っているんですけど、そう思っていても仕方ないから、もうやるしかないぞっていう。ワンマンライブのタイトルを『精一杯走って』にしたのも、もう走るしかないから、やることはそれだけだって気持ちからなんですよ。
義村:そうですね。ここから本当にがんばっていきたいですね。
――ライブハウスとしてはもちろんですけど、レーベルとして、これからどんなふうにレイラをサポートしていきたいと考えていますか?
義村:来年、10周年なんで、やっぱりライブのキャパをね。さっき室さんがおっしゃってくれましたけど、もう少し大きいキャパを埋められるバンドを目指したいし、あとはやっぱり、これまですごくいい作品を出しているのに、まだレイラを聴いたことがないという人が少なからずいるので、そういう人たちに届けたいですね。知ってくれたら、きっと好きになってもらえると思うんですよ。そこをがんばらないといけないですね。
室:ここからさらに大きくなっていく画が想像できるんですよ。そうなってほしいですね。曲とライブがいいというのはもちろんですけど、こういうふたりだから、人柄も含め、応援していきたいし、こういうバンドにライブハウスから上がっていってもらいたいというのはありますね。
――SHELTERとO-Crestから上がっていったバンドって何組もいると思うんですけど、おふたりが見てきたバンドとレイラは重なるところはあるんでしょうか?
室:人気が出るバンドってそれぞれに違うんですよ。だから、どのバンドにも当てはまらないほうがいいと思っています。逆に言えば、自分たちのやり方でやってくしかないってことなんですけど。肌感としては、自分たちのやり方でやれたバンドが上がっていった気がします。特に遅咲きの人たちは。
――義村さんはいかがですか?
義村:瞬間的なバズみたいな感じが最近は多いかもしれないですけど、いい作品を作っているんだから、そういうところではなくて、作品も含め、長く愛される存在になってほしい。そういうところを突き詰めたいですね。だから、メンバーといっぱい話して、いっぱいおもしろいことをやっていきたいと思っています。
「すごく楽しかったという気持ちで帰ってほしいというのが今回のワンマンライブのコンセプトというか、目標にしています」(有明)
――23日のワンマンは、どんなライブにしたいですか?
有明:もちろん9周年なので、これまでやってきたことの集大成を見せながら、9年間活動できたことに対する感謝の気持ちを伝えられたらいいなとは思っていますけど、それ以上に、すごく楽しかったという気持ちで帰ってほしいっていうのが今回のワンマンライブのコンセプトというか、目標にしています。
みうら:僕らをずっと見てくれているおふたりにも、ここからいろいろお返ししていきたいので、そういうスタートの日にしたいし、お客さんにとってもわくわくするような日にしたいです。
――室さんと義村さんはレイラにどんなライブをしてほしいですか?
義村:「ムロさんに海ステージに立ちなよ」って言われるようなライブを期待したいです。
室:お客さんがわくわくするようなライブを僕も観たいし、ドキドキしたいですね。またすぐにワンマンを観たいと思えるようなライブだったらいいな。
有明:はい。ワンマンも、それから7月の『MURO FES.』もめっちゃいい日にします!
取材・文=山口智男 撮影=大橋祐希