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「山田うどんがTBSラジオと僕の接点」武田砂鉄さん(東大和市出身)②

TBSラジオ

東京の多摩地域にお住まいの方、出身の方もそれ以外の方も大歓迎!の番組。MCは土屋礼央さん(国分寺市出身)&林家つる子さん(八王子市の大学出身)。

今週のゲストも、ライターの武田砂鉄さん(東大和市出身)! 「番組を乗っ取る!」「土屋さんは国分寺中心主義!」「土屋政権の外務大臣を引き受けたつもりはない!」と砂鉄さんの強烈な先制パンチに土屋もノックアウト寸前。その後は東大和市トークやつる子の笑い声で和やかに進行したが、果たして今週は、、、

「山田うどんがTBSラジオと僕の接点」武田砂鉄さん(東大和市出身)②

武田砂鉄さん「東大和市中央図書館で育ちました」

土屋:さっそく今週もゲストのご紹介です、ライターの「武田砂鉄さん」です! よろしくお願いします!

砂鉄さん:よろしくお願いします。

土屋:先週は学生時代、23区から通っている友達の“渋谷系”というワードに、ふざけんな!という。

砂鉄さん:そうですね。

つる子:(笑)

土屋:“こちとら、T-BOLANだ!”と。最新の音楽情報を言われて悔しかったと。でもそうなると、タワーレコードには行かないぞと決めちゃうものなんですか? いずれは行くでしょう?

砂鉄さん:それは行きますよ。休日などを利用してよく行ってましたね、こっそりと。

つる子:あくまでこっそりと(笑)。

土屋:こそこそですか?

砂鉄さん:メタルバンドが好きで追いかけていましたけど。常に最新情報が入ってくるのとわざわざ行くのとではどうしても埋まらないところがあって。

土屋:そうなんですね。砂鉄さんって、こうやって言い切る方だし、ちゃんと説得力もあるから。僕なんか、テヘッてして<タワレコ、行っちゃった~!>って出来るけど、砂鉄さんは慌てふためいちゃいけないという、日本国民が望んでいますから。

砂鉄さん:いやいや。

土屋:そうやって学生時代は23区の友達と交流しながら過ごされていたと。高校時代はどういうところで遊んでいたんですか? 

砂鉄さん:図書館にほんとによく行っていて。図書館が本の貸し出し10冊、プラスCD3枚が借りられるようになっていて。その時々の流行りのCDも入っていたんですよね、担当者の意向だと思うんですけど。そこに繰り返し行っていて。

つる子:はい。

砂鉄さん:あと雑誌コーナーでオリコンをチェックしていて。オリコンって100位までのランキングが載っているじゃないですか。<先週は3位だったけど、今週は17位になっているから、けっこう体力が無いバンドだな>って(笑)。

つる子:感想がマイナス(笑)。

土屋:わかるよ、事実としてはそうかもしれないけど(笑)。

砂鉄さん:ずっと、5位、6位、8位、7位というバンドと、3位の後に17位に落ちているバンドなどを毎週チェックしていましたね(笑)。

土屋:“初動のファンが買っただけのバンドだな”と。

砂鉄さん:“初動、強いな!”みたいなね(笑)。

土屋:で、その図書館というのが「東大和市中央図書館」。

砂鉄さん:そうなんですよ。

土屋:こんど11月17日に“40周年記念講演会”に出られる!? え、これ、番宣じゃないですか!

砂鉄さん:ありがたいですよ。講演会って、恥ずかしいからやらないんですけど、これは受けなければ!と思って。

土屋:地元だから。地元愛だ。

砂鉄さん:そうですよ。この「東大和市中央図書館」で色々と借りて、読んで聴いてましたから。

土屋:どういうテーマで講演会をやる予定なんですか?

砂鉄さん:まだ決まってないんですよね。

土屋:僕が講演会をやった時は、CDの売上を棒グラフにして右肩下がりになっている棒グラフを見せて、僕の今のレギュラーの数を見せて、<今日のテーマはこちら! どうして土屋礼央は生き残っているのか?>という(笑)。

砂鉄さん:観客の盛り上がりはどうでしたか?

土屋:コロナ禍でオンラインだったんですけど、5人しかいなかった(笑)。辛かった~(笑)。

砂鉄さん:なるほど。中央図書館で斜に構えたタイトルもよくないと思うので、まっすぐいきたいと思いますよ、“僕はここで育ちました”みたいな。東大和市民の皆さん、よろしくお願いします!

土屋:これは僕も行ってもいいんですか?

砂鉄さん:当然、来てください。

つる子:(笑)。

土屋:ゴメンゴメン、軽いこと言うんじゃなかった(笑)。ちょっとスケジュールを確認して、、、(笑)。

土屋:あと、「東大和市」には日本一急勾配の坂があるんですか?

砂鉄さん:そうなんですよ。実家から1、2分のところにあるんですよ。

土屋:湖畔の方ですか?

砂鉄さん:湖畔の方です。地形的に多摩湖があって、急勾配や凹凸がけっこう激しいところなんですよ、坂道が多くて。そこがクルマでは通れないので車止めがあって。地形マニアの方には、あそこねという所みたいですよ。

土屋:そこら辺にご実家があって?

砂鉄さん:そうですね、上に上がって左に行くと(笑)。

つる子:(笑)。

砂鉄さん「西武多摩湖線は“土屋政権”の策略では」

土屋:それと、西武線「武蔵大和駅」があって。

砂鉄さん:そうですね。「武蔵大和駅」なんて、縁が無いですよね?

土屋:でも、西武ドームに行く時にレオライナーが多摩湖駅に、、、昔は西武遊園地前駅で名前が変わったんですけど、その駅の一駅前なんですよ。僕が世田谷に住むようになってクルマで西武ドームに行って駐車場が取れない時に、「武蔵大和駅」の駐車場にクルマを停めて、そこから西武ドームに行くということをしていたんですよ。だから、僕は「武蔵大和駅」は使っているんですよ。

砂鉄さん:なるほど。どうですか「武蔵大和駅」は?

土屋:変わった駅ですよね。坂の途中の真ん中くらいにあるから、下にいるとどこが駅なのかわかんないんですよ。階段を登っていきますよね?

砂鉄さん:坂の上にあるので登っていきますね。地味な駅なんですよ。

土屋:誰が使うのかという、、、

砂鉄さん:今、誰が使うのかって言いました? 重要な発言が(笑)。

つる子:(笑)。

土屋:砂鉄さん! 逆張りですよ! 

砂鉄さん:ちょっと僕が言わせた感じが(笑)。

土屋:そういうことで言いやすくなるという。

砂鉄さん:僕の父親がなんで西武線の「武蔵大和駅」に家族で住んだかというと。

土屋:それは気になる。

砂鉄さん:当時、大手町や日比谷の方に勤めていたんですよ。朝は「武蔵大和駅」から西武新宿駅まで、「拝島駅」から出ている電車とドッキングして、途中から急行になって、わりと時間をかけずに高田馬場・西武新宿まで行けるというので。「武蔵大和駅」「八坂駅」「萩山駅」から、次に「小平駅」に行ってから西武新宿に行っていたんですよ。

土屋:通勤で座りながら行けるという。

砂鉄さん:それがいつの頃からか、西武新宿まで行かなくなって「国分寺駅」に行く電車しか無くなったんですよ。これ、土屋政権の策略なんじゃないかなって(笑)。

つる子:(笑)。

土屋:カンベンしてくださいよ~。

砂鉄さん:“土屋経由”じゃないと、都会に出られないという。

土屋:まあまあ、西武鉄道は気づいたんじゃないですか。「国分寺駅」から「国分寺線」「多摩湖線」があって。「多摩湖線」は昔、ほぼ「萩山駅」行きだったんですよ。

砂鉄さん:そうそう。

土屋:それが気づいたら多摩湖駅行きばかりになったんですよ。最近も使ったんですけど、便利だったわ~、すぐに「国分寺駅」で。

砂鉄さん:自分の父親はもう定年でしているから会社には行ってないんですけど、今働いている方の中でも西武線で高田馬場まで出ることを想定して「武蔵大和」あたりに家を買われた方もいると思うんですよ。これが“土屋政権”によって、西武新宿・高田馬場に行きにくくなっている可能性が(笑)。

つる子:(笑)。

土屋:詳しい理由は分かりませんけど、ダイヤの関係なのか。逆に昔は「西武線」を使ってもらいたいから「国分寺」ルートをあまり使ってなかったんですよね。

砂鉄さん:僕は今回、西武線の路線図をダウンロードしてプリントアウトして持ってきたんです。「武蔵大和駅」や多摩湖駅のところが、「西武多摩湖線」でもありながら「西武新宿線」でもあるという表記として

土屋:そうですね、2種類の色で。

砂鉄さん:他に2種類になっているところ無いじゃないですか。「武蔵大和駅」「八坂駅」のあたりはまだ迷っていると思うんですよね。

土屋:迷っているというか、、、ダマしているんだと思うんです(笑)。

つる子:(笑)。

土屋:「多摩湖線」の、オレンジ色のグラデーションがちょっとずつ濃くなっている。

砂鉄さん:あ、たしかに。よく見ると。

つる子:(笑)。

土屋:昔はそっちは無かったんですよ。

砂鉄さん:これは“土屋政権”の政策ですか?

土屋:いやいや。でもここらへんはほんとに繊細なんですよ。近くを通っているのに乗り継ぎが無かったりとか。歴史を紐解くと素敵なことで。「多摩湖」が観光地になろうとしていて。

砂鉄さん:そうです。

土屋:昔、いろんな私鉄が「多摩湖」に向かって終点の駅を作って。武蔵野鉄道とか色々とあって、それが合併したんですよね。だから、、、許していただけませんか(笑)。

つる子:(笑)。

土屋:もともと「西武線」じゃなかった場合もあるので。

砂鉄さん:“もともと西武線じゃなかった”!?

つる子:(笑)。

土屋:もう、切り取りっ! 切り取りライター!

砂鉄さん:よくないですね(笑)。

多摩のソウルフード「山田うどん」は砂鉄さんとTBSラジオを結びつけた!

土屋:砂鉄さんが遊んでいた場所はわかりました。「東大和市」の美味しいものやグルメについても伺いたいですけど、どういう所に食べに行っていたんですか?

砂鉄さん:これは僕も自分のラジオでもよく話しているんですけど・・・「山田うどん」。

土屋:これはね、砂鉄さんに聞かなければいけない。砂鉄さんといえば「山田うどん」なんですよ。どうですか、美味しさでいうと?

砂鉄さん:別にたいしたものではないですよ(笑)。

土屋:そうなんですよ(笑)。

つる子:そんな(笑)。

砂鉄さん:それは「山田うどん」側もそういうふうに言っているので。

土屋:そう、だからこれはクレームでもなんでもなくて。

砂鉄さん:「山田うどん」の方がよくおっしゃるのが、「<◯◯に行きたい!><◯◯を食べに行きたい>とおっしゃるけど、山田の場合は<山田でいい>」と。なかなか食べ物を食べに行く時に、<~で>って言わないけど。

つる子:(笑)。

土屋:<~で>なんて言うと、普通は不機嫌になりますよね。

砂鉄さん:<今日は焼肉でいいか>とは言わないですよね。<焼肉が>となりますよね。「山田うどん」は<山田でいいか>と。でも、それくらいいつ行っても安定感のある、こういう感じの味だなというのを楽しむのが「山田うどん」なんです。

つる子:なるほど。

砂鉄さん:僕が行っていた「山田うどん 奈良橋店」は無くなってしまったんですね。うちは共働きで母親の帰りが遅い時は<これで「山田うどん」でも食べてきな>と、自転車で行って「山田うどん」を食べていたという。

土屋:多摩地域の人間からしたら「山田うどん」はソウルフードで。ほんとに“特徴が無いのが特徴”なんですよね。つる子さんは「山田うどん」を食べたことありますか?

つる子:無いかなー。

土屋:普通のうどんを想像してください、それです!

砂鉄さん:もう食べたことある味だと思いますよ(笑)。

つる子:(笑)。

土屋:食べたことある味をそのまま出してくるから。安心なのよ! 安心安定の普通のうどんなの!

砂鉄さん:僕が編集者の時に、この「山田うどん」について、「山田うどん」好きの北尾トロさんとえのきどいちろうさんのお二人と「山田うどん」の本を作って。そしたらなぜかTBSラジオが「山田うどん」の本の中に入っていた角田光代さんの「山田うどん小説」をラジオドラマ化してくれたというのが、これが僕のTBSラジオとのちゃんとした接点なんですよ。ありがたいお話です。

土屋:その話を、北尾トロさんがラジオのゲストに来てくれた時に話を聞いて、食べたくなって行ったんですよ。やっぱ、ちょっと美味しくなっていましたね。びっくりしましたね。高級品みたいな感じになって。

砂鉄さん:ちょっとね、麺にも気を使い始めちゃってね(笑)。

つる子:(笑)。

土屋:最近食べたら、麺にしっかりコシがあるのよ!

砂鉄さん:僕が昔見ていたメニューも(お店の人が自分で撮ったの?)というくらいのうどんの写真が載ったメニューだったんですけど(笑)。

つる子:(笑)。

砂鉄さん:この「山田うどん」の本をやり始めた頃くらいから、山田の人も(あ、やっぱりプロに撮ってもらった方が良いですね)みたいな(笑)。料理の撮影って、ちゃんと撮るのは難しいじゃないですか。今はきれいになっていますね。

つる子:(笑)。

東大和のエナメル線の世界線

土屋:「東大和市」、他には何かありますか?

砂鉄さん:この名前を言って<ああ、あそこか!>という人はほぼいないと思うんですが、「たなべ文具店」という文房具屋さんがありまして。これは「東大和市」北部限定なんです。ほんとになんでも売っているんですよ。中でおじいさんが一人、黙々と仏像を彫っていて。

土屋:ええ!?

砂鉄さん:そのおじいさんに、<理科の実験で使うエナメル線ありますか?>と言うと、どこからかエナメル線が出てくるという(笑)。

つる子:(笑)。

土屋:それは町の文房具屋さんという感じなんですか?

砂鉄さん:駄菓子屋さんで文房具屋さん、、、文房具って言ってるけどあまり文房具を売ってないようなお店だったんですよ。

土屋:日用品がなんでも売ってるような?

砂鉄さん:なんでも売ってるという。そこに子供たちが集まって、駄菓子を買ったりスーパーボールを買ったり。

土屋:駄菓子屋さんじゃないですか。エナメル線の世界線じゃないですよね(笑)。

砂鉄さん:仏像の奥にエナメル線があるというね(笑)。

つる子:(笑)。

土屋:仏像は売ってないんですか?

砂鉄さん:売ってないです。陳列してあるだけだっと気がしますね。

つる子:(笑)。

土屋「砂鉄さんが心が広い?」砂鉄さん「多摩湖のような心で!」

土屋:ここまで「東大和市」について伺ってきましたけど、この番組は多摩の魅力を発信して多摩地域以外の人にも来てもらいたいと思ってますから。改めて思う多摩の魅力を伺いたいのですが、どうですか?

砂鉄さん:やっぱり多摩で暮らしている人は驕りたかぶらないというか、調子に乗らないんですよ。多摩で暮らしていることに関して、“東京23区じゃないんでしょ”と言われてきた時に、それにいちいち怒っていたって仕方ないじゃないですか。言わせておけばいいんだよという積み重ねによって、非常におおらかというか人間的に広い人間になっていると思いますよ。

土屋:砂鉄さん、、、心、広いですか、、、?

砂鉄さん:広いですよ。「多摩湖」のような心で(笑)。

つる子:(笑)。

土屋:オレが砂鉄さんの「プレ金ナイト」にゲストで行った時、エナメル線ような! ちょっとでも話がズレたら<土屋さん、それは違うんじゃないですか>って!

砂鉄さん:それはもう「たなべ文具店」直伝のエナメル線ですから(笑)。

つる子:(笑)。

砂鉄さん:エナメルで行くか、多摩湖で行くかの2つで(笑)。

つる子:(笑)。

土屋:そうか。そういう「多摩湖」の精神が、多摩地域の人にはあると。もうお時間ですか!

砂鉄さん:え、また来週ですか!?

つる子:(笑)。

土屋:来週は土屋礼央と林家つる子で行きます、、、我々レギュラーなので、すみません! 砂鉄さんとはここまでなんですよ。

砂鉄さん:残念だな。

土屋:僕、砂鉄さんの番組に行きたくて、今本を書いているんですけど、僕の内面が怖がっているのか2年延期になっていまして。

砂鉄さん:あー、筆が進まないんですね(笑)。

土屋:来年には出ると出版社の方に言われてまして。もしかしたら呼んでいただけたら嬉しいな、と。

砂鉄さん:それはこちらの番組の対応次第ですよね(笑)。

つる子:(笑)。

土屋:僕はね、砂鉄さんに認められたいんですよ! 

砂鉄さん:なるほど。

土屋:さすがだなと思われたいんですよ!

砂鉄さん:普通そういうことは言わないですよね、わざわざね(笑)。

つる子:(笑)。

土屋:そのために行きたい! トークがグルーブしたいんですよ!

砂鉄さん:この間はグルーブ感がやや足りなかった感じが(笑)。

つる子:(笑)。

土屋:そうですよ、ビートが重いまんまで(笑)。クリックがズレちゃったんですよ。失敗しちゃったので。ぜひまたお会いできることを楽しみにしています! 今週先週と「東大和市」についてお話を伺いました、ライターの武田砂鉄さんでした! 

砂鉄さん:ありがとうございました。

(TBSラジオ『東京042~多摩もりあげ宣言~』より抜粋)

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